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<遺伝子組み換え作物が有害な影響をもたらす> ラット実験 『遺伝子組み換え作物 食べさせ免疫力低下』

2013-04-18 01:32:18 | 未分類

<遺伝子組み換え作物が有害な影響をもたらす> 

 ラット実験 『遺伝子組み換え作物 食べさせ免疫力低下』

<遺伝子改変後の細菌をまいた土で小麦が全滅>

  米国を含む主な先進国では、安全性の確認実験が、

  現実の生態系を正確に再現した形で行われていない

 

遺伝子組み換え作物 食べさせ免疫力低下
ラット実験、英紙報道
【ロンドン10日=共同】10日付英紙タイムズなどによると、害虫を寄せ付けないように遺伝子を組み換えたジャガイモをラットに食べさせたところ、免疫力の低下が見られたという研究が公表された。遺伝子組み換え作物が有害な影響をもたらすという実験結果が明らかになったのは初めてという。
実験した英アバディーンのロウェット研究所のアーパド・パズタイ教授は、遺伝子組み換え作物の食用を承認するには徹底した安全性の確認が必要であると警告している。

日本経済新聞 1998/08/11

 

遺伝子改変生物には予知できぬ危険も
インガム米オレゴン州立大準教授に聞く
遺伝子に人間が手を加えた生物は、医薬品や農作物の開発につながると期待される一方で、生態系に及ぼす影響が心配されている。ジャカルタで先月開かれた生物多様性条約の第2回締約国会議は、遺伝子改変生物に対する安全確保をめざす議定書づくりを決めた。会議で、その危険を警告した米オレゴン州立大のエレイン・インガム準教授に「遺伝子改変生物のどこに不安があるのか」を聞いた。(石田 勲)

──連伝子改変生物の問題点は、これまでも言われてきたが。
最近になって、何が具体的に危ないかが、植物の実験などで分かってきた。遺伝子操作の技術は、大きな利点があるのは事実だ。だが、その陰に潜む怖さを軽視している最近の風潮はとても危険だ。

──具体例は?
ドイツの研究所が、ごくありふれた細菌の遺伝子に手を加え、農作物の廃棄物を肥料に変え、燃料のエタノールもつくることができる遺伝子改変生物を開発した。私たちは、米環境保護局(EPA)の委託で1992年4月から1年かけて、植物への影響を調べた。ふつうの農場の土、有機物が多い土など4種類の土壌に小麦の苗を植えて、遺伝子改変前の細菌と、改変後の細菌を土の表面にまいた。
すると、驚いたことに、改変後の細菌をまいた土では、小麦が全滅した。植物は、根に菌を共生させ、その助けで、水や鉄分、リンなどの栄養を吸収している。その大切な「根菌」が、死んでしまったためだった。これは、細菌がつくったエタノールが根菌に打撃を与えたと考えられる。また、根菌ができなくなったことで、根で病気が増えることも確かめられた。

──遺伝子改変微生物も、隔離された施設で使われれば、問題ないとの見方もあるが。
たとえ、こうした微生物が隔離された施設の中で使われたとしても、それによってつくられた肥料などの製品に改変細菌が生きたまま混入して、自然環境に出される恐れがある。そうすれば、農作物はもちろん、生態系は台なしになるだろう。
戸外で使うことが計画されている改変微生物の場合、正確な影響が分からないまま、実際に利用される危険がある。米国を含む主な先進国では、安全性の確認実験が、現実の生態系を正確に再現した形で行われていないからだ。

──ほかにも危険例は?
遺伝子改変微生物が、予期しない悪影響を引き起こす例は、私の知る限り、米国を中心に15例ある。(微生物以外でも)殺虫効果のある成分を作るように遺伝子を操作した農作物が、害虫だけでなく、土壌細菌やミミズも減らしたとの情報がある。

──日本などは、安全性が確かめられてきた、と主張しているが。
わずか、数十年の経験で潜在する危険が予知できるほど、生態系は単純でない。私たちの研究に、(発表するなという)圧力はあるが、反論は来ていない。

朝日新聞 1995/12/06