”八戸のちょいワル”今ここに！遠征第百六十二弾！青森県・六ヶ所 / むつ小川原港 (1日目)

私は「警護第3係」のJCAだ。


我々SPに与えられた任務は命を犠牲にしても要人を守り抜くという事。ちなみに
入社試験などで導入される適正試験の“SP I”とは全くを持って関係が無い、、、


セイシェル共和国から来日中のバッジナンバー原理主義者・ランク村長の警護
はまさに修羅場からのスタートとなった。犯行声明を出した国際平物組織
“M・A・K・O”の動向も気になる所だがそれ以上にその常人離れた思想から
共感できないと言う活動家も多く敵は複数に及ぶ可能性があるのだ。


マルタイの宿泊先となる「むつ小川原港」には午後15時過ぎの到着となった。








何の変哲もない護岸ではあるが車両がいともたやすく際まで接近できるという条件に
あり予測される敵の侵入ルートととしてはこの一角がベストである。おそらく白子を
タップリ抱えた敵の襲撃は夕マズメから夜にかけて、、、今のうちにマルタイに接近
できぬよう最善の策を講じておかなくてはならない！


私が急いでスピンパワー425AX-Tトラップを仕掛ける中、約1年ぶりのタッグとなった
“八戸のちょいワルSP”はすでにスパイとして数か月前よりこの地に送り込んでいた
カラスAと接触を試みている。


だがしかし、複数羽のカラスをスパイとして操るという事は非常に高度な技術を要する
ようで他のカラスB、CなどはAと交信中をいい事にちょいワルSPの大事な銃弾でもある
アオイソメMをこっそりネコババし始めている、、、まさにハイリスク・ハイリターンな戦術
とはこの様な事を指すのだろう。


グググッ！


午後16時を回ったあたりに第一派が突入してきた。





敵は35cm程のメス・マコガレイ、このエリアではどこにでも居るような身なりをし特に
武装、武器の所持なども無い、、、私はとりあえず彼女を取り押さえなぜマルタイの
宿泊施設へ侵入しようとしたのかを取り調べる事にした。


しかし事件はその最中に起こった！


私が35cmのメスを取り調べる隙を狙って本当の実行犯が襲いかかったのだ、、、隣り
のフロアを監視していたちょいワルSPがすかさず飛び掛かり乱闘戦になったが見事
身柄を確保、36cmと同サイズではあるが正真正銘のオスだった。





ぐわっ！


敵は拘束されると同時に白子を乱射。この一件でちょいワルSPはかすり傷を負って
しまうもののまだ敵の凶弾の前に倒れる事はできないとすぐに戦場復帰、SPとは
時にして要人の盾とならなくてはならない過酷な任務である。


今回も一点を集中して叩いてくるという典型的な“M・A・K・O”のやり口に沿っており
傷がまだ癒えないちょいワルSPに向けて第二派が攻撃を仕掛けた！





犯行予告のホシと思われるマコガレイ確保！


大声が響き渡り、そこには45cmの巨大オスカレイがっ。


さすがこの東北圏を専属で担当するSPである。4課から身を引いてからのこの1年、
庶務に振り込め詐欺電話相談窓口、飲酒検問員など他部署を転々としてきたという
ちょいワルではあったがこの度SPに起用され最前線に舞い戻ったと言えよう。


一時的にでもパニックに陥った現場周辺ではギリギリ30cmに満たないような野次馬
カレイが次々と我々の警護ラインを妨害、制圧しては即釈放を繰り返してるうちについに
我々が最も危険と恐れていた夜になってしまった、、、








ランク村長は野次馬連中には興味が無いと早々に部屋へ戻り、まさにこの雪化粧の
如く美しく着飾った芸妓らに囲まれ甘いひとときを過ごされてるようだが我々SPの任務
は続く、、、彼がここ「青森県」から無事に立たれるまでは気を緩める事はできない。


「俺が村長の盾になる！」と言わんばかりに身を挺して警護に当たるちょいワルSP、私が
警護車両でしばし休息を取る間も単独で突破してくる敵の制圧に掛かっている、、、


今夜は私が陽動作戦の出ている30cm以下の小型連中を拘束 → 釈放。





その工程の中、ちょいワルSPが野次馬に紛れているホシと思われる怪しいオスのみを
探し出して身柄確保という大連携プレイとなった。


それにしても一人で45cmを頭に35cm以上の実行犯を5枚も仕留めてしまうとは！？
今夜はこれまで沈黙を保ってきた“八戸のちょいワルSP”の復活祭とも呼ぶべきなの
だろうか？さすがの一言に尽きる。


午前3時にもなると今夜の作戦は失敗に終わったのか？引っ切り無しに続いていた
“M・A・K・O”からの犯行声明も途絶え一時の平和が訪れる「むつ小川原港」では
あったのだが、拘束したホシを本庁へ護送する手続きを取っていたちょいワルSPに
白子タップリの敵は最後の抵抗を見せたのだ！





ぐわっ！




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