#自宅で瞑想しよう。人生の質を上げる瞑想体験談とそのやり方
LIFELIST より 220110 籠田清香
数千年前から行われてきた瞑想。 現代では、モデル・ビジネスパーソン・経営者・スポーツマンなど、さまざまな人が自分のパフォーマンスを最大限に発揮するために取り入れています。
私が瞑想をするようになってから10年ほど経過しました。瞑想をすることで思考がクリアになり、本来持っていた自分らしさを取り戻し、自己表現をしやすくなり、その結果、幸せなできごとに恵まれることが増えました。人生が生きやすくなったと感じています。
今回は、瞑想してみたいけれど、どのようにすればよいかわからないという人に向けて、「どのような効果を感じられるのか」「どのような空間で行ったらいいのか」についてお伝えします。
⚫︎瞑想を始めたきっかけ
私は、25歳のときに仕事を辞めて独立しました。独立してみたものの、せっかくもらえた仕事さえもうまくいかずに悩んでいたころに出会ったのが瞑想でした。
⚫︎仕事がうまくいかずに悩んでいたころ、瞑想に出会う
ビジネスを通して出会った方に仕事の悩みを相談したときに言われたのが、「あなたでなければ、うまくいったかもしれないわよね?」という言葉でした。核心をついたその言葉に衝撃を受けた私は、ボロボロと大粒の涙が止まらなくなったのを覚えています。
その方はビジネスに瞑想を取り入れて指導している方で、「うまくいっている人と同じ言動ができたらうまくいくようになる」と言いました。
「そんな風になれたらいいな」と思っていると、「人は誰でも思考のクセを持っており、それを解消することでうまくいく人になれる。そして、その方法が瞑想なのだ」と続けました。
心理学の本や自己啓発本を読みあさっていた私は、「本質を知れるものにようやく出会えた」ように感じました。その日から先生に教えてもらいながら朝晩の瞑想に取り組み、今では生活の中に自然に溶け込むまでになったのです。
⚫︎実感している瞑想のメリット
瞑想のメリットは、ストレスの軽減・集中力アップ・ポジティブな思考になれるなど、さまざま。ここからは、瞑想することで得られるメリットについて解説します。
⚫︎ストレスの軽減
瞑想では、呼吸が重要です。ゆっくりと深い呼吸を繰り返すことで交感神経の活動を抑え、副交感神経の活動を優位にして自律神経機能を調整します。
瞑想の身体的効果は研究で認められており、瞑想をするとモヤモヤとしていたものが晴れ、ストレスが緩和されるのを感じます。
⚫︎“今、この瞬間”への集中力アップ
瞑想をすると、雑念が消え、思考がクリアになることで集中力がアップし、冷静な判断ができるようになります。その結果、仕事やスポーツなどの場で、自身のパフォーマンスを最大限に発揮できるといわれています。
近年では、日常の中に瞑想を取り入れているビジネスパーソンも増えてきました。瞑想はスピリチュアルな側面だけを持つものではありません。高いパフォーマンスの発揮を求められるアスリートだけでなく、ビジネスパーソンにとっても、瞑想は有意義なものなのです。
私たちは、さまざまな事象を目にし続けており、同時多発的に思考しているため、脳内でその情報を処理しきれなくなることがあります。その解決のためには、不要な雑念を取り払い、思考をクリアにする瞑想が有効といわれているのです。
⚫︎悩みが緩和されてポジティブになれる
私たちの悩み事は、過去や未来のことがほとんど。しかし過去の事象は変えられませんし、まだ起きていない未来のことを悩み続けていてもどうしようもありません。
未来とは、“今、この瞬間”の連続した先にあるものです。瞑想で呼吸に集中することで、“今、ここ”に集中できるようになり、過去や未来のことが気にならなくなります。その結果、「今やるべきことを楽しんでいれば、未来もきっと大丈夫だ!」という前向きな気持ちが湧くようになるのです。
⚫︎自分らしさを出せて生きやすくなった
瞑想に出会うまでの私は、人の顔色を窺うのが当たり前。自分の思いや考え方、意見を主張することはなく、何でも我慢するような性格でした。
社会人になって瞑想に出会い、思考がクリアになると、自分は思考の枠にとらわれて生きていたことに気づきました。その後、徐々に自分らしさを表現して生きられるようになり、今では以前とは比べものにならないくらい生きやすくなりました。
“思考にとらわれているな”と気づけるようになるだけでも、とても大きな変化です。そのような状態になったときには、1分でもよいのですぐに瞑想をすることで、思考がクリアになります。
瞑想はポジティブになれる側面もあります。しかしポジティブさというのはバロメーターで見るとプラスの方向に寄っている状態です。とても落ち込んだときや傷ついたときはポジティブになることが難しいので、その際は無理にポジティブになる必要はありません。
落ち込んでいる気分から抜け出したくなったら、瞑想をして感情をニュートラルな状態に近づけていけることだけを意識しましょう。
⚫︎心身のストレスを取り除く瞑想のやり方
瞑想は歴史が長く、風習の中で行われてきました。瞑想の種類ややり方は、挙げればきりがないほど多く存在します。
この章では、日常生活の中で取り入れやすい瞑想のやり方についてお話しします。
⚫︎マインドフルネス瞑想のやり方
呼吸に意識を集中することで散漫になった意識を整え、自分の内側に1つの柱を感じられるような“今、ここ”に意識を向けられるようになる「マインドフルネス瞑想」をご紹介します。
自由に行えるマインドフルネス瞑想は、寝転がった姿勢でも座位でも行えます。今回は、座位でのやり方をご紹介しましょう。
床に座ってあぐらをかき、手のひらを上に向けた状態でお尻の下に両方の手のひらを敷くと、坐骨を感じられます。坐骨を感じられたら、両手は手のひらを上に向けたまま太ももの上にそっと乗せ、リラックス。坐骨は、床に立てるような意識をすると自然と背筋が伸びます。
あごを引いて、頭頂部は天井から細い糸でつられているようなイメージにすると、首に負担をかけずに座位の姿勢を保てます。この姿勢がつらい場合は、お尻の後ろにクッションを挟んだり、背中を壁につけたりするなどして、心地よい姿勢を保ってください。
準備ができたら、鼻から息を吸って口から細く長く吐き出す呼吸を繰り返します。ポイントは、呼吸をし始めたら「今、鼻から息を吸っているな」「口から細く長く吐き出しているな」ということに意識を向けることです。
そのうち、「今日は呼吸が浅いな」「ゆっくりホッとする間もなくせわしなく動いていたのだな」など、自分の身体の些細な変化に気づけるでしょう。
またそのときの気分によって、両手で印(いん)を組むのもおすすめ。私は瞑想中に印を組むことで、体内をめぐるエネルギーや自分の気持ちを確かめやすいと感じます。
仏像をイメージしてみてください。さまざまな仏像がありますが、手のポーズが独特なのが思い浮かびませんか? あの手の形が印といわれるものです。
無数にある印の中で今回おすすめするのが、釈迦が深い瞑想状態に入ったことを表す禅定印(ぜんじょういん)です。おへそより少し下の位置で、上に向けた手の指先部分を重ね合わせ、親指同士で円を作ります。
余談ですが、私たちが普段「いただきます」「ごちそうさまでした」というときに両手のひらを合わせるのも、実は印の一種です。ほかにもさまざまな印のポーズがあるので、いろいろポーズを試してみてください。
⚫︎瞑想を行う際には、空間にこだわることもおすすめ。
静かな部屋や昼間であれば、電気を消しておくと落ち着けます。夜であればキャンドルに火を灯すのもよいですね。リラックスできるようなお香を焚いたりルームスプレーを一振りしたりしてから瞑想すると、さらなるリラックス感を味わえます。
⚫︎瞑想のコツは2つ
瞑想のコツは、大きく2つあります。 1つ目は、無になること。そうはいっても、私たち人間は常に何かを思考しているので、修行僧でもない限り完全に無にはなれません。そのようなときは、呼吸している動作に集中することがポイントです。
呼吸をしながら、「今、吸っているな」「吐いているな」と感じるだけで十分。この呼吸を繰り返していくうちに、徐々に身体の内側に意識が向いていきます。
鼻からゆっくり大きく息を吸うときには、自分の肺にある細胞のすみずみに酸素が行き渡っていることをイメージしたり、肋骨が横に広がっているのを感じ取ってみたり。背中にも酸素を行き渡らせるようなイメージをして、身体の動きに意識を向けることで、余計な雑念を思考している暇がなくなります。
これを続けていると、“今、ここ”というこの瞬間に意識を向ける訓練にもなるのです。そして、“今、ここ”に意識を向けられるようになると、パフォーマンスの発揮につながっていくでしょう。
2つ目の瞑想のコツは、続けることです。瞑想は時間を見つけては小まめに続けることで、自分の中にある微細な変化を感じ取れるようになります。
続けるための最大のコツは、自分が心地よいと感じる方法で瞑想を行うこと。瞑想にはいろいろなやり方がありますが、決まったやり方にこだわらず、そのときの体調や気分によってやりたいようにやるのが一番です。
私は、心地よいやり方で瞑想をするのが最も呼吸が安定し、気分もすっきりするなと思っています。
⚫︎瞑想には無数に種類がある
呼吸に意識を集中して集中力を取り戻すマインドフルネス瞑想以外にも、瞑想にはさまざまな種類があります。
真言(マントラ)を唱えて行う超越瞑想、癒やしやリラクゼーションなどの特定のことをイメージする誘導瞑想、神仏とつながる瞑想。その用途は多岐にわたります。
興味を持った瞑想法を試して、自分に合ったものを探してみてくださいね。
⚫︎自宅に瞑想ルームを作ってみよう
瞑想を行う場所は静かな場所であればどこでもよいのですが、せっかくなら自宅の中に瞑想ルームを作ってみませんか。
瞑想ルームを作る手順として、まずはリラックスするのにお気に入りの部屋やスペースを見つけましょう。その後、観葉植物を置いたり優しいオレンジの明かりを灯せる岩塩ランプを置いたり、お香を焚くスペースを確保したりと、徐々にお気に入りのものをそろえていくのがおすすめです。
⚫︎瞑想ルームにする場所を決める
瞑想ルームにする場所は、リラックスできる場所であれば、寝室に限らずどこでもよいです。リビングでもご自身の書斎でも、入浴中に瞑想するならお風呂場も瞑想ルームといえるでしょう。私は外の空気や光が採りこみやすい自宅のリビングで瞑想を行うことが多いです。
⚫︎瞑想空間作りのポイントは幸福感
空間作りのポイントとして1番大事なのは、ご自身が心地よいと感じられるかどうかです。可能であれば、物件探しの時点から意識するとよいかもしれませんね。
そもそも家というのは、長い時間を過ごす場所であり、リラックスやストレスを癒やす場としての役割もあります。そのため、家全体から感じる雰囲気が心地よいかどうかというのは、家探しの大きなポイントになるのです。
「この家に住めて幸せだな!」と感じられる物件を選ぶことがとても重要です。幸せな状態を長く保つことで、ハッピーなできごとばかりに恵まれやすい体への変化が期待できますよ。
⚫︎瞑想空間を作りやすい部屋はあなた次第
瞑想を行う際は、静かな環境で行う方がリラックス感を得られます。
太陽の光が多く差し込む部屋でも、暗めな部屋でも、どちらでもかまいません。一室丸ごと瞑想専用ルームにしなくとも、部屋の一部のスペースを瞑想スペースとして確保するだけでも十分です。
必要に応じてパーティションを設置したり、観葉植物を置いたりお香を焚いたり、キャンドルを灯したりする場所を確保するだけでも、立派な瞑想ルームは完成します。
瞑想するときは深い呼吸をするので、掃除を忘れずに行ってください。ほこりなどがあると、体内に吸い込んでしまう危険性があります。
また、外の風が心地よく感じられる季節には、目を閉じ、リラックスした姿勢でベランダやバルコニーに置いた椅子に座っているだけでも瞑想できます。徐々に思考が緩んでいくのを感じられ、季節限定でベランダやバルコニーも素敵な瞑想空間にできますよ。
⚫︎自分が心地よいと思う空間があればそこは瞑想ルームになる
瞑想のやり方や瞑想ルームを作るのに決まったルールはありません。ご自身が心地よいと思う部屋やスペースを作れれば、そこは瞑想ルームです。瞑想のやり方はたくさん存在するため、取り組みやすいと感じるものから始めていくとよいでしょう。
お気に入りの空間で、呼吸に意識を向けたマインドフルネス瞑想を続けていくことで、“今、ここ”に意識を向けられるようになります。その結果、パフォーマンスを向上さたり、落ち込むできごとがあっても気分をニュートラルに近づけたりすることが可能になるのです。
瞑想を繰り返していくうちに、ハッピーなできごとばかり恵まれるハッピー体質に変容できるかもしれません。そのためにも、ぜひ瞑想をご自身の日常の中に取り入れてみてくださいね。
私が瞑想をするようになってから10年ほど経過しました。瞑想をすることで思考がクリアになり、本来持っていた自分らしさを取り戻し、自己表現をしやすくなり、その結果、幸せなできごとに恵まれることが増えました。人生が生きやすくなったと感じています。
今回は、瞑想してみたいけれど、どのようにすればよいかわからないという人に向けて、「どのような効果を感じられるのか」「どのような空間で行ったらいいのか」についてお伝えします。
⚫︎瞑想を始めたきっかけ
私は、25歳のときに仕事を辞めて独立しました。独立してみたものの、せっかくもらえた仕事さえもうまくいかずに悩んでいたころに出会ったのが瞑想でした。
⚫︎仕事がうまくいかずに悩んでいたころ、瞑想に出会う
ビジネスを通して出会った方に仕事の悩みを相談したときに言われたのが、「あなたでなければ、うまくいったかもしれないわよね?」という言葉でした。核心をついたその言葉に衝撃を受けた私は、ボロボロと大粒の涙が止まらなくなったのを覚えています。
その方はビジネスに瞑想を取り入れて指導している方で、「うまくいっている人と同じ言動ができたらうまくいくようになる」と言いました。
「そんな風になれたらいいな」と思っていると、「人は誰でも思考のクセを持っており、それを解消することでうまくいく人になれる。そして、その方法が瞑想なのだ」と続けました。
心理学の本や自己啓発本を読みあさっていた私は、「本質を知れるものにようやく出会えた」ように感じました。その日から先生に教えてもらいながら朝晩の瞑想に取り組み、今では生活の中に自然に溶け込むまでになったのです。
⚫︎実感している瞑想のメリット
瞑想のメリットは、ストレスの軽減・集中力アップ・ポジティブな思考になれるなど、さまざま。ここからは、瞑想することで得られるメリットについて解説します。
⚫︎ストレスの軽減
瞑想では、呼吸が重要です。ゆっくりと深い呼吸を繰り返すことで交感神経の活動を抑え、副交感神経の活動を優位にして自律神経機能を調整します。
瞑想の身体的効果は研究で認められており、瞑想をするとモヤモヤとしていたものが晴れ、ストレスが緩和されるのを感じます。
⚫︎“今、この瞬間”への集中力アップ
瞑想をすると、雑念が消え、思考がクリアになることで集中力がアップし、冷静な判断ができるようになります。その結果、仕事やスポーツなどの場で、自身のパフォーマンスを最大限に発揮できるといわれています。
近年では、日常の中に瞑想を取り入れているビジネスパーソンも増えてきました。瞑想はスピリチュアルな側面だけを持つものではありません。高いパフォーマンスの発揮を求められるアスリートだけでなく、ビジネスパーソンにとっても、瞑想は有意義なものなのです。
私たちは、さまざまな事象を目にし続けており、同時多発的に思考しているため、脳内でその情報を処理しきれなくなることがあります。その解決のためには、不要な雑念を取り払い、思考をクリアにする瞑想が有効といわれているのです。
⚫︎悩みが緩和されてポジティブになれる
私たちの悩み事は、過去や未来のことがほとんど。しかし過去の事象は変えられませんし、まだ起きていない未来のことを悩み続けていてもどうしようもありません。
未来とは、“今、この瞬間”の連続した先にあるものです。瞑想で呼吸に集中することで、“今、ここ”に集中できるようになり、過去や未来のことが気にならなくなります。その結果、「今やるべきことを楽しんでいれば、未来もきっと大丈夫だ!」という前向きな気持ちが湧くようになるのです。
⚫︎自分らしさを出せて生きやすくなった
瞑想に出会うまでの私は、人の顔色を窺うのが当たり前。自分の思いや考え方、意見を主張することはなく、何でも我慢するような性格でした。
社会人になって瞑想に出会い、思考がクリアになると、自分は思考の枠にとらわれて生きていたことに気づきました。その後、徐々に自分らしさを表現して生きられるようになり、今では以前とは比べものにならないくらい生きやすくなりました。
“思考にとらわれているな”と気づけるようになるだけでも、とても大きな変化です。そのような状態になったときには、1分でもよいのですぐに瞑想をすることで、思考がクリアになります。
瞑想はポジティブになれる側面もあります。しかしポジティブさというのはバロメーターで見るとプラスの方向に寄っている状態です。とても落ち込んだときや傷ついたときはポジティブになることが難しいので、その際は無理にポジティブになる必要はありません。
落ち込んでいる気分から抜け出したくなったら、瞑想をして感情をニュートラルな状態に近づけていけることだけを意識しましょう。
⚫︎心身のストレスを取り除く瞑想のやり方
瞑想は歴史が長く、風習の中で行われてきました。瞑想の種類ややり方は、挙げればきりがないほど多く存在します。
この章では、日常生活の中で取り入れやすい瞑想のやり方についてお話しします。
⚫︎マインドフルネス瞑想のやり方
呼吸に意識を集中することで散漫になった意識を整え、自分の内側に1つの柱を感じられるような“今、ここ”に意識を向けられるようになる「マインドフルネス瞑想」をご紹介します。
自由に行えるマインドフルネス瞑想は、寝転がった姿勢でも座位でも行えます。今回は、座位でのやり方をご紹介しましょう。
床に座ってあぐらをかき、手のひらを上に向けた状態でお尻の下に両方の手のひらを敷くと、坐骨を感じられます。坐骨を感じられたら、両手は手のひらを上に向けたまま太ももの上にそっと乗せ、リラックス。坐骨は、床に立てるような意識をすると自然と背筋が伸びます。
あごを引いて、頭頂部は天井から細い糸でつられているようなイメージにすると、首に負担をかけずに座位の姿勢を保てます。この姿勢がつらい場合は、お尻の後ろにクッションを挟んだり、背中を壁につけたりするなどして、心地よい姿勢を保ってください。
準備ができたら、鼻から息を吸って口から細く長く吐き出す呼吸を繰り返します。ポイントは、呼吸をし始めたら「今、鼻から息を吸っているな」「口から細く長く吐き出しているな」ということに意識を向けることです。
そのうち、「今日は呼吸が浅いな」「ゆっくりホッとする間もなくせわしなく動いていたのだな」など、自分の身体の些細な変化に気づけるでしょう。
またそのときの気分によって、両手で印(いん)を組むのもおすすめ。私は瞑想中に印を組むことで、体内をめぐるエネルギーや自分の気持ちを確かめやすいと感じます。
仏像をイメージしてみてください。さまざまな仏像がありますが、手のポーズが独特なのが思い浮かびませんか? あの手の形が印といわれるものです。
無数にある印の中で今回おすすめするのが、釈迦が深い瞑想状態に入ったことを表す禅定印(ぜんじょういん)です。おへそより少し下の位置で、上に向けた手の指先部分を重ね合わせ、親指同士で円を作ります。
余談ですが、私たちが普段「いただきます」「ごちそうさまでした」というときに両手のひらを合わせるのも、実は印の一種です。ほかにもさまざまな印のポーズがあるので、いろいろポーズを試してみてください。
⚫︎瞑想を行う際には、空間にこだわることもおすすめ。
静かな部屋や昼間であれば、電気を消しておくと落ち着けます。夜であればキャンドルに火を灯すのもよいですね。リラックスできるようなお香を焚いたりルームスプレーを一振りしたりしてから瞑想すると、さらなるリラックス感を味わえます。
⚫︎瞑想のコツは2つ
瞑想のコツは、大きく2つあります。 1つ目は、無になること。そうはいっても、私たち人間は常に何かを思考しているので、修行僧でもない限り完全に無にはなれません。そのようなときは、呼吸している動作に集中することがポイントです。
呼吸をしながら、「今、吸っているな」「吐いているな」と感じるだけで十分。この呼吸を繰り返していくうちに、徐々に身体の内側に意識が向いていきます。
鼻からゆっくり大きく息を吸うときには、自分の肺にある細胞のすみずみに酸素が行き渡っていることをイメージしたり、肋骨が横に広がっているのを感じ取ってみたり。背中にも酸素を行き渡らせるようなイメージをして、身体の動きに意識を向けることで、余計な雑念を思考している暇がなくなります。
これを続けていると、“今、ここ”というこの瞬間に意識を向ける訓練にもなるのです。そして、“今、ここ”に意識を向けられるようになると、パフォーマンスの発揮につながっていくでしょう。
2つ目の瞑想のコツは、続けることです。瞑想は時間を見つけては小まめに続けることで、自分の中にある微細な変化を感じ取れるようになります。
続けるための最大のコツは、自分が心地よいと感じる方法で瞑想を行うこと。瞑想にはいろいろなやり方がありますが、決まったやり方にこだわらず、そのときの体調や気分によってやりたいようにやるのが一番です。
私は、心地よいやり方で瞑想をするのが最も呼吸が安定し、気分もすっきりするなと思っています。
⚫︎瞑想には無数に種類がある
呼吸に意識を集中して集中力を取り戻すマインドフルネス瞑想以外にも、瞑想にはさまざまな種類があります。
真言(マントラ)を唱えて行う超越瞑想、癒やしやリラクゼーションなどの特定のことをイメージする誘導瞑想、神仏とつながる瞑想。その用途は多岐にわたります。
興味を持った瞑想法を試して、自分に合ったものを探してみてくださいね。
⚫︎自宅に瞑想ルームを作ってみよう
瞑想を行う場所は静かな場所であればどこでもよいのですが、せっかくなら自宅の中に瞑想ルームを作ってみませんか。
瞑想ルームを作る手順として、まずはリラックスするのにお気に入りの部屋やスペースを見つけましょう。その後、観葉植物を置いたり優しいオレンジの明かりを灯せる岩塩ランプを置いたり、お香を焚くスペースを確保したりと、徐々にお気に入りのものをそろえていくのがおすすめです。
⚫︎瞑想ルームにする場所を決める
瞑想ルームにする場所は、リラックスできる場所であれば、寝室に限らずどこでもよいです。リビングでもご自身の書斎でも、入浴中に瞑想するならお風呂場も瞑想ルームといえるでしょう。私は外の空気や光が採りこみやすい自宅のリビングで瞑想を行うことが多いです。
⚫︎瞑想空間作りのポイントは幸福感
空間作りのポイントとして1番大事なのは、ご自身が心地よいと感じられるかどうかです。可能であれば、物件探しの時点から意識するとよいかもしれませんね。
そもそも家というのは、長い時間を過ごす場所であり、リラックスやストレスを癒やす場としての役割もあります。そのため、家全体から感じる雰囲気が心地よいかどうかというのは、家探しの大きなポイントになるのです。
「この家に住めて幸せだな!」と感じられる物件を選ぶことがとても重要です。幸せな状態を長く保つことで、ハッピーなできごとばかりに恵まれやすい体への変化が期待できますよ。
⚫︎瞑想空間を作りやすい部屋はあなた次第
瞑想を行う際は、静かな環境で行う方がリラックス感を得られます。
太陽の光が多く差し込む部屋でも、暗めな部屋でも、どちらでもかまいません。一室丸ごと瞑想専用ルームにしなくとも、部屋の一部のスペースを瞑想スペースとして確保するだけでも十分です。
必要に応じてパーティションを設置したり、観葉植物を置いたりお香を焚いたり、キャンドルを灯したりする場所を確保するだけでも、立派な瞑想ルームは完成します。
瞑想するときは深い呼吸をするので、掃除を忘れずに行ってください。ほこりなどがあると、体内に吸い込んでしまう危険性があります。
また、外の風が心地よく感じられる季節には、目を閉じ、リラックスした姿勢でベランダやバルコニーに置いた椅子に座っているだけでも瞑想できます。徐々に思考が緩んでいくのを感じられ、季節限定でベランダやバルコニーも素敵な瞑想空間にできますよ。
⚫︎自分が心地よいと思う空間があればそこは瞑想ルームになる
瞑想のやり方や瞑想ルームを作るのに決まったルールはありません。ご自身が心地よいと思う部屋やスペースを作れれば、そこは瞑想ルームです。瞑想のやり方はたくさん存在するため、取り組みやすいと感じるものから始めていくとよいでしょう。
お気に入りの空間で、呼吸に意識を向けたマインドフルネス瞑想を続けていくことで、“今、ここ”に意識を向けられるようになります。その結果、パフォーマンスを向上さたり、落ち込むできごとがあっても気分をニュートラルに近づけたりすることが可能になるのです。
瞑想を繰り返していくうちに、ハッピーなできごとばかり恵まれるハッピー体質に変容できるかもしれません。そのためにも、ぜひ瞑想をご自身の日常の中に取り入れてみてくださいね。