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「固定電話の廃止」はいつから?IP網に移行すると何がどう変わるのか  202312

2023-12-26 22:17:00 | 気になる モノ・コト

「固定電話の廃止」はいつから?IP網に移行すると何がどう変わるのか
 @DIME  より 231226


「固定電話が廃止される」と聞いたことはありますか? 携帯電話、スマートフォンが主流になっているとはいえ、自宅、会社で固定電話を活用している人にとっては、ショッキングなニュースでしょう。

 そこで、2024年以降に固定電話がどうなるのか、その概要をまとめていきます。

 2024年に固定電話が廃止されるって本当?

 固定電話が廃止されるとご紹介しましたが、正確には、2024年1月1日以降、「IP網」と呼ばれる通信網に移行することが決められています。
 つまり、固定電話が完全に廃止されるわけではありません。

 2023年11月下旬時点で、固定電話には「公衆交換電話網(PSTN網)」が使われていますが、固定電話の需要減少やPSTN網の設備の旧式化などが原因で、IP網への移行は避けられないといわれています。

 IP網への移行によっていくつかのサービスは終了となりますが、現在利用中の電話機は基本的にそのまま使い続けることができます。また、通話料金は、全国一律で9.35円/3分となります。

 固定電話は廃止されない! IP網への移行はいつか決まっている?

 先述の通り、固定電話は廃止ではなく、IP網へと移行されることになります。IP網への移行は、2024年1月1日以降となっています。また、サービスは、INSネット(ディジタル通信モード)とマイライン、マイラインプラスが徐々に終了していく予定となっています。

 NTT東日本、NTT西日本から「重要なお知らせ(固定電話のIP網への移行 につきまして)」が届いても固定電話廃止ではない?
 固定電話を利用しているユーザーの中には、IP網への移行を知らせる案内が届いたことで、固定電話が使えなくなるのではないか? と驚いた人もいるでしょう。

 上述の通り、固定電話はIP網へと移行することになりますが、固定電話自体が廃止になるわけではないので、焦る必要はないでしょう。ただし、「マイライン/マイラインプラス」「割引サービス」や「事業者識別番号(0033等)を付加した通話サービスの通話料金」など、サービスの内容が変わるものもあるので、しっかりとチェックしておくのがおすすめです。

 2024年以降に固定電話が終了したら加入権はどうなる?

 固定電話の回線を個人で引いている場合、基本的には「施設設置負担金」と呼ばれる加入権を、お金を支払って得ているはずです。

 今回の固定電話のIP網への移行では、固定電話が廃止されるわけではないので、加入権に直接かかわることはないでしょう。

 固定電話を解約すると後悔する? デメリットやないと困ることはある?
固定電話を維持するためには、設備の保守や更改のために費用がかかります。IP網への移行のタイミングで、固定電話の契約を見直すことを検討している人もいるでしょう。

 では、固定電話の解約をすると、どのようなデメリットがあるのでしょうか。詳細をチェックしていきましょう。

 固定電話が使えなくなるとどうなる?

 固定電話を比較的頻繁に利用している方が固定電話を解約し電話を携帯電話に依存し長時間通話が多い人は、携帯電話の通話料金がかさむ可能性もあります。

 また、固定電話の解約によりFAXが使えなくなりますが、固定電話のIP系サービスへの移行によって、どちらも解決されます。

 固定電話がいらないと感じたら解約するのもあり

 上述のようなデメリットは、電話機能やFAX機能を頻繁に利用する人にとってのものとなります。固定電話をあまり使わない人であれば、今回のIP網への移行を機に、見直すことも1つの手段でしょう。

 また、固定電話は解約のほかに、利用休止や一時中断といった手続きを行うこともできます。これらの手続きを踏めば、加入権を維持したまま固定費を抑えることができるので、金銭面が理由で固定電話の解約を検討している場合は、こちらも合わせて検討してみましょう。

※データは2023年12月上旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用はあくまで自己責任にてお願いします。

文/F.さとう
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科学者が選んだ2023年の10大ニュース 202312

2023-12-26 21:45:00 | 気になる モノ・コト

科学者が選んだ2023年の10大ニュース
  GigaZine より 231226 


 人類の祖先についての洞察から月での新発見、AIの躍進などイギリスの大手紙・The Guardianが10人の科学者に聞いた2023年のトップニュースをまとめました。

The 10 biggest science stories of 2023 – chosen by scientists | Science | The Guardian
https://www.theguardian.com/science/2023/dec/23/the-10-biggest-science-stories-of-2023-chosen-by-scientists


◆01:インドの月着陸船が月の裏側に到達
大国が次々とロケットを飛ばしては墜落させていた傍らで、インドのチャンドラヤーン3号は2023年8月に、これまで誰も成し遂げたことがなかった月の南極への着陸を成功させました。

 月面着陸にインドのチャンドラヤーン3号が成功、月の南極に降り立ったのは世界初 - GIGAZINE
 イギリス・カーディフ大学の天体物理学者であるヘイリー・ゴメス氏によると、チャンドラヤーン3号の特筆すべき点は他にもあるとのこと。それは、7500万ドル(約106億円)という月探査計画としては破格の低予算で月面着陸を達成したことです。
 着陸から2週間後、チャンドラヤーン3号はスリープモードに入り、それから目覚めることはありませんでしたが、月面での硫黄の検出や月の土壌が優れた断熱材となることを確かめるなど、与えられたミッションを忠実に遂行しました。


◆02:SFのようなAIの出現
 ある瞬間が技術的な転換点だったとわかるのは往々にして後世になってからですが、2023年はAIで世界が変わったと自信を持って言える希少な年だと、オックスフォード大学の計算機科学者のマイケル・ウールドリッジ氏は指摘します。

 2022年末にリリースされたChatGPTは2023年に爆発的に流行し、その高い精度と幅広い知識でユーザーを魅了しました。ChatGPTの成功はまた、IT業界を牛耳っていた大企業が数百人の規模の企業に足元をすくわれたことを意味しており、このことはChatGPTが火を付けた生成AI市場での競争を一層激しいものにしています。

 ウールドリッジ氏は、ChatGPTがこれほどまでの飛躍を遂げた理由は、ブラウザさえあれば誰でも地上で最も洗練されたAIと会話できるアクセス性だと考えています。
 ウールドリッジ氏はChatGPTについて「映画に出てきても違和感がないし、SFドラマ『スタートレック』のコンピューターよりもずっと洗練されています。
 私たちは、長い間それと知らない間にAIを使ってきましたが、ついにAIらしいAIが登場しました。これは本当に大きな何かの始まりです」と話しました。 


◆03:高度な数学をする少女たちの登場
 2023年3月に、アメリカ・ニューオーリンズに住む10代のネ・キヤ・ジャクソンさん(左)とカルシア・ジョンソンさん(右)が、アメリカ数学協会の大会で、三角法を使ったピタゴラスの定理の新しい数学的証明を発表しました。

 1940年に著された「ピタゴラスの命題」で数学者のエリシャ・ルーミスは、「三角法による証明は不可能」と説いています。しかし、ジャクソンさんたちは、正弦の法則と無限の幾何級数を使った「ワッフルコーン証明」という独創的な証明を編み出して数学者たちを驚かせました。
 イギリスの数学協会のニラ・チェンバレン会長は2人の功績を、「イギリス政府の教育者であるキャサリン・バーバルシン氏は、『物理Aは難しい数学を含むので女子が物理学を選ぶ可能性は低い』と発言して批判されましたが、ジャクソンさんとジョンソンさんはその逆を雄弁に物語っています」と評しました。


◆04:アフリカから移動してきた人類に関する洞察
 人類がアフリカ発祥であることはよく知られていますが、その研究の多くは古代の化石が頼みの綱でした。しかし、アメリカ・ペンシルバニア大学のサラ・ティシュコフ氏率いる研究チームは2023年10月に、現代のアフリカ人の遺伝子にわずかに含まれるネアンデルタール人のDNAが、25万年前にユーラシア大陸のどこかでホモ・サピエンスの系統に入ったものであることを明らかにしました。

 ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの遺伝学講師であるアダム・ラザフォードは、「これはささいな発見のように思えるかもしれませんが、あまり取り上げられてこなかった人々や地域について調べることで、私たち自身の成り立ちについて多くの発見を得ることができるということを示しました」と述べました。


◆05:最も暑い1年だった
2023年は地球の気温を上げる気象条件が 重なったため、観測史上最も暑い年になることが確実視されています。

「2023年が観測史上最も暑い年になるのはほぼ確実」と科学者が訴える、2024年はさらに暑くなる可能性も - GIGAZINE

 とはいえ、悲観的なニュースばかりではありません。イギリス・レディング大学で 水文学を研究しているハンナ・クローク氏によると、イギリスではこれまでにないほど多くのグリーンエネルギーが生産されるようになっているほか、AI予報により人間の気象予報士が100万人いてもできなかった仕事ができるようになり、前例のない速度で気象と気候データが分析できるようになったとのこと。
 また、NASAの衛星「 SWOT」も、地球上のすべての水がどこにあるのかを測定することで、将来の災害の発生を予見するのに役立っています。

 クローク氏は、 ゆでガエル理論を引き合いに出し、「人間は自分たちがカエルより賢いと思っていますが、実際にはゆでガエルであり、地球温暖化の原因であり、地球で壮大な実験をしているサイコパスだと自覚した場合にのみ、自分を救うことができるでしょう」と話しました。 


◆06:鎌状赤血球症とベータサラセミアに対する新しいCrispr療法
 鎌状赤血球症とは、赤血球の奇形により貧血などの症状を呈する遺伝子異常のことです。また、 ベータサラセミアはヘモグロビンを形成するアミノ酸の鎖の異常によって生じる遺伝性疾患です。

 ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン教育研究所の心理社会学者であるアン・フェニックス氏によると、これらの疾患はいずれも黒人や中東、アフリカにルーツを持つ人々など、特に人種間の不平等に苦しめられている人に多い疾患だとのこと。

 イギリス政府は2023年11月に、これらの疾患の治療のために使われる「Casgevy」というCrispr-Cas9ゲノム編集技術を承認しました。鎌状赤血球症とベータサラセミアの新しい治療技術が世界に先駆けてイギリスで承認されたことについて、フェニックス氏は、「イギリスが鎌状赤血球症とベータサラセミアに対するバイオテクノロジー治療の先駆者となっているのは喜ばしいことです」とコメントしました。 


◆07:肥満の画期的な治療薬「ウゴービ」
 世界では7億3500万人が飢えに苦しんでいる一方、6億5000万人の成人が肥満やカロリーの過剰摂取の問題を抱えており、既に太りすぎで死ぬ人が餓死者を上回る事態となっています。
 そんな中、もともと糖尿病の治療薬であったGLP-1受容体作動薬の「 ウゴービ(Wegovy)」が2023年に肥満治療薬として承認されました。

 ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで製薬について研究しているイジェオマ・F・ウチェグブ氏によると、304人を対象として2年間行われたウゴービの臨床試験では、参加者が体重を15%落とせたことが確認されたとのこと。また、心臓病患者を対象とした3年間の大規模研究では、ウゴービが脳卒中や心臓発作のリスクを軽減させることも判明しました。


◆08:超伝導体の主張が抵抗に直面
 抵抗なく電流を通す超伝導体の研究は、これまでたびたび 物議を醸してきましたが、2023年7月に韓国の研究者らによって常温常圧超伝導体「LK-99」についての論文が発表されると、全世界が興奮と懐疑の渦に巻き込まれました。

常温常圧超伝導体「LK-99」はいかにしてネットで興奮の渦を巻き起こしたのか?

 世界中の研究室が研究結果を再現しようと追試を行ったものの、その後常温常圧超伝導体を再現できた主要な研究機関が現れていないため、室温超伝導の兆候を示す十分な証拠はなかったという見方が大勢を占めています。
 オックスフォード大学の材料科学者であるサイフル・イスラム氏は、「この話の教訓は、大げさな結論を急ぐ前に慎重な材料特性評価が不可欠であるということと、科学的な査読は建設的でスリリングなものになり得るということです。LK-99は科学者が求める伝説の聖杯ではありませんでしたが、そのことで本物の室温超伝導体の探求が妨げられることはなく、今後も刺激的な新しい研究への予期せぬ道が開かれる可能性はあるでしょう」と述べました。


◆09:除草剤と殺虫剤に関連した鳥の減少
 イギリス・ブルネル大学の環境学者であるジョアンナ・バニエフスカ氏は、地球温暖化と並ぶ2023年の環境災害として、野生動物の急激な減少を挙げています。動物の減少が差し迫った問題であるにもかかわらず、報道での扱いの大きさは気候災害の8分の1しかありません。

 特に問題視されているのが、ヨーロッパでの野鳥の減少です。フランス・サクレー大学のスタニスラス・リガル氏らの研究チームは、28カ国2万カ所で170種の鳥類のデータを調べた結果から、その死因は農業の拡大、つまり殺虫剤や肥料の使用量の増加が鳥の食料を奪い、その健康を損ねたことだと突き止めました。


◆10:幹細胞を用いた胚モデルの有望な研究
 イギリスのフランシス・クリック研究所で幹細胞生物学を研究しているロビン・ラベル=バッジ氏によると、多能性幹細胞を用いて、培養皿の中だけで着床後の初期ヒト胚に似た構造を完成させることが可能なことを示す研究が2023年6月に相次いで発表されたとのこと。
 これらの実験結果により、幹細胞が体組織に分化する驚くべき能力が明らかになるとともに、この分野の研究がはらむ倫理的な問題に関する議論も活発になりました。

 ラベル=バッジ氏は「幹細胞を用いた胚モデルの研究には、通常の胚を用いた研究に代わる、実用的でより倫理的な選択肢を提供することが期待されています。科学者たちは、先天性疾患や流産、そしてまだ失敗の多い生殖補助医療において、人間がどうすれば適切に成長し、何がうまくいかない原因なのかについて多くのことを学ぶことができるようになるでしょう」とコメントしました。


◆フォーラム開設中
本記事に関連するフォーラムを GIGAZINE公式Discordサーバーに設置しました。誰でも自由に書き込めるので、どしどしコメントしてください!Discordアカウントを持っていない場合は、 アカウント作成手順解説記事を参考にアカウントを作成してみてください!

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時代に遅れてきた兵法者<辻月丹>が創始した「無外流」とは⁉ 202312

2023-12-26 21:17:00 | 📚 豆知識・雑学

時代に遅れてきた兵法者<辻月丹>が創始した「無外流」とは⁉
  歴史人  より 231226  江宮 隆之


 戦国時代。剣をもって戦場を往来し、闘い抜き、その戦闘形態が剣・槍・弓矢から鉄砲に変わっても、日本の剣術は発達し続け、江戸時代初期から幕末までに「剣術」から「剣道」という兵法道になり、芸術としての精神性まで待つようになった。
 剣の道は理論化され、体系化されて、多くの流派が生まれた。名勝負なども行われた戦国時代から江戸・幕末までの剣豪たちの技と生き様を追った。第12回は無外流の創始者である辻月丹(つじげったん)。


太刀(名物 大包平) (めいぶつ おおかねひら)
堂々たる大太刀で地鉄、刃文の仕上がりが美しい。古備前鍛冶の刀工の一人である包平。銘は「備前国包平作」と長銘である。


 武士にとって兵法が最も必要とされたのは、室町時代後半からから江戸時代の始まりくらいまで。戦場では兵法を身に付けていることが、必要不可欠であった時代であった。そこから様々な剣客、様々な流派が生まれてきた。
 しかし、徳川幕府が開かれると、戦国の気風も鎮まり、兵法も実践ではなく「教養」の類になってきた。それでも、剣客はまだ存在し、自らの兵法を磨くために研鑽する者もいた。
「人を斬る必要がない時代」の到来であっても「兵法」つまり人を斬る術を追究する剣客が残った。このように、時代に遅れた兵法者には、前項で紹介した「針ヶ谷夕雲」や弟子の小田切一雲などがいた。

 彼らと同じように、時代に遅れてやって来た兵法者に、辻月丹という人物がいた。
月丹は、近江・甲賀生まれだが、その誕生は慶安2年(1649)というから、徳川家康が幕府を開いてから46年も経っている頃である。家の取り潰しなどで浪人者が増え、月丹が生まれて2年後には由井正雪らによる倒幕の陰謀「慶安の変」が起きている。

 それでも月丹は兵法を好み、13、4歳で京都に出て、鹿島新当流の山口卜真斎(ぼくしんさい)の門弟になった。月丹の上達は早く、師の卜真斎は江戸に出て見分を広める(良い師について修行を重ねる)ことを勧めた。「江戸にはもっと優れた兵法の師がいる」というのである。

 延宝2年(1674)、26歳の月丹は江戸に出た。麹町9丁目に借家して「山口流兵法所」の看板を掲げた。だが、名もないうえに武士たちも兵法には興味がない時代である。弟子は集まらず、とうとう生活にも困窮する有様になった。朝食などは採れないことがしばしばであった。それでも月丹は、他流試合によその道場を訪れた。だが、どこの道場でも月丹の汚い姿、髷(まげ)も結えないほどのぼうぼうの髪型を見て、立ち合いを断った。

 こうした貧困の中でも兵法者としての気概を失わない月丹を見て、少しずつ門弟も集まり出した。月丹の腕も上がり、江戸でも上位の道場と見なされるようになる。そうした頃、月丹は麻布・桜田町の吸江寺で住持の石澤和尚に付いて参禅を始めた。そして元禄6年(1693)、45歳で月丹は悟りの境地に達した。
 その時、和尚から受けた「偈(げ/仏の徳を誉め讃える4句から成る詩)」に「一法実無外(一つの法は実に外に無し)」があった。月丹は、この偈から自らの流派を「無外流」とした。ここに至って初めて月丹は自ら流派を名乗る技量に気付いた、ということであった。

 貧富を超え、一剣士の域を超え、しかも禅者となった月丹は、その後、老中・小笠原長重(おがさわらながしげ)、土佐藩主・山内豊昌(やまうちとよまさ)、前橋藩主・酒井忠挙(さかいただたか)ら、兵法に興味を持つ大名との付き合いを持った。月丹に兵法指南を望む大名をあったが、月丹は断り弟子を派遣した。

 時代に遅れてきた月丹だったが、ついには五〇家の大名と1千人以上の旗本・諸大名の家臣が入門したという。
 因みに、池波正太郎著『剣客商売』の主人公・秋山小兵衛も「無外流」の達人ということになっている。月丹は、享保12年(1727)、79歳の長命を保って没した。
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意識は水の中に宿る!? 天才脳科学者による最先端「脳渦理論」の世界 202312

2023-12-26 20:42:00 | ¿ はて?さて?びっくり!

意識は水の中に宿る!? 天才脳科学者による最先端「脳渦理論」の世界/久野友萬
  ムーweb より 231226   久野友萬(ひさのゆーまん)


⚫︎「意識」研究の最先端
 意識とは何か、脳とは何か、科学はまだ答えにたどり着いていない。化学物質が集まったら生き物になるというだけでも意味不明なのに、まして意識である。
 細胞を構成する化学物質、水やカルシウムやタンパク質などを並べても細胞にはならない。物質と生命の差とは何か、それさえ人間にはわかっていないのだ。

 わからないなりにわかってきた部分もある。今の脳神経学では、脳神経の結合方法それ自体が意識であるという考え方が主流だ。脳神経の結合はコネクトームと呼ばれ、コンピュータ上にコネクトームを再現することで、人間の意識は再現できるとする。
 ネットワーク構造そのものが意識の正体なので、構造を再現すれば、そこには元の意識が生まれるというわけだ。
 コネクトームはあくまでコネクトームであって、そこに意識はないという意見もある。コンピュータのハードウェアをいくら模倣しても、ソフトウェアはコンピュータの中に発生しない。ハードはあくまでハードでしかない。ではソフトウェア=意識はどこにあるのか。

 2018年に亡くなった中田力という脳神経学者がいる。fMRIの開発に貢献し、新潟大学脳研究所統合脳機能センターを設立した非常に優秀な科学者だった。
 中田の唱えた脳渦理論と中田が尊敬していたライナス・ポーリングの分子水相理論を軸に、意識とは何かについて考えたい。

⚫︎麻酔がなぜ意識を奪うのか?
 麻酔がなぜ効くのか? いまだに正確なメカニズムはわかっていない。麻酔は植物にも効くらしく、神経を何らかの方法で遮断しているということ以外、どのような仕組みなのかははわかっていない。

 吸引型の麻酔薬にキセノンがある。キセノンは不活性化ガスで、化学反応を起こさない。麻酔は脳神経に影響するのだから、脳神経となんらかの化学物質あるいは電子、水酸基などの交換があって、初めて影響が与えられるはずだ。
 化学反応を起こさないものが脳にどのように影響できるのか。不活性ガスのキセノンでは脳神経に影響を与えられないはずが、現実にはキセノンを吸うと麻酔にかかる。
 麻酔は薬剤が脂肪に溶け込み、吸収されることで、キセノンのような不活性物質でも神経に影響するというのが、現在の考え方だ。脂肪溶解度説というが、これは麻酔がなぜ効くのかというメカニズムは説明していない。

 ノーベル化学賞とノーベル平和賞を受賞しているライナス・ポーリングは、1940年代に麻酔作用の説明として、分子水相理論を唱えた。

 ポーリングの名前をビタミンに関する話で覚えている人も多いだろう。メガビタミン主義を唱え,大量のビタミン摂取でほとんどの病気は予防できるとした(現在はほぼ否定されている)。
 しかしポーリングは天才であり、メガビタミン主義は世の中にサプリメントブームを引き起こした。ビタミンCを飲めば風邪は治るという風説(いまだに医師でも信じている人はいるが、間違いである)が広まったのもポーリングが言ったせいだ。ビタミンCが傷の回復を早めるのは確かだし、病気で急激に減少したり、不足した状態が危険なのも本当だが、ビタミンCを飲むと風邪が治るわけではない。
  📗拙著『ビタミンCは人類を救う!!』(学研プラス)

 かくいう筆者もポーリングの説を追って『ビタミンCは人類を救う!!』(学研プラス)という本を2013年に書いたことがある。版元は学研プラスで、監修は水上治先生。担当編集は月刊ムー編集長の三上丈晴という布陣だった。

 ともあれ、ポーリングには、そういう天才特有のある種の思い込みがあるため、水相仮説は長らく日の目を見なかったのだが、前述の中田による再評価がきっかけとなり、研究者が増えつつあるようだ。

 ポーリングは飛行機や高山のように気圧が低いところでは、麻酔が少量で効くことに注目した。これは脂肪溶解度説では説明できない。油に化学物質が溶ける量は気圧の影響を受けないためだ。
 そこでポーリングは、水の影響だろうと仮説を立てた。全身麻酔は意識を完全に奪う。
 つまり脳全体に均一に働く。脳の80パーセントは水分だ。水であれば大気圧の影響を受ける。脳の水と意識には関係があり、それを阻害するのが麻酔薬ではないか? ポーリングは麻酔が水を構造化し、クラスター(水の集団。塊)を作る核として働くことで水の動きを止め、その結果、意識を失わせると考えた。

 麻酔薬は水分子同士を引き付ける作用があり、塊となった水(ポーリングは「水の結晶化」と呼んだ)は脳内の循環を止め、それが意識失わせる=麻酔効果を生むというのだ。つまり、麻酔は脳神経ではなく、脳の中の水に作用している。
 ポーリングは明確には文章に残していないが、暗に言っている。麻酔が脳の中の水に作用する物質であるなら、麻酔が効くということは、人間の意識は脳の中の水に宿っている――と。

⚫︎脳は熱対流で出来上がる
 一方、ポーリングを尊敬する中田は、熱と脳の関係について考えていた。脳の形成を調べていくと、脳が機能によって作られるという話に納得がいかなかったのだ。

 従来の脳モデルでは、脳には車のエンジンやコンピュータのように、機能別にモジュールがあり、エンジンを組み立てるようにモジュールで組み上がっていると考えられている。前頭葉で意識が生まれ、側頭葉で情動をコントロールし、海馬で記憶する、といった具合だ。

 複雑系科学を修めていた中田は、脳は自己組織化すると考えた。複雑系科学は、樹木の枝やリアス式海岸のような複雑な形状が、小さなパターンの繰り返しであることを数学的に証明した。小さなパターンが集まって大きなパターンを作り、それがさらに大きなパターンを生む、無限の入れ子構造を生み出す。

 脳が自己組織化する複雑系だとしたら、行きつくのは球形だ。脳は球形になるはずだが、球にはならない。なぜかといえば熱だ。体温によって対流が発生し、それが現在の脳の形状を決定するという。

脳のMRI画像(右)と熱対流による脳シミュレーション(左)。形状が酷似しているのがわかる。
「Brain Chip :A Hypothesis」(Tsutomu Nakata Magnetic Resonance Medical Science Vol3 No2 p51-63 2004)
 細胞の周りの水が対流することで細胞の位置を変え、脳の形を生み出す。脳は脳神経を保護するためにグリア細胞という、神経を支える繊維構造を持っている。グリア細胞は熱の循環を最も効率よく行うために組織化されるが、脳が出来上がると蜂の巣のように無数の穴を持つ保護組織だけが残る。
 このグリア細胞の網の目の中は水で満たされる。脳の全範囲をカバーする水のネットワークが出来上がるわけだ。

⚫︎水の中に私たちは「ある」
 ポーリングの水相説に従うなら、水が結晶化した時、水の流れが阻害される分子レベルの構造が必要だ。それも見つかった。グリア細胞が選択的に水分子を通過させるアクアポリン4がそれで、中田はここで脳渦仮説を立てた。

 脳は熱対流=渦によって自己組織化し、熱の流れがグリア細胞の組織を作る。グリア細胞の中は水で満たされ、水はアクアポリンによって細胞の経路と経路を行き来する。脳は脳神経ネットワークとは別に水分子ネットワークを持つのだ。麻酔が水分子をクラスター化すると、アクアポリンを水が通過できなくなり、その結果、意識を失う。

 意識は脳の中の水ネットワークで生まれる。私たちの自我や意識は、水だというのだ。

 水にクラスターができる、水分子が互いにくっついていくというのは何となくわかるが、 しかし、ごく短時間でバラバラになり、維持できないのではないか? ただの液体なのだ。

 2020年1月31日、東京大学生産技術研究所の田中肇らは、水には2種類あり、構造を持つ水と持たない水が混在していることを発見した。温度を低下させた水の中には、正四面体的構造を持つ水と構造を持たない水とがあるのだという。水は構造を持つのだ。

 中田は脳神経の電流が水分子に波(エントロピー渦波と名付けた)を作り、それが放射状に情報を脳内に発信するという。脳内では情報も複雑系に従って、全体と部分が入れ子になるように処理されるわけだ。

 正直なところ、筆者は「ありがとう」と言ったら水の構造が変わるといった類の話を信用していなかったのだが、インド哲学の宇宙観と量子力学が酷似しているように、人間の直感が真実を撃つことはある(インド哲学から量子力学は絶対に生まれないので、あくまでイメージが一致したレベルだが)。意識というのは、今の科学が考えているものとは全然違うのかもしれない。



【参考】
「Direct Evidence in the Scattering Function for the Coexistence of Two Types of Local Structures in Liquid Water」(Rui Shi and Hajime Tanaka Journal of the American Chemical Society)

著者:久野友萬(ひさのゆーまん)サイエンスライター。1966年生まれ。
 富山大学理学部卒。企業取材からコラム、科学解説まで、科学をテーマに幅広く扱う。
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🚶↔︎左岸堤防道47km碑↩️ 231226’

2023-12-26 16:54:00 | 🚶 歩く
🚶…戰川左岸道…💈↩️…戰川右岸道…右岸堤防道…隠元橋…左岸堤防道47km碑↩️
🚶10267歩3kg

☀️:隠元橋10℃:風穏やかだが冷たい,スタコラ歩くと汗だくに

💈行くも混んでて往復ともout又に。

🛰️📺しかしスカパー…一気見ドラマ編成多い事,現生活では明らかな不便不効率。



醍醐山系

比叡山



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