シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

ワイルの CD を続けて聴いて

2020年05月06日 | ドイツ音楽も様々
『7つの大罪』5種~上左からオッターが歌った録音 (94年)、マイ (66)、レーニャ (57)。 下左から レンパー (89)、ファスベンダー (92)。 下右はレンパー コロ モーセリ指揮 ベルリン RIAS 室内アンサンブルによる『三文オペラ』。 
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保有する『7つの大罪』の異演 CD を色々と聴きましたが、声楽的に最も優秀と思うのがオッターがガーディナー指揮 北ドイツ放響と組んだ DG 盤です。 けれど この曲の雰囲気をよく表して、怪演ともいえるのがギゼラ・マイがケーゲル指揮 ライプツィヒ放響と組んだ東独時代の録音です。 マイはクラシック系の歌手ではないようです。

作曲家ワイル夫人のロッテ・レーニャが歌った “歴史盤” は録音が古いのと、歌唱力が劣るのでお勧めしません。 レーニャは演劇畑の人ですね (007映画に悪役で出演していました)。なお このジャケはネットから拾ったもので、保有する CD のジャケではありませんが、こちらの方が曲・レーニャの雰囲気にぴったりだと思われるので掲載しました。

現代のワイル歌手ともいわれるウテ・レンパーは、モーセリ指揮 ベルリン RIAS 室内アンサンブルと組んでいます。 その小娘っぽいような (?) 甘えるような声音が特徴ですが、私の好みではありません。

異様なジャケの絵と、ガルベン指揮ハノーヴァー北ドイツ放響と組んだブリギッテ・ファスベンダーの歌はどうだろうかと期待したのですが、どうも 彼女の声が曲に合ってないように感じました。 ファスベンダーのシューベルト3大歌曲集は良かったのですが …

レンパー コロ モーセリ指揮 ベルリン RIAS 室内アンサンブルの『三文オペラ』は、この曲の決定盤だろうと思いますが、曲自体の出来としては『7つの大罪』の方が優れているようです。
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また レンパー盤『7つの大罪』にソング劇『マハゴニー』がフィル・アップされていますが、これも上出来の作品ではないようです。 早くいうと 穴埋め曲ではないかとも … そうした意味では 『7つの大罪』ほか選抜曲を集めたオッター盤は、ワイルのベスト盤ともいえますね。 以上は私の偏見です。
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ウィキペディアから __ クルト・ヴァイル (Kurt Weill 1900~50) は、1920年代から生涯にわたって活躍しつづけたドイツの作曲家である。 彼は、自身のコンサート用の作品の作曲をしつつ、演劇やオペラ・ミュージカルの作曲へ同等の力を注ぎ、多くの作品を残した。 特にベルトルト・ブレヒトが台本に協力した『三文オペラ』で知られる。 妻は女優ロッテ・レーニャ。

七つの大罪 (seven deadly sins) は、キリスト教の西方教会、おもにカトリック教会における用語。 ラテン語や英語での意味は「七つの死に至る罪」だが、「罪」そのものというよりは、人間を罪に導く可能性があると見做されてきた欲望や感情のことを指すもの。

現代の『カトリック教会のカテキズム』では、「七つの罪源」について、伝統的に罪の源とみなされてきたものとして言及されている __ 傲慢 (pride)、強欲 (greed)、嫉妬 (envy)、憤怒 (wrath)、色欲 (lust)、暴食 (gluttony)、怠惰 (sloth)。
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ワイルの『7つの大罪』では、怠惰・高慢・激怒・飽食・姦淫・貪欲・嫉妬 の順に並べられています。 台本を書いたブレヒトの意向でしょう。

今日はここまでです。

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