試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

JR103系1200番代三鷹電車区K6F [Tc1204] 青帯未更新車 (側面窓セル窓サッシ印刷補修完了,ライト基板通電不良改善施工)

2018-09-29 21:48:21 | 国鉄/JR301系,103系1000番台
落着。

2社混結のJR103系1200番代ミツK6F青帯未更新車(Tc1204)が再出場した。
入場前は窓サッシ印刷劣化に改番時の仕上げ不足が加わり大幅に状態が悪化していた。
マイクロエース製モハ103-1211+モハ102-1208以降から改修名義に格上げされ面目を新たにしている。




JR103系1200番代ミツK6F 青帯未更新車。
ミツK6F:Tc1204-M1211-M'1208-M1210-M'1207-T430-M1214-M'1210-M1212-M'c1204
※イメージ編成:全車非ユニット窓。
◆車体改修完了。

交通営団東西線直通用の国鉄形式は1966年から製造された301系8編成が運用に就いていた。
301系は103系を基本にアルミ車体,空気バネ台車が採用され東西線5000系へ倣う6M1Tで登場している。
そのため偶数向運転台付車のクモハ300形が興された。
東西線西船橋延伸開業を間近に控えた1971年を前に国鉄形式の増強が図られる。
しかし301系は製造コストが高く1969年度落成車を持って打ち切りとなった。
代わりに登場したのが103系1200番代である。
車体は同時期に登場した103系1000番代と殆ど変わらない。
但しATC-3形を搭載する関係で乗務員室扉直後の戸袋窓が復活し僅かな差が生じた。
また形式構成は301系を踏襲したため初のクモハ102形が現れた。
投入は1970年,1972年,1978年の3次に渡ったが一族35両の少数番代区分となった。
1972年製造車以降は側面窓がユニット窓へ変更された。
JR移行時に[JNR]のコーポレートマークが消去されクモハ102形1200番代,クハ103形1200番代の側面へJRマークが転写される。
登場以来大きな動きの見られなかった103系1200番代は1989年から帯色が黄色5号から青22号に変更され印象が変わった。
時期を同じくして電動発電器給電によるAU712冷房機搭載改造が行われる。
電動式行先表示器化も並行したため[地下鉄経由]表示を持つ旧行先方向幕は消滅した。
1991年には東西線全編成10両編成化の波を受け103系1200番代も組成変更が実施された。
10両編成化は1972年以降の製造車を中心とし浦和区から転入したサハ103-429,サハ103-430を組み入れた8M2T編成となる。
◆旧ミツK9F:Tc1201-M1201-M'1201-M1202-M'1202-M1203-M'c1201。
◆旧ミツK11F:Tc1203-M1207-M'1205-M1208-M'1206-M1209-M'c1203。
◆旧ミツK12F:Tc1204-M1210-M’1207-M1211-M'1208-M1212-M'c1204。
◆旧ミツK13F:Tc1205-M1213-M'1209-M1214-M'1210-M1215-M’c1205。

◆ミツK6F:Tc1204-M1211-M'1208-M1210-M'1207-T430-M1214-M'1210-M1212-M'c1204。
◆ミツK7F:Tc1205-M1202-M'1202-M1207-M'1205-T429-M1213-M'1209-M1215-M'c1205。
◆ミツK9F:Tc1203-M1208-M'1206-M1209-M'c1203。
半端となったミツK9Fは5両編成とされ専ら301系ミツK10Fとの混結や検査入場代走に充てられる。
この際松戸区より103系1000番代を借入れ予備編成を確保した。
返却は103系1200番代旧ミツK9F,旧ミツK10Fで行われ三鷹区所属車の総勢23両に縮小される。
なお103系1000番代は正式に三鷹区へ配属となりミツK8Fの編成番号が与えられ欠番を埋めた。
その後ミツK6Fは車両更新工事施工対象から外れたものの外観の小変更が繰り返される。
小刻みにLED式運行番号表示器化,快速表示器撤去,前面窓黒Hゴム支持化等が施された。
廃車は5両単位で行われサハ103-430から中野寄が2003年2月,残るクハ103-1204以下5両は2003年4月であった。
この2003年2月から4月にかけてはミツK9Fを併結し5-5編成で運用に当たった。
三鷹区103系1200番代は松戸区転出車に比べ最後まで変化に富んだ動きを見せたと言えよう。


旧ミツK6F (LED式運行番号表示器編成)。

行先表示類整備直後のミツK6Fは中期仕様と言えるLED式運行番号表示器編成だった。
快速表示器は撤去済だが前面窓は灰Hゴム支持のままである。
この当時は確定要素に乏しく後の幕式表示器化へ踏み切る要因の1つになった。
後日資料でこの仕様を確認でき誤りは無かった。
改番時に幕式運行番号表示器編成へ繰り上げられる。
しかし種車の大半がマイクロエース製103系1200番代旧ミツK9F(7両編成)のため非ユニット窓を持つ。
WIN製サハ103-430もサハ103形0番代初期形冷房改造車がプロトタイプでありイメージ編成からは抜け出せていない。
入場前の記録は2015年1月当時で改修後と変わりないように映る。
約3年9箇月の間に大幅な老朽化を進行させてしまったがそれなりに巻き戻せたと思う。


サハ103-430(車体改修施工車)。
※WIN製。

ミツK6Fの改修入場で最初に入場させたのはWIN製サハ103-430だった。
これまで4次に渡る外観向上策を施してきたが第5次入場では経年対策も追加した。
油性ペイントマーカーで部分補修された窓サッシは応急感が丸出しであった。
新たに窓サッシ印刷の劣化が発覚し油性メタリックマーカーで塗り直しを行っている。
雑に固定された屋根板も修正を図り整備性を確保した。
屋根板に関してはWIN製特有の歪みが若干生じており何処かで振替えを要すると思われる。
ただこの点は良いヒントを頂戴したためKATO製屋根板を代替起用する方向で考えている。
メーカーが異なるため外観差は手の施しようがない。
せめて屋根上見附程度は統一したいところである。


モハ102-1207+サハ103-430 (マイクロエース製+WIN製:TNカプラーSP装着車+TNカプラーSP装着車)。

マイクロエース製103系1200番代ミツK9F(Tc1203),301系ミツK10F(Tc6)との混結,併結対応は存置された。
引き続きモハ102-1207+サハ103-430の連結部はTNカプラーSPが使用される。
両車の白濁したTNカプラーSPは歯ブラシを用いる乾式清掃へと変更になった。
9個所中1個所だけにTNカプラーSPが起用されており湿式清掃の採用には至っていない。
モハ102-1210にて試行した貫通幌固定は結局全車に波及した。
爪嵌合部品へゴム系接着剤による1点止めを追加しただけの簡易的な措置である。
収納ウレタンとの接触に耐えられるか見当がつかない。
取り敢えずミツK6Fを試験編成とし今後の展開を考えたい。


モハ103-1212+クモハ102-1204 (貫通幌固定試行)。

ミツK6FはTOMIX製PS21形パンタグラフ換装試験編成でもあった。
モハ103-1211,モハ103-1210,モハ103-1214,モハ103-1212の取付試行方式は何れも異なる。
屋根板への加工を抑え気味にしたモハ103-1211,モハ103-1210はしっかりとした強度を示し試作当時のまま竣工させた。
唯一固定にゴム系接着剤を使用していたモハ103-1212も流し込み接着剤へ変更され標準化が図られる。
肝心のモハ103-1214ではTOMIX製PS21形パンタグラフが脱落する憂き目に遭った。
モハ103形1000番台で基準となった取付方式が足許から揺らいだと思わされた。
流し込み接着剤の再投入で安定感を取り返し事無きを得ている。
ミツK6Fでは3種のパンタグラフ取付方式が混在する。
但し外観は同一であり一見では判らないと思う。


クハ103-1204,クモハ102-1204 (KATO製クハ103形用ダミーカプラー装着車)。

長年苦しめられてきたクモハ102-1204,クハ103-1204で生じる前尾灯の点灯不具合は台枠が原因だった。
現在は片栓構造に整形したKATO製クハ103形用ダミーカプラーを取り付けている。
その前はTNカプラーを使用していたが台枠との相性が悪くゴム系接着剤が併用された。
恐らくTNカプラーの撤去時に導電板まで変形させるほど力が加えられたと推測する。
ライトスイッチ機能の温存も図ったせいか余計に接触状態を悪くさせたらしい。
運転台側台枠を上方向に偏位させる強引な手法ではあった。
その代わり前尾灯の安定点灯が実現に至り入場を抑止する要因は解消されている。


ミツK9F,ミツK6F (車両更新工事施工車,未更新車)。

ミツK6FとミツK9Fの導入時期は全く同じだった。
独特の見附を持つミツK9FはミツK6Fを軽く凌ぐ入場回数に達する。
それにも関わらず側面窓セルの窓サッシ印刷劣化は目を覆う状態ではない。
何故ミツK6Fの印刷劣化進行が早まったのか不明である。
今一つ腑に落ちないがミツK9Fの改修は5両編成も味方し順調に進められると思う。
在籍する103系1000番台で最も劣化が進んでいたのは103系1000番代ミツK8F青帯車(Tc1009)であった。
導入当初から側面窓セルの歪みを抱えており未だに修正の目処が立っていない。
更にTOMIX製103系1000番代ミツK8F青帯車(Tc1009)の導入が決定しプロトタイプ重複が確実になった。
改修はプロトタイプ変更と同時に行う方針である。
特にクハ103-1009,クハ103-1010(ミツK8F)は部品交換が欠かせない状態であり種車が確保できるまで入場は先送りとなる。




ミツK6Fサイドビュー(クハ103-1204:側面窓セル窓サッシ印刷補修施工車)。

1-3位側の窓サッシは9割方が油性メタリックマーカー再現へと変更された。
試行中の修繕方式ながら拡大採用が進みミツK6Fでは補修施工車が上回った。
しかも全面塗布が主軸となりこれまでとは規模が異なる。
窓サッシモールドの幅に助けられた面もあった。
それを差し引いても老朽化の影は十分に抑えられたと思う。
改修が完了したミツK6Fは最悪の状況から脱せた。
クモハ102-1204,クハ103-1204の取扱いが足を引っ張ってきたが今入場で制限は無くなった。
再び悲惨な状態に陥る事態は免れるだろう。
この記事についてブログを書く
« クハ103-1204[ミツK6F] 青帯... | TOP | クハ101-64,クハ100-34[ツヌ1... »