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大前研一ってひと

2010-09-12 02:04:59 |
ドットコム仕事術ってのを読んでいる。



文庫が出たのは2007年らしいから

それより少し前に書いたヤツなんだろうなあ。

(ブックオフで100円。安い。)



非常に興味深くて

面白いと思った。



使えると思った内容もある。



営業で

顧客のホットボタン(顧客の最優先事項)を探る話とか

GE社長だったジャック・ウェルチさんが彼の会社に導入した

「シックスシグマ理論(100万回のオペレーションで3、4回しかエラーが出ない)」

なんてのもおもしろい。



シックスシグマは

「バラツキを減らし、均質化することで品質を上げる」

という理論のようだ。



しかしまあ

確かに面白いのだが

なんか

「大前さん」自体は

嫌いだ。



若い時の自分は

「人の気持ちの分からないアホ」

と言われていたと書いている。



彼は自分のその欠点を克服するために

「鏡の前で顧客がいると仮定して話す」練習をしたそうだ。



そのとき

「29歳の若造にここまで言われたくないだろう」

といった自分のイヤな面が見え

マッキンゼーという有名コンサルティング会社でのプレゼン方法を

つかむことができたらしい。



しかし

人間の内面までは変るものじゃない。



非常に優秀で

優秀すぎるがあまり

文章の端々に

「どーーだ、オレすげえだろう」

というのが見える。



それと比べると

ソニーの元会長の

「学歴無用論」

なんてのはおもしろいし

人格者というか

「器」

というのを感じた。



かなり古い本なんだけど

「アメリカの企業の合理主義に感銘を受けたこと」

なんかが書いてある。



エピソードで気になったのは

「休暇」の話。



海外では

長期休暇を取ったりするわけなんだけど

その期間中に

他の人間が業務を担当することで

「不正を発見する」システムが

あったらしい。



他には

アメリカの企業で

多くの仕事を一人でマネージメントするために

取り入れられていた方法。



「全部はチェックしない」

サンプルを抽出して

「サンプルが問題なければよしとする」

なんて感じ。



合理的ではあるんだけど

今となっては全ては

そのまま使えるってものじゃないかもしれない。



でも

「その当時」は

革新的だったんだろうなと感じる。



読んでいくと

「会社や仕事が全て」
「家庭とか遊びは二の次」的な話も

出てきたりして

いかにも

「モーレツ時代」に書かれたという感じだ。



ではあるんだけど

本全体を通して

「まっすぐな人だなあ」

という感じがする。



人柄のなせる技だと思う。



正反対に

大前さんの方は

「どーだ、これを見ろ」
「こうやらないのはバカ」
「これができないのは無能」

というのが読み取れて

どうも

「やな感じ」

になる。



しかし

あえて言うと

読んで損はしない気がする。



本当にこういう本と出合うと思う。



人間は











「嫌いな奴」ともうまくやってかないといけないんだなあって。
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