シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

リマスター BD 盤を聴いてよね!

2022年05月18日 | 楽聖様は偉大です
上左から3枚が CD、右は箱の表。 下中央は広げた添付ブックレットのカラーページ、右はブルーレイ・ディスク (BD)。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1950年代に盛んに録音していた DG 社の当時の看板ヴァイオリニスト W. シュナイダーハンのベートーヴェン・ヴァイオリン・ソナタ全集 (CD + BD) を聴いてみました。

シュナイダーハンは同全集を既に1952年に ヴィルヘルム・ケンプ (P) とモノーラルで同じ DG 社に録音していますが、これは C. ゼーマン (P) と組んだ1959年のステレオによる再録音です (⁂)。 以前 DG 盤のベートーヴェン・ヴァイオリン協奏曲 (OIBP 盤 1962年録音) を聴いて、それも良かった記憶があります。
………………………………………………
丁度この頃 DG 社はベートーヴェン全集 LP シリーズを拡充させている時期だったらしく、カラヤン BPO による交響曲 (8枚)、W. ケンプとライトナー BPO によるピアノ協奏曲 (4枚)、ケンプのピアノ・ソナタ (11枚) などの全集ものが業界誌の広告に載っていたのを思い出します。 ⁂) は記憶していませんが、4枚組だったのでしょう。
………………………………………………
最初 箱の裏表を読んでも ステレオ録音かどうか解らなかったので、販売店窓口で訊いたら、即ネットで調べ「ステレオ録音です」と応えてくれたので、即購入です。 今は発売元に訊くよりも、その場でネットで調べた方が早い時代ですね。

まず BD 盤からです。「24bit/192kHz で新規リマスタリング。 BD オーディオは DTS-HD マスター・オーディオ」と輸入元情報にあるのですが、内容がよく解りません。 想像するに「従来の CD マスター処理よりも、技術スペックを上げて丁寧にアナログからデジタルに変換しましたよ」という事なのでしょう。

同録音の通常 CD 盤を聴いた事がないので比較できませんが、ひと言でいうと「やや硬質ながら良好な再生音が聴けた」といえます。 当然ですが、私の保有する同曲の中で最新録音よりは再生品質が劣ります。 過去録が最新ものを上回るはずがありませんからね。

その後 CD 盤を、300B 管球アンプ+TANNOY で聴いたら、BD 盤をトランジスター・アンプ+JBL で聴いたよりも硬質感が薄れ、聴きやすい音質で聴けました (トランジスター・アンプよりも高域特性が劣る管球アンプと相性が合ったのかも?)。
………………………………………………
この箱物ですが、CD 3枚と BD 1枚の4枚構成になっています。 添付ブックレットも24ページ・カラー写真付きですから、新録音並みに手間をかけて作成していますね。

対して 保有する ソニー発売の P. ズーカーマンの同曲の箱物 (1990~91年録音の 24bit 処理) は解説なしです。 もっとも 最近のソニーの箱物は解説なしが普通です。 LP 時代から DG の添付解説は分厚いものが多い傾向がありましたから、その伝統は変わってないようです。

ソニーと DG を比べて、ファンをくすぐるのがうまいのはどちらかは明らかです。 解説文は殆ど読みませんが、丁寧に過去の録音を化粧直しして提供しているよ、という姿勢が伝わってきますね。 これがクラシック LP・CD 界で DG が名門といわれる理由の一端かも知れません。
………………………………………………



左から タッチアップペイント、修復後の箱表 (ペイント跡が殆ど判別できない)、箱裏。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
蛇足ですが 未開封のファクトリー・シールを剥がしてから気づいた事です __ 購入後にネットで調べたら 他販売店で二千円代後半の価格に対し、私が店頭で購入したのが数百円 “安かった理由” です。

冒頭写真内右上箱の右上隅に白い点のようなものが写っていますが、3ミリほどの円形状の打撲の跡があり、表面の黒い光沢入りの紙が少し破れているのです。 ははぁ 取り扱う途中 予期せぬ事故でどこかにぶつけて、紙が破れたのだろうと推測しました。

店頭に置いてあったのは、ファクトリー・シールに 更にビニールのカバーが掛かっていて、箱の傷に気づかなかったのです __ 販売店にチョイと一杯食った気分ですが 音には無関係ですし小さい傷なので販売店も気づかなかった? そんな事はないだろうが許します。 ツヤ入りではない黒マジックは避け、光沢入りの塗料は?と頭を巡らし、私の黒い車の “タッチアップペイント” を流用して穴埋めしようかと …
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
輸入元情報 __ シュナイダーハンとゼーマンによる このベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲録音は、1959年 ウィーン楽友協会 (ブラームス・ザール) で伝説のプロデューサー、エルザ・シラー女史により行われました。 今回 CD3枚組+BD オーディオのセットで発売されます。 エミール・ベルリナー・スタジオにて 24bit/192kHz で新規リマスタリング。 BD オーディオは DTS-HD マスター・オーディオ 2.0ch。 キャップボックス入り。 タリー・ポッターによるライナーノーツ (英語、ドイツ語、フランス語) と新しいアーティスト写真が掲載されている24ページのブックレット付き。 
録音時期:1959年5月11~28日
録音場所:ウィーン、ムジークフェライン、ブラームス・ザール
録音方式:ステレオ (アナログ/セッション)

ウィキペディアから略歴 __ 1915年 ウィーンで生まれ。 1933~37年 ウィーン響のコンマス、1937~49年はウィーン・フィルのコンマスとなる。 ザルツブルク、ウィーン、ルツェルンでヴァイオリンの教職にもあった。 室内楽の分野でも、シュナイダーハン四重奏団での活動の他、ゼーマンとデュオを組んだりした。 当時から「クーレンカンプの後継者といえたのはシュナイダーハンだけだろう」といわれており、エトヴィン・フィッシャー、ゲオルク・クーレンカンプ、エンリコ・マイナルディとのトリオは、ゲオルク・クーレンカンプ没後にシュナイダーハンに交代した。 2002年 ウィーンで没。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
今日はここまでです。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。