
写真は、インディアンス戦の9回 代打で見逃し三振に倒れたレイズの松井 (16日 トロピカーナ・フィールド 共同)。
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16日 松井が見逃し三振だったのは、決め球を待っていたか、ボールと判断してバットを振らなかったのだろう。「ストライクといわれればストライク」とインタビューで応えてるから、後者だったかも。
何しろ 投手がマウンド上で投げて捕手のグラブに球が飛び込むまで、0.4~0.5秒 (※) しかなく、打者はその間に 投げ終わった瞬間に球筋を予想 (A)、自分が待つストライクかボールかを判断 (B)、バットを振る (C) という3つのことをしなくては間に合わない。 ABは頭の中で判断するだけで、Cは実際に腕を振るという動作だ。
※) マウンドからホームベースの一番後ろのとがった角までは 18.44m (米国発祥なので 60フィート6インチ) だが、まあ 18m として、時速 150km の球を投手が投げると、
(150×1000) ÷ (60×60) = 41.7m/sec
18 ÷ 41.7 = 0.43sec となる (時速 136km だと、0.48sec となる)。
以前 ホームランを打った後のインタビューで、松井が「甘い球だった」とよくコメントしている報道を読んで、投げた瞬間に判断してバットを振ってるんだろうが、よくもプロ投手の高速球のコースを一瞬で読めるもんだと感心していた。 それだけ眼もいいし、体も反応できたのだと思う。 しかし …
人間 歳を取れば、眼も衰え球筋が若いときほど見えなくなる。 するとABの判断がコンマ何秒かで遅れるとしても不思議ではない。 Cも頭から腕の神経に指令を流し、それによって腕の筋肉が収縮したり伸びるのに 若いときよりも遅くなる可能性もあるだろう。 それやこれやで、若いときよりもABC全体で 0.1秒でも遅れると、これは振り遅れになるか打ち損ないになる。 たとえ バットの真芯に当たっても飛ばないだろう。
松井の今の状態は春頃の報道で予想できたから、私は無理をしてメジャーで踏ん張るよりも、引退か日本球団への復帰の道を歩んでもいいのではと思ったものだ。 そうすれば、松井もみじめな思いをせずに済むし、我々ファンもメジャーで打てない松井を見ることもないからだ。
(左太腿裏を痛めていて 体調が必ずしも万全とはいえない) 38歳の松井は、これまでよくやった。 もう それで引退か帰国しても十分賞賛に値すると思う。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
「残留か降格か戦力外か 松井、18日が “運命の1日”」(7月18日 スポニチアネックス) _ ※追加1へ
「松井秀、マイナー降格リスト入り」(7月18日 サンケイスポーツ) _ ※追加2へ
「松井は代打で見逃し三振 レイズ敗れる」(7月17日 日経/共同) _ ※追加3へ
「巨人に来るのはイチローか! 松井は巨人と大きな “あつれき”」(7月18日 夕刊フジ) _ ※追加4へ
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
以上
※追加1_ レイズ・松井が運命の1日を迎える。 18日に故障者リストから復帰予定だった正右翼手ジョイスが、1日前倒しで17日に復帰する可能性が浮上。 メジャー25人枠を空けるため、松井か内野手のコンラッドが、マイナー降格か戦力外通告を受ける可能性が高まった。
インディアンス戦後の監督室。 ジョー・マドン監督とアンドリュー・フリードマン編成本部長の話し合いは15分以上に及んだ。 その後の会見で、マドン監督はジョイスの17日の合流を示唆。 その上で「(代わりは) まだ決めていない」としたが、会談で候補が絞り込まれたことは確実だ。 傘下 1A でこの日までの2試合に出場したジョイスは、試合後に本拠地へ移動。 17日の試合前にトレーナーらのチェックでOKが出れば、即復帰となる。 延期となった場合でも翌18日には出場の見込み。 いずれにしても、松井に残された時間はない。
結果的に「最後の審判」となった試合で、1点を追う8回2死一、三塁の絶好機ではコンラッドが代打に送られた。 三振に倒れたものの、最大のヤマ場で首脳陣の行った人選の意味は重い。 松井は9回2死走者なしで代打に立つも見逃し三振に倒れた。「(代打は) 期待されて出されているから、何とかしたいと思う。 (周囲の状況は) 全然気にしていない」。 打率 .165。 低迷する松井に、どんな運命が待ち受けるのか。
……………………………………………………
※追加2_ 16日米大リーグ、レイズの松井秀喜外野手 (38) が、インディアンス戦の九回二死から代打で出場したが、見逃し三振に終わった。 試合は2-3で敗れた。 17日には故障者リスト (DL) 入りしていたマット・ジョイス外野手 (27) が合流予定。 地元紙がジョイスと入れ替わってマイナーに落ちる候補の1人に松井を挙げるなど、厳しい立場に置かれている。
2日連続で最後の打者になってしまった。 1点を追う九回二死。 代打出場した松井は、カウント1-2からイ軍の守護神、クリス・ペレス投手 (27) が投じた136キロの外角スライダーを見送ったが、見逃し三振と判定された。
「ストライクといわれればストライク。 いいボールでした」
152キロ前後の直球が3球続き、決め球は “あの球” だった。 10日に開催されたオールスター戦で、レンジャーズのダルビッシュ有投手 (25) がブルペンで「スライダーの握りを教えてください」とお願いした相手がペレスだった。 ダルも注目したスライダーの前に、松井のバットが沈黙した。
これで今季の代打成績は8打数1安打。 今月2日に痛めた左太もも裏は完治しておらず、まだ守備にはつけない。 打率 .165 と打撃も低迷。「もちろん (代打は) 難しいけど、期待されて出されているわけですから、なんとかしたいところ」と松井は振り返った。
17日には、左脇腹痛などで離脱していたジョイスがチームに合流する。 地元紙では代わりにマイナーに降格する選手をリストアップ。17日付のタンパベイ・タイムズ紙はブルックス・コンラッド内野手 (32)、ウィル・ライムス内野手 (29) と並び、松井の名前を挙げた。
ジョイス合流について「気にしていないです」と話した松井だが …。 メジャー10年目を迎えた松井は、苦しいシーズンを過ごしている。
……………………………………………………
※追加3_ 米大リーグ、レイズ―インディアンス (16日・セントピーターズバーグ) 戦で、レイズの松井は2―3の九回2死から代打で見逃し三振。 打率1割6分5厘。 チームはそのまま2―3で敗れた。
……………………………………………………
※追加4_ 米大リーグ・レイズの松井秀喜外野手は不振でマイナー降格が現実味を帯び、今季でマリナーズとの5年契約が切れるイチロー外野手 (38) の去就も不透明。 日本を代表するメジャーリーガー2人に対し、プロ野球復帰を熱望する声が高まっている。 受け皿として有力視されるのは、やはり資金力に勝る巨人。 両雄並び立たずの格言通り、2人が同時に入団することは現実的に考えづらいが、それなら巨人のユニホームに袖を通す可能性が高いのはどちらなのか。
イチローと松井。 仮に巨人が今オフ、どちらかの獲得に乗り出すとすれば …。 カギを握るのはやはり、渡辺恒雄球団会長 (86) の意向だろう。
実は 渡辺会長のイチローに対する評価は想像以上に高い。 最近も「あれほど知性的な野球選手は、他に会ったことがない。 監督はもちろん、オーナーや球団社長として経営に携わっても成功する器だ」と語るほどのほれ込みようなのだ。
2006年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック (WBC) にイチローが出場した際、アジアラウンド (東京) を主催した読売グループの総帥の渡辺会長は、歓迎パーティーの席で約1時間にわたって歓談。 どうも、そのあたりから蜜月状態にあるようだ。
イチローもこのとき、「渡辺会長って、漫画に描かれているような (傲慢な?) 人かと思っていたけれど、全然違った。 礼儀正しくて言葉遣いの丁寧な人だった」と好印象だったことを明かしている。
そんなイチローも、メジャー移籍以来10年続けたシーズン200安打が昨季ストップ。 今季も89試合出場時点で97安打と、残り試合にフル出場しても年間174本にしかならないペースだ。 打率も2割6分前後を低迷している。
そもそも メジャーではスター選手の契約最終年となれば球団側はつばを付ける意味で、シーズン前やシーズン中に翌年以降の契約について交渉を開始する。 イチロー自身、07年7月にはマリナーズとの契約を5年延長することを早々と発表した。 ところが 今年は球団側がシーズンオフを待って交渉を開始する方針を早々と表明。 それだけマリナーズにとって、イチローの重要度がダウンしている証しといえる。
前回マリナーズと契約を更新した際には「ヤンキースと (読売) ジャイアンツ」を移籍先として真剣に検討したと、雑誌のインタビューで明かしたことのあるイチロー。
当時 巨人が常勝とほど遠い4年連続V逸の低迷期にあったからこそ、自分の巨人入りも “あり” と考えたという趣旨だった。 今季セ・リーグのペナントレースで独走態勢を築きつつある現状とは違うが、イチローが置かれた立場もまた違う。
しかし 長年の巨人ファンにしてみれば、栄光のユニホームを着るべき日本人メジャーリーガーといえば、10年間主軸を張った松井ではないのか。
そこで危惧されるのは、10年前のメジャー移籍の際、引き留めに必死だった球団との間に生じたあつれき。 とりわけ渡辺会長との関係だ。
松井の周辺には「巨人に戻ることはありえない。 メジャー移籍で “裏切り者といわれるかもしれない” とまで口にしたのは、巨人の引き留めを振り切って出ていく以上は2度と戻れないという覚悟の表れだった。 その気持ちは今も変わっていない」と指摘する関係者もいる。
だが 筋を通すことを重んじる男だ。 日本球界復帰を選んだ場合、今さら巨人以外のユニホームを着ることはさらに考えにくい。
渡辺会長も松井について「確かに、巨人に残ってほしかったが、どうしてもメジャーに挑戦したいというのだから致し方なかった」と述懐している。 さらに「僕は松井君が米国へ渡るとき、英語の医学用語の本を贈った。 僕が昔ワシントン支局時代に、一番困ったのが現地で医者にかかるときだったからだよ」と、関係者に意外なエピソードを明かしている。
相次ぐメジャー流出で、日本球界の現状は絶対的なスター不足。 イチローと松井が現役を引退する前に、ぜひもう1度日本でプレーする姿を見てみたいと思うファンは多いが…さて。
以上
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16日 松井が見逃し三振だったのは、決め球を待っていたか、ボールと判断してバットを振らなかったのだろう。「ストライクといわれればストライク」とインタビューで応えてるから、後者だったかも。
何しろ 投手がマウンド上で投げて捕手のグラブに球が飛び込むまで、0.4~0.5秒 (※) しかなく、打者はその間に 投げ終わった瞬間に球筋を予想 (A)、自分が待つストライクかボールかを判断 (B)、バットを振る (C) という3つのことをしなくては間に合わない。 ABは頭の中で判断するだけで、Cは実際に腕を振るという動作だ。
※) マウンドからホームベースの一番後ろのとがった角までは 18.44m (米国発祥なので 60フィート6インチ) だが、まあ 18m として、時速 150km の球を投手が投げると、
(150×1000) ÷ (60×60) = 41.7m/sec
18 ÷ 41.7 = 0.43sec となる (時速 136km だと、0.48sec となる)。
以前 ホームランを打った後のインタビューで、松井が「甘い球だった」とよくコメントしている報道を読んで、投げた瞬間に判断してバットを振ってるんだろうが、よくもプロ投手の高速球のコースを一瞬で読めるもんだと感心していた。 それだけ眼もいいし、体も反応できたのだと思う。 しかし …
人間 歳を取れば、眼も衰え球筋が若いときほど見えなくなる。 するとABの判断がコンマ何秒かで遅れるとしても不思議ではない。 Cも頭から腕の神経に指令を流し、それによって腕の筋肉が収縮したり伸びるのに 若いときよりも遅くなる可能性もあるだろう。 それやこれやで、若いときよりもABC全体で 0.1秒でも遅れると、これは振り遅れになるか打ち損ないになる。 たとえ バットの真芯に当たっても飛ばないだろう。
松井の今の状態は春頃の報道で予想できたから、私は無理をしてメジャーで踏ん張るよりも、引退か日本球団への復帰の道を歩んでもいいのではと思ったものだ。 そうすれば、松井もみじめな思いをせずに済むし、我々ファンもメジャーで打てない松井を見ることもないからだ。
(左太腿裏を痛めていて 体調が必ずしも万全とはいえない) 38歳の松井は、これまでよくやった。 もう それで引退か帰国しても十分賞賛に値すると思う。
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「残留か降格か戦力外か 松井、18日が “運命の1日”」(7月18日 スポニチアネックス) _ ※追加1へ
「松井秀、マイナー降格リスト入り」(7月18日 サンケイスポーツ) _ ※追加2へ
「松井は代打で見逃し三振 レイズ敗れる」(7月17日 日経/共同) _ ※追加3へ
「巨人に来るのはイチローか! 松井は巨人と大きな “あつれき”」(7月18日 夕刊フジ) _ ※追加4へ
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※追加1_ レイズ・松井が運命の1日を迎える。 18日に故障者リストから復帰予定だった正右翼手ジョイスが、1日前倒しで17日に復帰する可能性が浮上。 メジャー25人枠を空けるため、松井か内野手のコンラッドが、マイナー降格か戦力外通告を受ける可能性が高まった。
インディアンス戦後の監督室。 ジョー・マドン監督とアンドリュー・フリードマン編成本部長の話し合いは15分以上に及んだ。 その後の会見で、マドン監督はジョイスの17日の合流を示唆。 その上で「(代わりは) まだ決めていない」としたが、会談で候補が絞り込まれたことは確実だ。 傘下 1A でこの日までの2試合に出場したジョイスは、試合後に本拠地へ移動。 17日の試合前にトレーナーらのチェックでOKが出れば、即復帰となる。 延期となった場合でも翌18日には出場の見込み。 いずれにしても、松井に残された時間はない。
結果的に「最後の審判」となった試合で、1点を追う8回2死一、三塁の絶好機ではコンラッドが代打に送られた。 三振に倒れたものの、最大のヤマ場で首脳陣の行った人選の意味は重い。 松井は9回2死走者なしで代打に立つも見逃し三振に倒れた。「(代打は) 期待されて出されているから、何とかしたいと思う。 (周囲の状況は) 全然気にしていない」。 打率 .165。 低迷する松井に、どんな運命が待ち受けるのか。
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※追加2_ 16日米大リーグ、レイズの松井秀喜外野手 (38) が、インディアンス戦の九回二死から代打で出場したが、見逃し三振に終わった。 試合は2-3で敗れた。 17日には故障者リスト (DL) 入りしていたマット・ジョイス外野手 (27) が合流予定。 地元紙がジョイスと入れ替わってマイナーに落ちる候補の1人に松井を挙げるなど、厳しい立場に置かれている。
2日連続で最後の打者になってしまった。 1点を追う九回二死。 代打出場した松井は、カウント1-2からイ軍の守護神、クリス・ペレス投手 (27) が投じた136キロの外角スライダーを見送ったが、見逃し三振と判定された。
「ストライクといわれればストライク。 いいボールでした」
152キロ前後の直球が3球続き、決め球は “あの球” だった。 10日に開催されたオールスター戦で、レンジャーズのダルビッシュ有投手 (25) がブルペンで「スライダーの握りを教えてください」とお願いした相手がペレスだった。 ダルも注目したスライダーの前に、松井のバットが沈黙した。
これで今季の代打成績は8打数1安打。 今月2日に痛めた左太もも裏は完治しておらず、まだ守備にはつけない。 打率 .165 と打撃も低迷。「もちろん (代打は) 難しいけど、期待されて出されているわけですから、なんとかしたいところ」と松井は振り返った。
17日には、左脇腹痛などで離脱していたジョイスがチームに合流する。 地元紙では代わりにマイナーに降格する選手をリストアップ。17日付のタンパベイ・タイムズ紙はブルックス・コンラッド内野手 (32)、ウィル・ライムス内野手 (29) と並び、松井の名前を挙げた。
ジョイス合流について「気にしていないです」と話した松井だが …。 メジャー10年目を迎えた松井は、苦しいシーズンを過ごしている。
……………………………………………………
※追加3_ 米大リーグ、レイズ―インディアンス (16日・セントピーターズバーグ) 戦で、レイズの松井は2―3の九回2死から代打で見逃し三振。 打率1割6分5厘。 チームはそのまま2―3で敗れた。
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※追加4_ 米大リーグ・レイズの松井秀喜外野手は不振でマイナー降格が現実味を帯び、今季でマリナーズとの5年契約が切れるイチロー外野手 (38) の去就も不透明。 日本を代表するメジャーリーガー2人に対し、プロ野球復帰を熱望する声が高まっている。 受け皿として有力視されるのは、やはり資金力に勝る巨人。 両雄並び立たずの格言通り、2人が同時に入団することは現実的に考えづらいが、それなら巨人のユニホームに袖を通す可能性が高いのはどちらなのか。
イチローと松井。 仮に巨人が今オフ、どちらかの獲得に乗り出すとすれば …。 カギを握るのはやはり、渡辺恒雄球団会長 (86) の意向だろう。
実は 渡辺会長のイチローに対する評価は想像以上に高い。 最近も「あれほど知性的な野球選手は、他に会ったことがない。 監督はもちろん、オーナーや球団社長として経営に携わっても成功する器だ」と語るほどのほれ込みようなのだ。
2006年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック (WBC) にイチローが出場した際、アジアラウンド (東京) を主催した読売グループの総帥の渡辺会長は、歓迎パーティーの席で約1時間にわたって歓談。 どうも、そのあたりから蜜月状態にあるようだ。
イチローもこのとき、「渡辺会長って、漫画に描かれているような (傲慢な?) 人かと思っていたけれど、全然違った。 礼儀正しくて言葉遣いの丁寧な人だった」と好印象だったことを明かしている。
そんなイチローも、メジャー移籍以来10年続けたシーズン200安打が昨季ストップ。 今季も89試合出場時点で97安打と、残り試合にフル出場しても年間174本にしかならないペースだ。 打率も2割6分前後を低迷している。
そもそも メジャーではスター選手の契約最終年となれば球団側はつばを付ける意味で、シーズン前やシーズン中に翌年以降の契約について交渉を開始する。 イチロー自身、07年7月にはマリナーズとの契約を5年延長することを早々と発表した。 ところが 今年は球団側がシーズンオフを待って交渉を開始する方針を早々と表明。 それだけマリナーズにとって、イチローの重要度がダウンしている証しといえる。
前回マリナーズと契約を更新した際には「ヤンキースと (読売) ジャイアンツ」を移籍先として真剣に検討したと、雑誌のインタビューで明かしたことのあるイチロー。
当時 巨人が常勝とほど遠い4年連続V逸の低迷期にあったからこそ、自分の巨人入りも “あり” と考えたという趣旨だった。 今季セ・リーグのペナントレースで独走態勢を築きつつある現状とは違うが、イチローが置かれた立場もまた違う。
しかし 長年の巨人ファンにしてみれば、栄光のユニホームを着るべき日本人メジャーリーガーといえば、10年間主軸を張った松井ではないのか。
そこで危惧されるのは、10年前のメジャー移籍の際、引き留めに必死だった球団との間に生じたあつれき。 とりわけ渡辺会長との関係だ。
松井の周辺には「巨人に戻ることはありえない。 メジャー移籍で “裏切り者といわれるかもしれない” とまで口にしたのは、巨人の引き留めを振り切って出ていく以上は2度と戻れないという覚悟の表れだった。 その気持ちは今も変わっていない」と指摘する関係者もいる。
だが 筋を通すことを重んじる男だ。 日本球界復帰を選んだ場合、今さら巨人以外のユニホームを着ることはさらに考えにくい。
渡辺会長も松井について「確かに、巨人に残ってほしかったが、どうしてもメジャーに挑戦したいというのだから致し方なかった」と述懐している。 さらに「僕は松井君が米国へ渡るとき、英語の医学用語の本を贈った。 僕が昔ワシントン支局時代に、一番困ったのが現地で医者にかかるときだったからだよ」と、関係者に意外なエピソードを明かしている。
相次ぐメジャー流出で、日本球界の現状は絶対的なスター不足。 イチローと松井が現役を引退する前に、ぜひもう1度日本でプレーする姿を見てみたいと思うファンは多いが…さて。
以上