夢在西安…? 大陸的☆☆生活

中国に留学してみました

留学生活は身体が資本・漢方天国…☆

2016年05月07日 | 西安留学生活
中国で買い物をしたことがありますか?おつりの渡し方がきたないでしょう。
朝市では特に、ぐちゃぐちゃでボロボロの紙幣をポイと渡されることが多い。
路上の買い物で丁寧にそのおつりを財布にしまう余裕もなく、あたしもやっぱりぐちゃっと入れてしまう。

中国語の発音を自分で練習していると、度々現実逃避したくなる瞬間が訪れる。
貧乏ゆすりがとまらない。つまらない事がやたら気になったりする。昨日は練習途中で財布の中のぐちゃぐちゃの紙幣を整理し始めた。
あれ?この一元札、なんかおかしい。他の一元札と違う。



なんだ、この文字……読んでみると、江沢民批判の文章。
手書きではなく、活字書体。うす緑の文字が紙幣となじんでいる。さすがは活字印刷の発祥国。
一般人の仕業だと思うけど、思想運動をこんなきれいに仕上げて……怖っ!
今まで一元札を注意深く観察したことがなかったせいか気付かなかったけれど、この手の紙幣はよくあるらしい。

さて、話は変わって、最近、血が足りない。
今に始まったことではないけれどあたしは貧血気味で、なのに一時期鉄剤の補給をしなかったので、最近になって度々貧血からくるひどい頭痛に襲われた。(正確には鉄欠乏性貧血)
こうなると勉強も手に付かず、寝ているしかない。時間がもったいない。
いけないとは思いつつ、一日の推奨摂取量を上回る量の鉄剤を飲んでいる。

勝平に会った時に軽い気持ちで言ってみた。
「勝平のお母さん漢方医でしょ?貧血の薬調合してよ」
すると勝平はおもむろにケイタイを取り出し、誰かに電話をかけた。
「今から行っていい?」

勝平はその場であたしをお母さんに診てもらう約束を取り付けた。、
「さあ、行くぞ」
「ええっ、今?」
「大丈夫、とりあえず、診てもらうだけだから」

寮から歩いて20分強の場所だった。
小さな「招待所」(安ホテル)の4階に、勝平のお母さんの診療所があった。
笑った顔が元気な頃のほっしゃん。に似たお母さん。
あたしは恐縮しながらも症状を伝え舌を見せると、やっぱり「血が足りないのよ」と言われた。

詳しくはわからないけど、漢方は主にツボの筋道である「経絡」の流れを良くする?と言っているような気がする。
そして大切なのは、身体を冷やさないこと。

治療方針を決める。
「針なら効果が出るのが早いけど、怖い?」
「身体はいいけど、頭に打つのは……」
「じゃあ、お灸にしましょう」
ベッドに開いた穴に顔を突っ込む形でうつぶせると、勝平ママはよもぎのお灸をすえてくれた。
予想していた「お灸」ではなかった。木の箱に火をつけた蓬を入れて、その箱を身体に載せるというもの。

この日はあまり時間がなかったので、腰に30分、おなかに30分。熱くなったら箱をちょっとずらす。
終わったあと3時間は冷たいものに当たるなと言う。
「帰国するまで通いなさい。」

それからは2,3日に一度通って、2時間ほどのお灸をすえてもらっている。
鉄剤をちゃんと補給している、気候が暖かくなった、ヒップホップのレッスンがキツくなって汗をよくかくようになった……他の要因も考えられるけれど、一ヶ月半が経ち、身体の調子が確実に良くなってきている。やっぱりお灸のおかげだろう。

「あなたの貧血はピーウェイから来てるの。ピーウェイが弱いから、ピーウェイの機能を整えるためのお灸よ」
ピーウェイ……脾胃?脾胃で合ってるかしら?
ママの言う「ピーウェイ」を100回くらい聞いたけど、よくわからないままうなずいていたので、もう今さら聞けない。

そしてひとつ困ったことに、勝平ママはお金を受け取ろうとしない。
お金を払ったほうが気が楽なんだけどなあ。
たまにお菓子を持って行っても、「今日はもらっておくけど、気を使うんじゃないのよ」と言うし。
最後になにかプレゼントしないと。