夢在西安…? 大陸的☆☆生活

中国に留学してみました

留学中はいろいろあるよ・西安の悲劇地獄…★

2016年05月16日 | 西安留学生活
ベイマックスはドラえもんのバーターだったのか?







この手作り感、愛くるしいわあ。

さて、西安留学生活の3年を振り返り、吐きそうなほどつらかったことを挙げると、一番はこれだと思う。

話は去年の11月にさかのぼる。
毎年秋に行われるスピーチコンテスト、参加しようかどうしようか。前回は2等をとったからもういいかな。
でも大勢の前で話すのはいい練習になる。自分の能力アップのためにと、参加することにした。

参加も今年で最後。
めっちゃ練習して迎えた当日、会場にはナナを呼んで、大会に挑んだ。
緊張しながらも、規定の時間を守り、にこやかに詰まらずにスピーチできた。2等は獲れるはず。

先に言い訳をしておこう。
1.スピーチの原稿、一部の先生は最高に面白いと絶賛してくれた。会場のウケも良かった。
2.ナナによれば発音の正確度は上位に入っていた。
3.ナナも他の先生も後から「採点の基準がおかしい」と言っていた。
4.前回より上位の枠が狭まった。前回が1等2人、2等4人、3等10人とその他努力賞。今回は1等1人、2等3人、3等5人とその他努力賞。

「去年2等獲ったのに、今年3等になったら恥ずかしい」
事前にそうなことを言っていたら、それが現実になってしまった。

3等枠で名前を呼ばれた時は本気で信じられなかった。
というか、司会をしていた男の子の発音が悪すぎて、一度で聞き取れなかった。「は?あたし、呼ばれたの?」

絶望。

思い出すだけでつらい。
1等を獲ったのは確かに派手な身振り手振りで、感情の込め方は言うことなし。でも発音はひどい。そして本来なら原稿を見ながらのスピーチは高得点を得られないはず。
悔しいのは同じクラスの韓国人が2等を獲ったこと。彼女は授業によく遅刻してくる。決して真面目とはいえないけど、彼女の発音を担任の先生は「中国人と変わらない」べた褒めしている。

彼女が2等で、普段真面目にやっているあたしが3等。
去年2等だったのに、今年は3等。
ナナにいいとこ見せたかったのに、結果は散々。
ある先生は「絶対1等だと思ったわ。私の中ではあなたが1等よ」と言ってくれた。
ほら、採点がおかしいんだって。

ナナの慰めに涙をこらえながら部屋に戻り、布団を頭まで被って傷心のポーズ。
こんなことなら参加しなければ良かった。
あたしの何が悪かった?
発音か?こんなに練習しているのに、発音があの韓国人に及ばないのか。


翌日、ただでは起きないあたしは、過去の教科書を開いて、発音の項目をじっくり読みかえした。
テストの時にちゃんと読んでいなかったけど、あれ?よく読んでみると、思っていた発音方法と違う!
あたしの発音方法には大きな勘違いがいくつもあった。
いいや、多くの日本人がしている中国語発音の勘違いだ。
なるほど、だから「中国人の発音」ができなかったのか。

この発見は大きな収穫となった。
必死になって発音を直そうとするあたしを見て、ナナの発音指導も「通じる発音」から「中国人の発音」に方向転換し、時間をかけて、今でも徹底的に直してくれている。
ナナの発音矯正は教科書どおりではない。「生きた発音」はこれだけで中国に留学に来てよかったと思えるほど価値がある。

今思うとスピーチコンテストでの敗北がなければこの収穫はなかった。
ありがとう、3等賞!

論文のテーマについて迷っていた頃だったけど、ようやく決まった。