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恐ろしい…ジャック・アタリ氏が「人工化」を“脅威”と呼ぶワケ 人類が辿る〈自滅〉のシナリオ 2023/12

2023-12-24 22:34:03 | なるほど  ふぅ〜ん

恐ろしい…ジャック・アタリ氏が「人工化」を“脅威”と呼ぶワケ 人類が辿る〈自滅〉のシナリオ
 TheGoldOnline より 231224  ジャック・アタリ,林 昌宏


 2050年のアメリカは、経済、地政学、文化の面で支配的な勢力ではなくなる。
ただし現状、同国の次に世界の経済と政治の「心臓」となれる国は存在せず、この「《心臓》なき《形態》」という袋小路を突き進もうとすると、人類は「気候」「超紛争」「人工化」という3つの致命的な脅威に直面することになる――。
 ソ連の解体やウクライナ危機など数々の世界的危機を予見してきた“欧州の知性”、ジャック・アタリ氏はこのように予測します。アタリ氏の著書『世界の取扱説明書』(林昌宏訳、プレジデント社)より一部を抜粋し、本稿では「人工化」について見ていきましょう。

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読者は、大げさだと思うかもしれない。しかしながら、今後の30年間、無策と先送りに終始するのなら、人類は新たな「心臓」をつくり出すことができずに、「《心臓》なき《形態》」へと迷い込む。そこでは、自分たち自身が生み出す3つの脅威が具体化し、人類は身を守る術を見出すこともなく一掃されるだろう。

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⚫︎2050年ごろに顕在化する「人工化」の脅威
 これまでに述べたように、歴史の転換点ごとに新たな人工物が開発され、人間はさらなる手段を得てきた。
 われわれは、自然、動物、植物、そして人間自身が人工化される段階まで辿り着いた。
もし、人間が人工化されるのなら、人類は、人工物を製造する人工物の集合体になるだろう。

 すでに述べたように、このような人工化は(世界が10番目の「形態」に向かうにせよ「心臓」なき「形態」に向かうにせよ)、当初は他愛のない形で現れる。
 つまり、経済の生産性を高め、サービスのコストを削減するためだ。だがその後、きわめて侵襲的になる。

⚫︎健康管理の人工化
 まずは、診断、予防、治療、痛みの緩和を可能にする技術が広まる。
「自己監視」によって、誰もが自身の健康を、さらに多くの側面から常時監視できるようになる。
 人工知能を用いる遠隔医療が可能になり、誰もがどこでも待たされることなく診断および治療を受けられるようになる。

 遺伝子操作は、急速な発展を遂げる。各人のゲノム情報を読み解くことによって、その人の健康リスクを正確に予測し、個別の予防策を講じることが可能になる。

 RNA(リボ核酸)を利用するワクチンや心疾患などの慢性疾患の治療法が開発される。
そうなれば、医療組織全体に激震が走るだろう。
だが、この激震に対する備えはできていない。

 老化の生物学的な解明が進み、行動規範の遵守を課すことによって、老化を止めることはできなくても、遅らせることは可能になる。

 遺伝性疾患のリスクをなくすという名目で、生殖細胞の遺伝的改変が始まる。
移植手術のための臓器を確保するという名目で、遺伝的に新たな哺乳類が開発される。

 究極的には、神経ネットワークに関する新たな知見を利用して、脳の人工化が試みられる。当初の目的は、アルツハイマー型認知症などの神経変性疾患の治療だが、次第に人間に近い脳をロボットに搭載し、さらには、従順な人間を製造することになる。

 このようにして人類はハイブリッド型のキマイラ〔ライオンの頭、ヤギの胴、蛇の尾を持ち、口から火を吐くギリシア神話の怪獣〕への道筋を歩むことにもなる。

 クローン人間の製造も視野に入る。自分の意識をクローン人間に植え付けることも、可能になるだろう。欲望、少なくとも悪事に対する欲望のない人間の製造が試みられる。
 それとも逆に、無慈悲な殺人鬼がつくり出されるのかもしれない。

⚫︎教育の人工化
 財源不足と人口の増加のため、質の高い教育を受けることができるのはハイパーノマドと上位中流階級の子供たちだけという傾向が、今日よりも強まる。
 定住民とノマドを含む人類全体の3分の2は、実際の学校に通うことができず、オンライン授業(文化、言語、年齢に関係のない国際的なカリキュラムを採用)を受ける、あるいは宗教原理主義者の餌食になる。
 宗教原理主義者は、独自の方法で大勢の人々を教育し、彼らを支配する。
またしても、こうした事態に対する準備は、まったくできていない。

 その後、記憶力を高めるために脳に人工物を埋め込む時代が訪れる。
平常心、集中力、知的能力を向上させるという口実のもと、他者の精神状態を読み取ることによって、相手の思考に入り込む。
 このとき、思考を伝達することによって、脳が操作される。
脳の計算能力を高めて自意識を把握するという口実のもと、脳のデジタル・コピー版が開発される。
 こうして、脳と人工物のハイブリッド型知性の時代が訪れる。
人間の介入なしに自律的に意思決定をする人工知能を搭載する人工物の用途は、さらに拡大する。
 このような事態を事前に予見し、対策を講じておかないと、これらの人工物が製造者である人類に反旗を翻すことも考えられる。

⚫︎情報の人工化
 ジャーナリズムの新たな形態が誕生する。紙の新聞、テレビ、ラジオ、書籍は減り続ける一方、ポッドキャスト、プラットフォーム、ビデオゲーム、ヴァーチャル世界、ホログラム、クローンは、増え続ける。
 簡単な指示によって情報を生み出したり、大量のデータを自動的に解析してあらゆる分野の予測を常時提供したりできるようになる。

 チャットGPTのバージョンが25になるころには、作家、ジャーナリスト、哲学者には、大した仕事が残されていないだろう。

 現実の出来事と見間違うような興行が増える。個人の興味に沿うため、さまざまな興行が催される。メディアは、これらの興行への大衆の依存度を高める環境をつくり出す。
 こうした観点から、映画は、ライブの興行、芸術、スポーツイベントよりも脅威にさらされる。

⚫︎人間関係の人工化
 人間関係にヴァーチャルなものが入り込んだのは、郵便によって長距離コミュニケーションが始まったときからだ。今日、ヴァーチャルなコミュニケーションにより、あらゆる人間関係が可能になった。
 たとえば、一人あるいは複数の同僚と遠隔で仕事をする、一人または複数の友人、一人あるいは複数の性的パートナー、一人あるいは複数のある程度長続きする愛人を遠隔に持つことなどだ。

 ホログラムを使うようになると、人間関係のこうした選択はさらに極端になる。ホログラム自身が、人間の仕事、友情、恋愛、政治に関与するようになる。
 ホログラムというヴァーチャルな存在は、独自の人格、情熱、愛、気まぐれ、倒錯を持つ。ホログラムは人間の会議に出席し、人間に代わって判断をくだす。ロボットが人間を雇うようになる(すでにそうなっている)。

⚫︎権力の人工化
 いつの時代も、服従(しばしば隷属という喜び)と引き換えに安全を提供する者が権力を握る。これまでに紹介した人工化は、権力の人工化のための準備だ。
 安全に関するあらゆる種類の保障は、コスト削減のために自動化される。
予防、すなわち予測と権力者の定める規範に準じた要求の基準は、大幅に引き上げられる。
 すでに語ったように、私が「自己監視」と呼ぶ新たなツールにより、病気、能力低下、違法行為などは、予測可能になり、誰もが権力者の課す規範の遵守を、測定、予測、管理できるようになる。
 こうして全員が、行政官、医師、教師、警察官の助手のような存在になる。「自己監視」ツールにより、個人の砂糖摂取許容量や、排出可能な二酸化炭素量まで管理可能になる。

 情報開示が義務になり、身元、履歴、健康状態、学歴、職歴を隠そうとする者は、先験的に疑わしい人物と見なされる。
実際に犯罪を実行する前であっても、危険人物として扱われる。

 権力のおもな特性は予測することであるため、世界を支配するのは予測マシーンになる。
人間が遵守しなければならない規範を定めるのは、予測マシーンだ。
 聖職者に代わって兵士、兵士に代わって商人となったように、商人に代わってマシーンが権力を握る。
 マシーンは人類を支配するだけでなく、消滅させることさえできる。

これらの人工化が進行すると、2つの甚大な影響が生じる。その素地はすでにできている。

⚫︎人工化の進行がもたらす「2つの甚大な影響」
【①現実とヴァーチャルの融合】
 量子コンピュータの開発により、現実とヴァーチャルの融合は今日よりもはるかに早くできるようになり、両者を区別することは、ますます困難になる。
 ホログラムやメタバースの現実味は、さらに増す。次に、触覚や嗅覚をヴァーチャル化することにより、拡張現実から本物にきわめて近い現実へと移行する。
 認知症などの神経変性疾患のために開発された脳に埋め込む人工物は、人々の脳に偽の記憶を植え付けるために利用される。
 最終的には、現実は、ヴァーチャルと人工物の誘惑、威力、信頼性と比べ、偽物と見なされるようになる。

【②生物と人工物の融合】
 生物そのものが徐々に人工化される。まず、機械式のロボットが飛躍的に進歩し、人間の行動を身体的にも心理的にも模倣するようになる。
 そして義肢(ぎし)によって、機械的にもデジタル的にも拡張された人間から、人工物の埋め込みによって、遺伝的に拡張された人間になる。チップの埋め込みと生物学的な修正との区別が曖昧になる。
 人間が女性の体外で製造されるようになると、男女の区分が不明瞭になり、無数の亜種が登場する。

 ペット、家族、歴史上の人物は、それらに関する情報を基に、まずはホログラム、次に遺伝子操作によって蘇る。

 1975年のアシロマ会議や1997年のオビエド条約によって生殖細胞の遺伝的改変が禁止されているのにもかかわらず、誰でも自己修復ができるようになり、自分のコピーをつくる。
 最後は自己をクローン化し、クローンと自分自身の判別がつかなくなる。

 2050年の時点では、人間の知性メカニズムの理解および模倣、不老不死、人間の意識の人工的な再現、自意識のクローンへの移植はまだ不可能でも、人間の外観を持つ生身の超人は出現しているだろう。
 あるいは、労働者、使用人、奴隷として使用可能な産業オブジェは市販されているだろう。いずれにせよ、人類は、人工物の奴隷になっているかもしれない。

 こうした生命の人工化は、不条理なディストピアではない。著書『世界の取扱説明書』では、作用する力が目的を成し遂げるという仮定で未来像を描いている。
 これまで紹介したように、これは2万年前に始まったサービスの人工化の歴史の一部であり、性欲と生殖を分離する膣外射精などによって受胎の仕組みが判明して以来始まった生命そのものの人工化に向けた長い進化の過程の一部だ。
 すなわち、煎じ薬、中絶、コンドーム、ピル、体外受精、生殖補助医療、代理母出産、ゲノム編集技術、メッセンジャーRNAと体細胞の改変、未熟児の保育技術、人工子宮などだ。

 次に、遺伝性疾患の遺伝を避ける、あるいは生まれてくる子供の身体的な特徴を選択するという口実のもと、ヒト胚の遺伝情報の改変が行われる。
 さらに、子供は自然な生殖過程を一切経ずに母体外で誕生するようになる。
そうなれば、人間は単なる人工物にすぎなくなる。こうした状況は、単なる妄想ではない。

 人類が気候変動という自殺行為や戦争による絶滅を逃れるとしても、誰もが不老不死になろうとしている間に、人類という生物種は消滅する。

⚫︎すでに始まっている、人類「自滅」へのカウントダウン
 これらすべては、夢物語ではない。人類史には、無意識だったにせよ、自殺行為におよんだ民族や文明の例がたくさんある。
 オデュッセウスの立案した木馬をトロイの城内に運び込ませたトロイア人の判断、ナチズム、イースター島の森林伐採、マヤ人の耕作地の破壊など、間違い、先延ばし、無知、指導者やイデオロギーへの陶酔により、これまで数多くの強靭で傲慢な文明が、自分たちに悪影響をおよぼす恐れのある事象を無視した結果、消滅してきた。

 今回、危機にあるのは、太平洋の孤島でも、小アジアの沿岸部にある忘れ去られた町でもなく、人類全体だ。人類は、無分別と先延ばしによって絶滅するかもしれないのだ。

 1942年2月に民主主義の勝利を確信できなかったために自殺したシュテファン・ツヴァイクや、将来の課題に立ち向かうよりも自殺を選択する今日のアメリカやヨーロッパの若者のように、「気候」「超紛争」「人工化」という3つの脅威は、人類を自殺に追い込む恐れがある。

 しかしながら、最悪の事態に見舞われると決まったのではない。
方針を抜本的に転換するのなら、人類全員にとって明るい未来が訪れる。


【著】ジャック・アタリ(Jacques Attali)1943年アルジェリア生まれ。
 フランス国立行政学院(ENA)卒業、81年フランソワ・ミッテラン大統領顧問、91年欧州復興開発銀行の初代総裁などの、要職を歴任。
 政治・経済・文化に精通することから、ソ連の崩壊、金融危機の勃発やテロの脅威などを予測し、2016年の米大統領選挙におけるトランプの勝利など的中させた。
 林昌宏氏の翻訳で、『2030年 ジャック・アタリの未来予測』『海の歴史』『食の歴史』『命の経済』『メディアの未来』(プレジデント社)、『新世界秩序』『21世紀の歴史』、『金融危機後の世界』、『国家債務危機――ソブリン・クライシスに、いかに対処すべきか?』『危機とサバイバル――21世紀を生き抜くための〈7つの原則〉』(いずれも作品社)、『アタリ文明論講義:未来は予測できるか」(筑摩書房)など、著書は多数ある。

【訳】林 昌宏1965年名古屋市生まれ。
 翻訳家。立命館大学経済学部卒業。
訳書にジャック・アタリ『2030年ジャック・アタリの未来予測』『海の歴史』『食の歴史』『命の経済』『メディアの未来』(プレジデント社)、『21世紀の歴史』、ダニエル・コーエン『経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える』(いずれも作品社)、ボリス・シリュルニク『憎むのでもなく、許すのでもなく』(吉田書店)他、多数。
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平安時代にタイムスリップ! 世界最古の長編物語を体感できる「宇治市源氏物語ミュージアム」 2023/12

2023-12-24 22:24:11 | 🌇 街案内
平安時代にタイムスリップ! 世界最古の長編物語を体感できる「宇治市源氏物語ミュージアム」
 きょうとくらす より 231224 


 紫式部によって描かれた『源氏物語』は、時代を超え今もなお読み続けられている長編物語です。

 全五十四帖の中で最後の十帖の主な舞台となった宇治市にある、『源氏物語』について学び・垣間見ることができる『宇治市源氏物語ミュージアム』(京都府宇治市)をご紹介します。

 平安時代の華やかな世界を垣間見る「宇治市源氏物語ミュージアム」

『源氏物語』の世界観に浸ることができる『宇治市源氏物語ミュージアム』。

 館内は有料・無料ゾーンの大きく2つのエリアに分かれており、映像やオリジナルアニメで分かりやすく解説していたり、復元模型やさまざまな資料が展示されたりしています。

⚫︎平安京と光源氏がテーマの「平安の間」
 最初に訪れる『平安の間』では、光源氏の物語の紹介と、平安時代の貴族たちの生活や文化に触れていきます。 
 桜の木の隣に展示されているものは、平安時代の貴族の乗り物『牛車』を実寸大に復元したもの。
 当時は交通手段のひとつでもありましたが、位や立場によって乗車できる車種に規制があり、現代の自転車のようにさまざまな種類があったそうです。

 こちらは『寝殿造』と呼ばれる貴族の邸宅の様式を再現したもの。

 当時の装束などが展示されおり、遊びなども詳しく紹介されています。

 女性の姿を見る男性に注目! これは『垣間見』と呼ばれるもの。

 当時の女性は成人すると男性に顔を見せることがなかったそうですが、垣根などから女性の姿を見て恋心を抱いてしまう場合もあったのだそう。

『垣間見』は、室外からは見えますが室内からは見えないことが重要! そのため、絶妙な明かりがポイントなのだそう。

 フロア奥にある『垣間見よう』では、当時の人々の気分が体感できますよ。ぜひ覗いてみて!  

 フロアの中央では『源氏物語』のあらすじを紹介した映像が流れており、六条院の復元模型の展示があります。

 ここは主人公『光源氏』と女君たちが暮らしていた邸宅。四季に分かれており、エリアごとに季節の移り変わりを表現する造営にしていたそうです。

⚫︎宇治十帖を幻想的に体感できる「宇治の間」

 次は宇治十帖の舞台である『宇治の間』へ。フロアへ移動する際は、平安京から宇治へ移動する様子を、絵画・光・音で表現した架け橋を渡ります。

『源氏物語』最後の十帖の主な舞台となるのが宇治。そのため『宇治十帖』とも呼ばれているのだそう。

『宇治の間』では、光源氏の息子とされる薫、孫の匂宮、八の宮の娘である大君、中の君、浮舟を巡る恋物語を紹介しています。

 約5分のシアター、音声、照明演出でフロア全体を使って幻想的な体験をしながら、物語を学ぶことができる仕組みになっています。

『平安の間』と『宇治の間』を続けて見ることで、『源氏物語』の魅力にぐっと引き込まれました!

⚫︎さまざまな体験コーナーが楽しめる「物語の間」

『物語の間』では、『源氏物語』をもっと詳しく知ることができる資料の展示や体験コーナーが楽しめます。

『香りを比べよう』のコーナーでは『源氏香』の体験が可能。5つの香をかぎ分け、5本の縦線に横線を組み合わせて、『源氏香図』で表す組香のひとつ。
 図は52種類もあり、それぞれ巻名が付いていることにも注目! また、館内のいたる場所にも『源氏香図』が隠されているので、ぜひ探してみてください。
 実際に『源氏香』を体験して、自身が同じだと思う『源氏香図』のスタンプを押す欄がパンフレットにあるので、ぜひチャレンジしてみて!

⚫︎無料ゾーンも充実! 楽しみながら「源氏物語」を知ろう
 無料ゾーンにある図書室では『源氏物語』に関する書籍の閲覧が可能。漫画から専門書まであり、子どもから大人まで気軽に来館できます。

 その奥には『源氏物語に親しむコーナー』があり、さまざまな仕組みが施された体験が楽しめます。

 ルーレットを回して同じ絵を探す『源氏絵大集合!』。カルタのような感覚で遊びながら、物語に出てくる絵を知ることができます。

『六条院引き出し』では、六条院にまつわる人々などについて紹介しています。
 こちらにはとある仕掛けがあり、イラストを引き上げると登場人物などについての解説が書かれているんです。より分かりやすく『源氏物語』を知るきっかけとなりそうですね。

『源氏物語』を読んだことがある方もそうでない方も、楽しみながら学ぶことができる『宇治市源氏物語ミュージアム』。ぜひ足を運んで、歴史をひも解いてみては!? 

【店舗詳細】
宇治市源氏物語ミュージアム
住所:京都府宇治市宇治東内45-26
電話番号:0774-39-9300
営業時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日),年末年始

関連記事:1日中楽しめる! 老舗が手掛ける「お茶のテーマパーク」【宇治市】

※この記事は取材時点の情報です。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
※文中の価格はすべて税込みです。
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日本人科学者が一変させた「物質の正体」の知識 2023/12

2023-12-24 22:15:00 | なるほど  ふぅ〜ん

日本人科学者が一変させた「物質の正体」の知識
  東洋経済 Online より 231224 ジェイムズ・ポスケット:ウォーリック大学准教授


 武士の息子として生まれた長岡半太郎は、近代物理学におけるもっとも重要なブレークスルーの一つを成し遂げました
 コペルニクスやガリレイ、ニュートン、ダーウィン、アインシュタインといった科学者の名前は、誰もが知っている。
 そして近代科学は16世紀から18世紀までにヨーロッパで誕生し、19世紀の進化論や20世紀の宇宙物理学も、ヨーロッパだけで築かれたとされている。
 しかし、科学技術史が専門のウォーリック大学准教授、ジェイムズ・ポスケット氏によれば、このストーリーは「でっち上げ」であり、近代科学の発展にはアメリカやアジア、アフリカなど、世界中の人々が著しい貢献を果たしたという。
 今回、日本語版が12月に刊行された『科学文明の起源』より、一部抜粋、編集のうえ、お届けする。

⚫︎科学者になった武士の息子
 明治維新後、何人もの日本人科学者が近代の物理学や化学の発展に重要な貢献を果たした。しかしある一人の人物はさらに先へと歩を進め、物質の正体そのものに関する我々の知識を一変させる。

 その人、長岡半太郎も、この時代のほかの多くの日本人科学者と同じく武士の息子だった。1865年に生まれ、幼い頃からヨーロッパの科学に接していた。父親は明治維新を支え、天皇の命を受けて1871年に岩倉使節団の一員としてヨーロッパに渡った。

 岩倉使節団の目的は2つあった。1つめは各国との外交関係を発展させること、2つめは、日本の改革をさらに推し進めるためにヨーロッパの科学技術に関する情報を集めること。

 ヨーロッパで目にしたものに感銘を受けた長岡の父は、息子のためにイギリスで科学の本を何冊も購入して日本に持ち帰った。
 そんな父親に背中を押されて長岡は1882年、東京大学に入学して物理学を学びはじめた。そこから長岡は揺るぎない経歴を歩んだ。
 1893年から1896年までドイツとオーストリアで学び、ヨーロッパを代表する何人もの物理学者と出会った。そしてこの間に研究者として大活躍した。
 この時期の物理学が国際的性格を帯びていたとおり、長岡は科学論文を英語・フランス語・ドイツ語・日本語で書いた。

 しかし、ヨーロッパで進められている科学研究をただなぞるだけでは満足できなかった。近世と同じく、日本が科学研究の世界を牽引できることを証明したかったのだ。
「他人の研究の後を追ったり、外国から学問を持ち込むのに人生を賭けたりするつもりはなかった」と語っている。

 さらに内輪では、物理学を研究する動機の裏には競争的なナショナリズムがあると打ち明けていた。ある友人には手紙で、「あらゆる面でヨーロッパがこれほど秀でている理由など何一つない」と伝えている。その友人とは誰あろう、物理学者の田中舘愛橘である。

⚫︎長岡が論じた原子の構造
 1896年に東京帝国大学に戻ってきてまもなく、長岡は教授に昇進した。そして日本の地で、自身にとってもっとも重要なブレークスルーを成し遂げる。
 1903年12月5日に東京数学物理学会で1本の論文を発表し、その中で「化学原子の実際の構造」を論じたのだ。

 何百年ものあいだ科学者は物質の正体について頭をひねっていた。19世紀には、その基本構造をめぐって激しい論争が繰り広げられた。

 その論争に長岡がついに決着をつけて、原子物理学の分野を切り拓いた。一連の複雑な計算に基づいて、原子は負に帯電した電子の群れが「正に帯電した大きな粒子」のまわりをめぐってできているに違いないと証明したのだ。

 土星を思い浮かべればいいと長岡は説明している。中心にある正に帯電した粒子が土星本体で、負に帯電した電子が環に相当する。この「土星モデル」が物理的に安定であることを長岡は示したのだ。この重要なブレークスルーのきっかけは何だったのか?

 ある面では、ヨーロッパで過ごした時期の影響がはっきりと認められる。実際に長岡は1900年にパリで開かれた第1回国際物理学会議に参加して、電子を発見したイギリス人科学者J・J・トムソンと出会っている。

 しかし長岡の考え方は、日本特有のある事情からも影響を受けている。ドイツに発つ少し前に長岡は震災予防調査会から、1891年の濃尾地震を調査する田中舘に手を貸してほしいと声をかけられた。

 そこで6か月にわたり田中舘に同行して日本中を巡り、山を登ったり下ったりしながら、地震が地磁気におよぼした影響を精確に測定した。田中舘の最終報告書にも共著者として名前が挙げられている。

 このように日本で地震研究に携わったことが、原子の物理に関する長岡の考え方に根本的な影響を与えたのだ。1905年初頭に長岡は別の論文の中で、電磁波が原子核と相互作用すると何が起こるのかを突き止めた。

 注目すべきことに、その効果を説明する上では地震学を引き合いに出している。いわく、原子の中心にある正に帯電した大きな粒子は「山や山脈」のようなものである。
 そのため、この原子の中心を通過すると電磁波は散乱し、その様子は地震の際に地震波が山を貫くときとそっくりであると長岡は論じた。

⚫︎科学はグローバルな文化交流から生まれる
 1905年から1906年には、「地震波の散乱」と「光の散乱」を直接比較した2本の論文も発表している。このように長岡もまた、1900年頃に異なる文化、異なる科学分野が合流して、グローバルな文化交流から科学が生まれたことを物語る好例といえる。

 長岡は物理学と化学の考え方を組み合わせ,ヨーロッパと日本両方での経験に頼った。そうすることで,近代物理学におけるもっとも重要なブレークスルーの一つを成し遂げたのだ。

 今日では、原子の構造を突き止めたのはイギリスの物理学者アーネスト・ラザフォードであるとされることが多い。
 ヨーロッパ以外の科学者が近代科学の歴史から消されていることを示すこの上ない実例である。
 ラザフォードが原子の構造に関する有名な論文を発表したのは1911年、長岡がまったく同じテーマに関する一連の論文を発表してからかなりのちのことだ。

 それだけでなく、ラザフォード本人も長岡の研究についてよく知っていたし、そのことを隠してもいない。それどころか2人は顔を合わせておのおののアイデアについて議論している。1910年9月、ラザフォードはマンチェスター大学の自分の研究室を長岡に喜んで見せて回り、原子の構造を裏付けるための実験を進めていると説明した。

 1911年2月には長岡に手紙で、近く発表する論文について次のように知らせた。「私の仮定した原子の構造が、あなたが何年か前に論文で提唱したものに似ていることをお伝えします」。

 当然ながら1911年に自身の結果を発表した論文でも、長岡の1904年の論文を参考文献として挙げている。その脚注には、またもや近代科学の隠された歴史が垣間見える。イギリスだけでも日本だけでもなく、両者が組み合わさった結果生み出された歴史だ。

 日本は19世紀末の科学の世界で大きな一翼を担っていた。
この時期の日本人科学者はほぼ例外なくヨーロッパでしばらく学び、うち多くの人が第一次世界大戦勃発直前まで国際学会に出席しつづけた。しかし、国際主義とナショナリズムはたいてい並行して進んでいた。

 科学とナショナリズム、戦争の関係性は、日本でとりわけ強く、1868年の明治維新後に研鑽を積んだ科学者の大部分は武家の出身だった。彼ら武家出身の科学者は、軍事力に対する従来の信念と、近代科学技術に対する新たな価値観とを組み合わせた。

「国を豊かにして軍事力を高めるには、物理学と化学を完璧なものにしなければならない」と、元武士のある東京帝国大学教官は記している。

⚫︎日本の第一次世界大戦への参戦
 ほかの国と同じく、国際主義とナショナリズムの繊細なバランスがいつまでも続くことはなかった。1914年8月、日本は連合国の側に付いて第一次世界大戦に参戦し、東アジアや太平洋一帯のドイツ植民地の多くを次々に奪取した。
 一部の日本人科学者、とりわけドイツで学んだ人たちは心乱されたものの、自らの役割は果たした。

 田中舘愛橘は日本軍に航空機の設計に関する助言をおこない、明治の日本で飛び抜けた成功を収めた工業化学者である高峰譲吉は、軍需化学物質の製造を専門とする工業研究所の設立に助力した。

 オスマン帝国やロシア帝国の場合と違い、第一次世界大戦で日本が政治危機に陥ることはなかった。逆に第一次世界大戦後に日本は、東アジアで大きな科学力、軍事力、産業力を持つこととなる。

(翻訳:水谷淳)
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🚶〜北山…コンサートH/オ-ケストラ・ファムファタール🎶…出町柳〜 231224

2023-12-24 18:33:27 | 📖 日記
🚶〜六地蔵//〜北山…京都コンサートH🎶
ファムファタール交響楽団…下鴨中通…北山疏水道…高野川右沿…高野橋…川端通…出町柳〜🚉…>
🚶10509歩3kg

☀️穏やかな一日。

珍しいオーケストラ&合唱含め全員が女性の楽団(ほぼ関西人)
 服装も全員艶やかドレスup👗で、指揮者が,全然地味に見える。
  艶やかドレスで、楽器の動きが分かり辛く、ある意味,楽器演奏の操演美が見えない。
アンコール曲がなんと第九第四楽章合唱付フル演奏(珍しい選曲:惑星が霞む)
 今回の第3公演会で楽団解散終了とか…もったいない。
 今回目的の「惑星」は聴き応え有り◎,
女性コーラス良し(海王星)◎。
 ワルキューレの騎行も◎
たっぷりアンコール第九第四楽章合唱付ではさすがに男声が欲しいところ,
たっぷり2時間半で¥1500は超安価でOk
 これからも頑張ってほしいところ。
惑星が聴きたくきたが,修了とは…残念。

  妻はバレエ発表会参加で京セラHへ
 万歩確保で帰りは遠回り家路。





今回のポスター
コンサートH内ロビー
暮れゆく西山山系



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「膝をたたくだけ」医師が勧める簡単すぎる健康法  202312

2023-12-24 02:12:00 | 生活編

「膝をたたくだけ」医師が勧める簡単すぎる健康法
  東洋経済 Online より 231224 r中村 光伸:光伸メディカルクリニック院長


今までにないくらいかんたんで、圧倒的に続けやすい「ひざたたき」健康法をご紹介します(写真:kuro/PIXTA)

2023年11月27日、厚生労働省のガイドラインで「週に2、3回の筋力トレーニングを推奨する」と発表されました。
定期的な運動習慣が健康維持につながるのは、言わずもがな。問題は、やり続けるのが難しいことです。整形外科医・中村光伸氏の著書『ひざたたき 世界一かんたんな健康法』から一部抜粋・再編集して、圧倒的に続けやすい健康法について紹介します。
継続こそ最高の健康法
ちょっと思い出してみてください。

【画像で見る】「ひざたたき」をすると若返りホルモンが分泌される秘密

これまで健康やダイエットのために、半年以上やり続けられたものはありますか?

「ないなあ」と思った人も、ガッカリしないでください。意外とそれが普通です。ジョギングを始めたけど、ひざを痛めて中止したとか、ジムに入会したけどユウレイ会員のままだとか、腹筋マシンを買ったのに充電すらしていない……なんていう声はよく聞きます。

習慣化するまで自分の意思で何かを続けるのは、想像以上に難しいことですよね。特に、流行りの健康法は思わず飛びついてしまうものの、すぐにやめてしまう人が少なくありません。

「ルームランナーが荷物置き場になってます!」
「ぶら下がり健康器って、ハンガーですよね?」
「朝バナナ、1カ月で飽きちゃいました……」
「エクササイズのDVD、キツいし再生するのが面倒でもう観てない」

せっかく健康のために始めたのに、つい忘れる、飽きる、面倒になる。

「わかっちゃいるけど、続かない」のが多くの人の本音ではないでしょうか。

正論を言えば「“継続”こそが最高の健康法」です。

どんなにすごい健康法も、続けなければ結果は出ません。反対に、一見すると地味なことでもコツコツと続ければ効果が現れてきます。

ウォーキングでも、腹筋マシンでも、スクワットでも、やり続ければ何でもプラスの効果はあるはず。結局、何をやるかというメソッドよりも、まずは続けられることが大事なのではないでしょうか。

しかし、それがいちばん難しいのです。

⚫︎かんたんさを突き詰めた「ひざたたき」
 では確かな効果が期待できて、圧倒的に続けやすいことはないのか?

 どこかに通う必要もなく、筋力や体力に自信がなくてもできて、ケガをするリスクも少なく、時間も場所も選ばない。誰でも一生続けられるような、どんなトレーニングや体操よりも、もっともっとかんたんな方法……そんな今までにないくらいかんたんな健康法を考えた末に行き着いたのが、「ひざたたき」です。

ヒントは「骨」にありました。

 私は整形外科医、美容皮膚科医として日々患者さんと接しています。高齢の患者さんは筋力や骨が衰えていることが多いので、「骨が健康の土台ですよ」「少しでも骨を鍛えましょうね」とお話しします。

 骨を鍛えるには軽くたたいたりして衝撃を加えるのが効果的なのですが、実はこの「たたくだけ」のやり方に、骨を鍛えるだけでなく、認知症や糖尿病を予防したり、脂肪を減らすなど、非常に幅広い効果が期待できることがわかってきたのです。

 驚きの効果の秘密は「若返りホルモン」といわれる「オステオカルシン」「オステオポンチン」にあります。

 オステオカルシンはNHKの連続テレビ小説『おかえりモネ』のなかで出てきたので、ご存じの人もいるかもしれません。坂口健太郎さん演じる菅波先生が「記憶力の向上が期待できる」と語っていました。

 この若返りホルモン、他にも多くのポジティブな効果をもたらすことが最近の研究で明らかになってきています。


(『ひざたたき 世界一かんたんな健康法』より)
実は骨というのは、単なる硬いかたまりではありません。生きた細胞でできていて、ホルモンの分泌を通して体のいろんなところに元気になるメッセージを送る、いわば臓器なのです。

骨が大切だとは知っていても、そんな役割があることは知らなかった、という人も多いのではないでしょうか。

⚫︎若返りホルモンが分泌される仕組み
 ひざをたたくことの大切な意味は、骨に刺激を与えることにあります。その刺激が若返りホルモンを出すスイッチになるからです。
 その仕組みを見ていきましょう。

「人の細胞は常につくり替えられている」という話を聞いたことがありませんか? もちろん骨も例外ではありません。あなたの骨も、大人になって硬くなったらそのままというわけではなく、常に新しい骨につくり替えられています。

 これを骨の新陳代謝(骨づくり)といいます。古い骨が溶かされ削られる「骨吸収」と、新しい骨がつくられる「骨形成」の繰り返しによって、骨折しにくい強度を保っているのです。

 骨の新陳代謝は、古い骨を壊す→新しい骨をつくる→古い骨を壊す→新しい骨をつくる……という繰り返しです。
 このとき骨を壊す働きをするのが「破骨細胞(はこつさいぼう)」。骨をつくる働きをするのが「骨芽細胞(こつがさいぼう)」です。
 注目していただきたいのが骨芽細胞で、この骨芽細胞が働いているときに、若返りホルモンが分泌されます。

骨芽細胞は、骨に負荷がかかることに反応して働きます。骨に刺激が加わるなどして負荷がかかると「もっと強い骨をつくれ」という指令が出て、骨芽細胞が頑張るのです。

 これが、「ひざたたき」をすると若返りホルモンが分泌される秘密です。
反対に、運動不足などで骨に衝撃が加わらない生活を続けていると、どんどん骨芽細胞は働かなくなります。



(『ひざたたき 世界一かんたんな健康法』より)
「ひざたたき」は面倒な準備や難しい練習は何も必要ありません。着替えたり出かけたりしなくてもいいし、場所や時間に縛られることもありません。

あなたの毎日の生活スタイルを想像してみてください。運動やストレッチは無理でも、ただ座っている時間をちょっと「ひざたたき」の時間にするくらいなら、できそうなイメージがありませんか?

座ったついでにひざをトントン。

テレビを観ながらひざをトントン。

友達や家族とおしゃべりしながらひざをトントン。

 頑張って運動をしなくても、たったこれだけであなたの体には若返りホルモンが分泌されます。
 骨芽細胞から分泌されるオステオカルシンには、さまざまな健康効果があることがわかってきました。ここでは全部を紹介できませんので、一部をかいつまんで紹介しましょう。

 例えば、糖尿病の予防です。

 オステオカルシンは、すい臓の働きを活性化し、インスリンの分泌を高めるといわれています。

 糖尿病にはⅠ型とⅡ型があり、Ⅰ型はすい臓からインスリンをほとんど分泌できないタイプで、Ⅱ型はインスリンが分泌できなくなったり、働きが悪くなったりするタイプです。生活習慣病といわれるのはⅡ型で、オステオカルシンの効果が期待できるのもⅡ型になります。

 骨を強くしてオステオカルシンがよく分泌されるようになると、インスリンの分泌もよくなるため、血糖値の上昇を抑えることができます。

 また、オステオカルシンには、脳の神経細胞を活性化する働きがあることがわかってきました。オステオカルシンを分泌できないマウスは、神経細胞の働きを高める神経伝達物質の分泌が低下し、逆に機能を抑制するアミノ酸が増えたという報告があります。

 そのためオステオカルシンは、認知症予防にも効果があるのではないかと期待されています。

 それからオステオカルシンの分泌量が増えると、筋肉量が増えることもわかってきました。

 老化マウスにオステオカルシンを注射で補うと、なんと骨格筋量が増え、運動機能が回復したという報告もあります。また、その実験では、筋肉量を増やすために必要なたんぱく質の合成能力も上がったといわれています。

⚫︎一つの成功体験が次の習慣につながる
 誤解のないようにお伝えしておくのですが、「ひざたたき」さえやっていれば万事オーケーというわけではありません。筋トレやストレッチなどの運動ができるのであれば、ぜひ並行して続けていただきたいと思います。

「ひざたたき」のとてもいいところは、これまで運動習慣がなかったり、どんな健康法も続かなかった人に「続ける習慣」が一つできるところです。

 どんなにかんたんなことでも、何かを続けられたり、習慣化できたりしたことは、確かな成功体験になります。その成功体験から、「次はアレをやってみよう」「今度はコレもできるはず」と、どんどん意識が広がっていく可能性はおおいにあります。

また、「ひざたたき」をやったら、そのついでに「ちょっと体操でもしようかな」「軽くストレッチもやっておこうかな」と他の運動のきっかけになることもあります。

 繰り返しになりますが、継続こそが最高の健康法です。

 どんな健康法よりも始めやすく続けやすい「ひざたたき」を入り口にして、ぜひ、もっと好きな運動や楽しい健康習慣を見つけていただきたいと思います。
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