洋書で英会話

100冊以上読んできた経験と知識をもとに、英語の小説や雑誌、実用書などから、すぐに使える素敵な表現や文法をご紹介します。

単語の意味、カギは文の流れです!⑮ 力(チカラ)だけじゃないpowerの意味

2021年03月18日 | 洋書の読み方
みなさん、こんにちは。今回は、オカルト好きのZack君が主人公のシリーズ本、The Zack Files の4冊目のお話、ZAP! I'M A MIND READER. より、powerについてご紹介します。

それでは、さっそく引用から♪ まずは、辞書なしで、文の流れをよく観察しつつ、下線を引いたthe powerがどのような意味になるか、想像しながらお読みください。


Lightning must have knocked out the power. I was pretty freaked out, alone in the dark science room.

Carefully I got up from my desk. From the flashes of lighting, I could almost see well enough to get to the door.


powerと見ると、つい、”あ、力ね!”と思ってしまいますが、この文章で使われているpowerは「力」の意味ではありません。

どんな意味になるか、今回、そのカギを握っているのが、文章の出だしにある、Lightning(読み方:ライトニング)と、次の文章に出てくるdark です。

Lightningとは?
お天気の一種です。Lightが関わる天気といえば........そう、雷の稲光です。ちなみに、音を伴う雷はthunder (読み方:サンダー)です。雷が鳴ってきたら、It's thundering. とthunderを進行形にして使うといいです。

ここで、2番目の文章を見てみますと、I was から始まった文章の続きに、alone in the dark science room.と書かれています。暗い(dark)理科室(science room)に一人で(alone)いることなど、普通に考えたらありえない状況です。一人で行くにしても、明るい時に行くはずです、もしくは、部屋の電気は付けると思います。ですが、その前に、lightning(稲光)があって、そして、暗いとなると、一体何が起こったか?ここからは英語というよりは、常識の範囲で、雷が鳴った時に起こり得ること、一番心配になることは何かということが、最初の文に出てくるpowerの意味を正しく理解する手掛かりとなります。そして、the powerの前を見てみるとknocked out とあります。元の形に戻すと、knock out (ノックアウト)、ボクシングで使われるような表現だと思います。私はボクシングに詳しくありませんが、ノックアウトと言うと、意識がなくなって、倒れてしまう感じがします。

ここまで予測を立てたところで、もう一度本文を見てみます。

Lightning must have knocked out the power. I was pretty freaked out, alone in the dark science room.

Carefully I got up from my desk. From the flashes of lighting, I could almost see well enough to get to the door.

稲光がして、どうなったか?雷が鳴った時に心配になることは??自分の近くに落ちることは、もちろんそうですが、どこに最も落ちやすいか?落ちたらどうなるか?
停電になってしまいますね。すると、一気に部屋が暗くなってしまいます。今回の主人公のZack君に起きたことは、一人で理科室にいる時に、雷が鳴って、停電が起きて、部屋が真っ暗になってしまったということでした。

真っ暗な理科室に急に一人で居ることになったら、どんな気持ちになるか。『怖い』ですよね!
その感情が、表されているのがI was pretty freaked out.の部分でした。prettyはveryと同じように、freaked out という感情に強調の意味を加えています。

後半の文章では、Zack君が席から立ち上がって、雷の稲光を頼りに、扉のほうに何とか向かって行った様子が書かれています。
そこから先、怪奇現象が起こり始めるのですが、それは本の続きでお楽しみ下さい。

ということで、今回のthe powerは、力ではなく、”電力(電気)”のことでした。


今回、紹介した文章が載っているのはこちらの本です♪


このシリーズ、一番目のお話も面白いです。ギャグ小説っぽいのに、深いテーマを扱っている気がします。一番目はこちら(↓)です♪


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単語の意味、カギは文の流れです!⑭ I always cook with wine.(~料理に関する英語~ Reader's Digest より)

2021年03月06日 | 洋書の読み方
みなさん、こんにちは!英語の勉強は進んでいますか?

気が付けば、今年も椿の季節がやってきました。写真は英会話教室English and Beyond の入口にあるお花です。毎年この季節にきれいな花を咲かせて楽しませてくれているのですが、気のせいか、今年はいつもより沢山咲いている気がします。

さて、今回は、当ブログでお馴染み Reader's Digest のQuotes(クオーツ:引用)コーナーから、コメディアンのW.C. Fieldさんが残した有名な言葉をご紹介します♪

それでは、さっそく、引用から♪ 

I always cook with wine. Sometimes I even add it to the food. -W.C. Fields-


こちら、どんなことを伝えている文章でしょうか。

私は、これを読んで、思わず、「そっちかー!」となりました。

その理由をお伝えする前に、まずは、出だしの、I always cook with wine. に関して、

cook with ~ のwith には、【道具】や【食材】が後に続いて「~を使って」という意味になります。

ここでは、cook with wine とありますので、「ワインを使って料理する」という意味になるのかな?と思いながら読み進めていきます。ですが、この文章には続きがあります。そのため、英文読解の鉄則!英語の意味のカギを握っている文脈のことを忘れずに、"こんな意味かな~"とふわっと思いながら、続きに目をやります。

すると、続いて見えてくるのが、Sometimes I even add it to the food. です。addは「加える」という意味が基本です。


え??ということは. . . ?!


この引用の特徴は、後半の文章で、食事にワインを入れることが特筆されていることです。
前の文章のcook with wineに登場するwith を、ワインを調味料として使うことだなと決めて読んでしまうと、前半も後半も料理にワインを入れると言っていることになります。
しかも、そうすると、even(意味:さえ)があることが妙なことになります。「時々それ(ワイン)を料理に入れさえもするんだよ」と言っている、ということは、前半の文章は、”料理に使う”という意味じゃないのかな?と受け取るほうが自然です。

ここで思い出していただきたいのが、withが持っている忘れてはいけない大切な役割、【~と一緒に、~を持って、~しながら】という様態や付帯状況を示す意味です。
実は、前半の文章に登場するwithは、今回は「ワインを飲みながら」という意味で使われていました。

そのことを念頭に置きつつ、再度全文をご覧ください♪


I always cook with wine. Sometimes I even add it to the food. -W.C. Fields-


(いつもワインを飲みながら料理するんだ。時々、それ(ワインを)料理に入れさえもするんだ。)


通常、cook with (食材・ドリンク)と並んでいたら、それを使って料理すると理解するのが一般的です。ですので、続きの文を読んだとき、思わず「そっちかー!」と突っ込んでしまいそうになりました。

さすが、有名なコメディアンの方が残した言葉とあって、文の流れで、後半の文章がオチになっているのがすごく面白いです



☆今回のお勧め表現☆

・cook with ~ ≒  make with ~ の基本の表現
【~を使って料理する(作る)、~で料理する(作る)】


・I cook chicken with lemon juice. (lemon juice: レモン汁)

・I cook Chinese food with pork. 

・I cook rice with chestnuts. (chestnuts :栗 -複数形- 読み方:チェスナッツ)

・I cook pork with ginger. (ginger:ショウガ)

・I cook cucumbers with salt. (cucumber : きゅうり)

・I make gyoza with Chinese cabbage and minced pork. (Chinese cabbage :白菜、minced pork :豚ミンチ )

・I make miso soup with a lot of vegetables.

・I make fried rice with eggs and green onions. (green onions :青ネギ、spring onions とも言います)

などなど色々使えます。

※cookのほうは、食材はもちろんのこと、味付け(調味料)に何を使うかなど、make のほうは、具体的な料理や食べ物を何で作るかと言う時に、より使えます。





ジョークにもstay home的なネタが入ってきました。今回の引用は、少し前の号からご紹介しましたが、また最新号からも色々ご紹介できたらと思います。

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