岩藤孝一ブログ

置戸町、岩藤孝一のブログ

久しぶりの書き込みで、論文に?(笑)

2008年04月10日 21時12分10秒 | 徒然日記
【議会報告会】に想う~
自治体の規模や地域性、或は歴史の違い等によって、それぞれ地方議会の在り方は多様であるべきと思う。 置戸議会は「置戸町単独運営計画」策定をうけ、「議会活性化」を目指し議会活性化委員会にて議論を重ねてきた。
また、全国で初の「議会基本条例」制定の栗山町等をも視察した。そういった中で、議会歳出の削減を目的に定数を10名としながらも、議会の改革・活性化を目指した中での一つのメニューとしての「議会報告会」なのである。

率直な感想として、住民の意見は現状としての問題点あるいは関心事~等、出される内容は想像も出来得るし、その気持ちも住民の想いとして十分に理解できる。(個々の案件については触れないが・・)

しかし、この報告会がややもすると、「ガス抜き」的なことに終わってしまうのでは?とも思われる。 行政(執行機関)の行おうとしている事業や計画、施策に対する住民の不満や要求、或は「お願い」を議会(議員)が全て聞き入れ、改善し得るかのように聞くことは、無責任なのではないのであろうか? 
また、会場内での誰かの意見(あくまでも個人的な)が発言された時、その内容が、ややもすると住民全体の意見であるかのように受け止めることに大きな危険性はないのだろうか? それは議員それぞれが判断すれば良い事と、簡単に整理しうることとは思われない。なぜなら、そう整理するとしたならば、今回のような議会報告会事態の意味が無くなってしまうと思うし、出された住民からの意見を正面から受け止めなければ、いずれは「議会不要論」的な住民の反発をかうことになるのと思われるからである。
また、議会は10名で構成されている・・その意味合いは10名にはそれぞれの意見や考え方があるということであり、まさしく議会制民主主義であるということである。
10名の議員の意見が全て一致することのほうが恐いのである。


執行者(行政)と議会は仕組みは勿論であるが役割が確実に違う。前回、「最悪のスパイラルに入ってしまったのかも!?」と書き込んだ、それは「選挙」という手法によって選出された議員の宿命とも言えるのだろうが、有権者(町民)に迎合するような危険な体質を常に持ち得ているということである。支援者たる住民の意見には真正面から対峙出来ないのである。それゆえに、「議会報告会」はあくまでも議会活動の情報公開を強く進める手段として行うべきであろうと思う。 
例えば3月議会にて、今話題の「道路特定財源の維持」に関する意見書案が賛成多数で可決された。 ここで、各議員の判断はどうだったのか?誰が賛成で誰が反対で~と、どの議員がどういった考え方があるのか?議員間の討論がどこまで尽くされての結論だったのか? これはあくまでも一つの例であるが、そういった議会内での議論の情報公開こそが、望まれているのではないのだろうか? 執行者側からの案件に対してのそれぞれの議員の意見、スタンス等、そういったものの公開こそが「開かれた議会」を目指す上で最も重要であると思う。

昨年12月、福島県矢祭町議会にて議員報酬について、日当制にての支払いにする~との報道があった。「合併しない宣言」を全国で一早く宣言した議会として注目されている町である。「日当制」についての意見はここでは避けるが、今回も「地方議会」のあり方について、議会の日当制が一石を投じたことは確かである。

「議会の活性化」への道の最善は、「情報の公開」であると考える。
栗山町では議会の内容を町内でテレビ中継している。矢祭町でもビデオカメラを入れての配信をしている。 これだけネット環境が発達した現在、それほど多額な経費を掛けずとも、可能と思う・・・
とにかく、今回の「議会報告会」は初めての取り組みである。参加者は4会場で100人にも達しなかっただろう。残念ではあるが、今後に期待したい!
また、議会内での活性化に向けた具体的な論議がさらに次ぐことも重ねて期待したい。