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脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

魅せられし世界

2012-03-27 | 好きなもの諸々
今日は仕事が早く終わったので、ふと思い立って銀座のBLDギャラリーへ細江英公の写真展
第四期 「大野一雄+ロダン」を観に。

ロダンシリーズもすごいのだけれど、特に私は大野一雄氏の一連の写真達に魂を持って
行かれた。
その世界に引き込まれ抜け出せなくなりそうな恐怖感と、ずっとそこに魅せられ浸って
いたくなる誘惑されるような気持ち。
その瞬間、私はいつもとは違う別の次元にいた。芸術という美の力に絡めとられて。
それは何と心地良い事なのだろう!

今回のタイトルは「大野一雄+ロダン」だけれど、会場には草間彌生さんを写したものも
何枚か展示されていて、これがもうめちゃめちゃ可愛い。
これまでの草間さんのイメージを良い意味で裏切るキュートさ。
彼女の知らなかった一面が見れて、ちょっと興奮した。

このところちょっとスランプ気味で凹んでいたのだけれど、帰り道ずっとタイミングが
悪くて出逢えなかった月の姿も今夜は綺麗に見えて「お前ここにいたのかい?」と思わず
語りかけてしまった(笑)
美に魅せられ、月に癒され、溜まりつつあったストレスを払拭出来た一日だった。
またもう少し頑張ろうと、そう思えた。


金閣寺

2012-03-25 | 本・映画
ちょっとしたきっかけがあり、金閣寺再読。

すごく久しぶりに読んだので、大まかなストーリーは覚えているものの細かい描写はすっかり
忘れてしまっていて、初めて読む作品のように新鮮に読めた。

実際にあった金閣寺放火事件を元に犯人の見習い僧侶の告白として書かれているが、犯行に
至る状況や理由に全く理解が出来ず共感も持てない。
吃音や家庭環境からくるコンプレックスや被害妄想は、想像は出来ても行為を正当化させる
だけの説得力はない。
「金閣寺の優美さを呪い、反感を抑えきれなかった」という動機は、ひどく幼稚で身勝手。
コンプレックスを糧に見事に変容し、独自の美意識を完成させた三島とは余りに対照的である。
これは三島が選ばれた天才であったからで、ほとんどの人間が己に潰され方向を見誤るのかも
しれないが。

三島は犯人の口から想いを語らせる手法を用いながら、金閣を焼くという愚かな行為を
批判しているようにも思えた。
作品では最後に主人公は自死の為に用意していたカルチモンと小刀を投げ捨て、生きようと
思うところで終わるのだが、実際にはカルチモンを飲み切腹してうずくまっているところを
発見され、彼は一命を取り留め逮捕されている。
その後服役中に結核と統合失調症が進行し、26歳の若さで亡くなったそうだ。
主人公が自死ではなく生きようと決意してこの作品が終わるところに、三島ならではの解釈が
表れているように感じたり。

再建された金閣は焼失前のほとんど金箔の剥げ落ちた姿とは違い、創建時の姿を再現し美しく
金箔が貼られた。
この今の金閣の姿を承賢が見たなら、どんな風に思うのだろう。
美というものの力と怖さを感じながら、金閣を見る度私はそう考えずにはいられなさそうだ。



プチ贅沢

2012-03-21 | 食べ物&お料理
昨日新宿へ行ったついでに伊勢丹に寄り、アンリ・ルルーで
キャラメル購入。
ちょっとだけ贅沢。いや~これ食べると癒される。とろけます(笑)

定番C.B.Sにショコラ、フランボワーズ、カシスなど8種類のアソート。
まだ全部食べてないので、どれがどの味だかぱっと見はよくわからない(笑)

子供は買ってきた事に気付いてないので、これは母の疲れた時の
ご褒美にこっそり一つずつ食べようかと、姑息にただ今画策中(笑)

夢の形

2012-03-20 | 好きなもの諸々
今日は新宿の紀伊国屋画廊へ、エコール・ド・シモン人形展を観に行ってきた。

まさかの写真撮影OKで嬉しい限り。
生徒さん達の作品も力作揃いだったけれど、やはりシモンさんのお人形は別格。
その存在感といい美しさといい圧巻だった。もうなんて可愛いんでしょう!

一口に人形といってもその形や表情、表現したい世界観などは実に様々。
どの子にもそれぞれのドラマがあって、作り手の想いがこもっている事が感じられる。
その瞳の先には何が映っているのか・・思わず考えずにはいられない。

私は人形を観るのが大好きだけれど、ずっと自分でも作ってみたいという気持ちがある。
いつかもう少し人生にゆとりが出来たなら、人形作りを学んでみたい。
これは私の永遠の夢。
でもきっとゆとりは自分で作らないといつまでも出来ない気がするから、実現出来るよう
目標立てて進んで行こうと改めて思った。
夢は叶えるためにあるものだものね。

会場にはシモンさんもいらしていた。
ドキドキしてチラチラと盗み見るしか出来なかったけれど(笑)




Graduation

2012-03-17 | 子供と家族
今日は子供の高校の卒業式だった。元夫も駆けつけてくれ、一緒に門出を見送った。
子供は父親が来てくれた事がとても嬉しそうだったので、やはり声をかけて良かったと思った。
不思議な形で私達親子の縁は続いているのだと感じたり。

式の間はこれまでの日々が思い起こされては涙ぐんでいたけれど、大泣きする・・という感じには
ならなかった。
一言では語れない、とてもとても感慨深いものがあったけれど。

友達と笑っている子供の姿を見て、この学校に入れて本当に良かったと思った。
中学までは親しい友達も出来ず休日に遊ぶという事も数える程しかなかった。
それが今では毎週のように友達と出かけ、メールや電話で毎日笑い転げている。
多分これが何よりの財産。卒業しても繋がっていて欲しい。

軽度発達障害の子が集まる学校だったけれど、皆とても礼儀正しくしっかりしている。
在校生代表の送辞も卒業生代表の答辞も素晴らしくて、この子達のどこに障害があるのだろう?と
思える程。
前に保護者会であるお母さんが「自分の勤め先の若い子は遅刻欠勤も当たり前で挨拶もまともに
出来ない。接客態度もひどくこれで健常者だというのなら、この学校のみんなの方がよっぽど
ちゃんとしている。こんな奴等に負けるなよ!とすごく思ってしまう。」と言っていた。
そう、皆とても素直で真っ直ぐで、つい忘れてしまいそうになる大切なものを持っている。
これからも潰される事無く、その真っ直ぐな瞳で進んで行ってくれる事を祈る。

いろんな事に感謝の想いが絶えない今日。私も子供も沢山のものによって生かされている。
卒業おめでとう。今日からまた新しいスタートだね。
これから母は少し遠くから、でも引き続きちゃんと見守って行くよ。



一日遅れ

2012-03-15 | 食べ物&お料理
子供がホワイトデーのお返しをくれた。

事前に買っておいてくれたのに出すのを忘れていて今日貰ったのだけど、
私も昨日がホワイトデーだという事をすっかり忘れていた(笑)

クッキーの詰め合わせ、嬉しいです。

来年はお互いに恋人とやりとり出来たらいいねぇ(笑)

継続

2012-03-11 | 戯言あれこれ
今日は出来るだけ普通に日常を過ごそうと思っていたけれど、テレビの震災特番は
やはり観てしまった。
自分がしんみりしたところで何にもならないと頭ではわかっているのに、2時46分に
黙祷した時には、目を閉じていたら勝手に涙がこぼれた。

一年前の今日沢山の涙が流されて、そして今日までにどれ程の涙がまた重なったのだろう。

今日を過ぎたら終わりじゃない。
まだまだ始まったばかり。そして継続していかなきゃならない。
かつての日常に皆が帰れるその日まで。


想う事しか出来ないけれど

2012-03-09 | 戯言あれこれ
今日は最後の保護者会で学校に出かけた。

丁度一年前の今頃、2年生最後の保護者会の真っ最中にあの東日本大震災が起こった。
同じ体育館で同じ時間。日付は少し早いけど、私は一年前のあの時を思い出さずには
いられなかった。
電車が止まって帰れず、学校で備蓄食品の夕飯を食べ、みんなで毛布にくるまり
体育館で寝た。
あの時は子供と一緒にいられたのが本当に運が良かったと思ったし、また近々来ると
言われている関東の大地震の際にはきっとこんな幸運はないだろう。

震災から一年を迎えようとしている今TVでは連日震災特集をやっていて、観ると
涙が勝手に出てきて止まらない。
あれから一日とて被災地の事を思わない日は無いけれど、でも自分は何かしてきたかと
言えば何もやっていない。
ボランティアに駆けつける事も出来ず、有益な情報を発信する事も出来ず、募金をしたり
復興支援の商品を買ったり、そんな事ぐらいだ。
震災関係のツイートの上に自分の呑気なつぶやきが乗ったりすると、申し訳なくて
いたたまれなくなる。
かといって自分が最もらしい事を偉そうに語っても、それはきっとただ薄っぺらくて
中身のないものになるだろう。
こんな風に思うのもおかしいんだろうけど、何だか普通に過ごしていてはいけないような
どこか幸せを感じる事が後ろめたいような感情がある。
このモヤモヤとした気持ちは日に日に募って行っている気がする。

仙台の友人が少し前にこんなような事をつぶやいていた。
3月11日には、震災がなければ日常のままだった生活を普通に送りたい。
頼むから外からやってきて、心ないお祭りにはしないで欲しい・・と。

そして私は何も出来ないままモヤモヤを抱えつつ、今目の前にある現実と向き合いながら
自分の普通の日常を過ごすしかないのだろう。
彼の地に想いを馳せながら。


おててつないで

2012-03-07 | セクシャリティ関連
本日会社で新システムの研修があり、同じ時間に受ける同僚と移動しようとしていて
ドアの近くで行き会った。(30歳、独身女子。)

すると彼女がいきなり手を繋いできたのでビックリ。
それ程仲が良かった訳でもないし、普段全然そういう感じの子でもないのだ。
もちろん私のセクシャリティを知る由もない(笑)
すごく血圧が低くて午前中は具合悪くて医務室で休んでる事もしばしばの子で、
繋いだ手がとても冷たく疲れている様子だったので「大丈夫?また調子悪いの~?」
などと話しつつ、何か誰かに頼りたい気分なのかな・・と思いながらもドアまで来たので
開ける為に手を離した。
そのまま研修室まで歩いて行こうとすると、また彼女は手を繋いでくるではないか~。
後から来た他の参加者に「なんでこの二人は手を繋いでるの??」という顔をされ、
思わず「Kちゃん、すごい手が冷たいんだよ~。」なんてついつい言い訳を(笑)

女の子同士ってよく手を繋いで歩くし、彼女にも全然他意はないのもわかってるんだけど、
さすがにもう女の子って年ではない私だったのでちょっと焦った。
何か親近感持ってくれてるなら逆に嬉しいのだけれど、何だか少し照れくさい出来事だった。

久々に女性と恋愛してる時の感覚を思い出してみたり。
その同僚に対しては全くそういう感情はないけれど、自分は女性に惹かれる人間なんだと
いう事を改めて感じた今日だった。