原発問題

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『除染が続く福島での悲劇』<リンゴが腐るまで> ※58回目の紹介

2016-09-28 22:02:00 | 【除染が続く福島での悲劇】

*『リンゴが腐るまで著者 笹子美奈子 を複数回に分け紹介します。58回目の紹介

『リンゴが腐るまで』原発30km圏からの報告-記者ノートから-

著者 笹子美奈子

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**『リンゴが腐るまで』著書の紹介

 あとがき

(前回からの続き)

 しかし、今回の原発災害において、どんな対処がなされていたのでしょうか。

「福島復興再生総局のように、組織や○○会議とかたくさん作っているが、逆効果だ。やりますイコール組織を新設する、人を配置する、それで対応済みと霞が関は思っているが、それでは決済に余計時間がかかることになる。こういう災害対応は、少数精鋭でコンパクトにやった方がよい」

 ある原発被災自治体の職員の意見です。

 たしかに会議が多かったです。復興庁や経済産業省のホームページを見るとわかりやすいです。同じような名前の会議や協議会、委員会がずらりと並んでいます。会議資料も大量です。しかし、資料の中身は実は重複しているものが多いのです。出席者も重複しています。同じ人達が、会議の名前を変えて、何度も議論しているのです。

 中には、東京と同じ会議を福島で開くこともありました。「被災地の意見を取り入れるため」という趣旨からですが、形式的な会議の場に被災自治体の首長が名を連ねても喫緊の要望が認められ、その場で決済が下りるわけではありません。意見を取り入れるのなら、被災自治体に裁量権付きの財政支援をするべきです。交付金の要件の縛りを極力なくせばよいのです。

 そうした会議に時間と人員を費やしても、現場は何も動きません。通常よりも決済を早める仕組み、たとえば、財務省を含めて省庁横断のタスクフォースのようなもの一つに権限を集約するような仕組みを検討するべきです。

 既存のスキームでやろうとしても無理なのです。原発災害だけが特殊なわけではありません。たとえば、大規模な火山の爆発が起きればまた、予想しない事態が起こり、既存のスキームにはあてはまらないことが多々出てくるのは明らかです。(略)
 

 ※『リンゴが腐るまで』著書の紹介は、今回で終わります。

次回からは、『告発!検索「裏ガネ作り」』著書の紹介を始めます。

2016/10/3(月)22:00に、1回目の紹介を投稿予定です。 

**著書の内容を一部紹介

私がこの手記を書き始めたのは、大阪拘置所の独居房の中だった。最初に入られたのは「五舎4回20号室」という自殺防止用の特別な房である。そこで私は「632番」という称呼番号で呼ばれていた。天井には裸の蛍光灯が2本とモニターがついていた。すぐ前の廊下には監視台があって、常に見張られている。だが、私は自殺するつもありなど毛頭なかった。これから検察権力との闘いが始まるのだ。そのための準備を房の中で粛々と進めていた。私はなぜ逮捕されたのか、この事件の真相は何なのかを自分なりに整理しておく必要があった。-獄中手記よりー

~憤怒の独居房325日間!これが検察の組織的な公金横領の手口だ!~

 

告発! 検察「裏ガネ作り」


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