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原発問題

原発事故によるさまざまな問題、ニュース

『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』<福島の現実 大臣が「ゴーストタウン」といった町> ※6回目の紹介

2015-10-20 22:00:00 | 【美味しんぼ】

『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』著者 雁屋 哲 を複数回に分け紹介します。6回目の紹介

美味しんぼ「鼻血問題」に答える 雁屋 哲

何度でも言おう。

「今の福島の環境なら、鼻血が出る人はいる」

これは”風評”ではない。”事実”である。

2年に及ぶ取材をへて著者がたどりついた結論はこうだ。

「福島の人よ、福島から逃げる勇気を持って下さい」

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**『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』著書の紹介


  大臣が「ゴーストタウン」といった町

 私がお会いしたときに、根本さんは75歳でした。とっくに現役を退いてもいい年齢です。その年齢で、原発事故のあとの試験田をご自分で栽培なさる。

 大変じゃありませんかと私が尋ねると、根本さんはさらりと、「まあな、俺の人生の仕事でしょ」とおっしゃいました。

 なんという、凄い言葉だ。

 私も、こんなことをいってみたいものだと、しみじみ思いました。

 根本さんには、その年の秋にも、この試験栽培の結果を伺いに上がりました。

 根本さんの家にお邪魔したあと、私たちは小高の町を通りました。

 私は今までこんな異様な光景を見たことがありません。

 地震の影響で損壊した家は数軒ありましたが、ほかは外見上なんともない家が道の両側に立ち並んでいます。整ったきれいな町です。

 しかし、人が一人もいないのです。

 ある大臣が、小高を見て、「死の町、ゴーストタウンだ」といったのが問題になり、「福島の人を傷つけた」と新聞やテレビで叩かれ、ついに辞職を余儀なくされました。

 私はその大臣がどんな人なのか知りませんが、その大臣の言葉は真実を語っていると思いました。

 これはまさにゴーストタウンだ。

 そうとしか、いいようがない。これをなんと表現すればいいのか。

 新聞やテレビはこの実状を伝えたのでしょうか。

 一つの町がゴーストタウンになっている実状を伝えずに、隠すことが福島の人たちのためだというのでしょうか。

 福島の負の部分を押し隠すことは、かえって福島の人たちのためにならないと私は思います。

 どうやら、福島の実状を語ることはタブーなのです。

 福島を語るときには、何にも問題はない、上手く行っていると美化して語らないと、大臣でもクビになるのです。

 車も通らないのに、信号機だけが赤、青、黄と点滅し続ける。

 実に不気味な光景でした。


続き『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』は、10/21(水)22:00に投稿予定です。

 

美味しんぼ「鼻血問題」に答える


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