Moving

脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

Mesh

2012-10-28 | 好きなもの諸々


Gucci新宿にて、森山大道「Mesh」展を観てきた。

網タイツの壁紙の中に浮かぶ、シルクスクリーンの大型作品の数々。
森山氏自身がGucciをイメージに選んだ写真との事で、これまでに知ってる写真が多いの
だけれど、Gucciという空間にも見事に嵌りまた違った鋭さと迫力を増す。

格好良いとは正にこういう事。

1Fのショーウインドウのディスプレイがすごく素敵なのだけれど、この日携帯を忘れて
出かけてしまい写真が撮れなかった(泣)
11月11日までやっているので、ぜひともリベンジしたい。
画像はGucciのHPより拝借。

網タイツの質感、肉感が好きだ。

人形展

2012-10-27 | 好きなもの諸々
銀座スパンアートギャラリーで開催の人形展~小沢茂・中嶋清八・青野明彦~
dools exhibitionに行ってきた。

今回の私のお目当ては中嶋清八さんのお人形。
彼の絵はIFAAの展示等でこれまで観ていてとても好きなのだけれど、人形も作ると知って
ぜひ実物を観てみたいと思っていたのだ。
事前にご本人のツイッターで情報はチェックしてたものの、写真ではもっと小さい人形かと
思っていたら、実際は想像より大きくそしてもっとずっと可憐で美しかった。

3体のうち私の一番のお気に入りは鍵のかかる専用の箱に入っている。(画像右上の子)
蓋を閉めて閉じ込めてしまうのは可哀想で、でも誰にも見せずにこっそりしまっておいて
一人で静かに眺めては語りかけたい、そんな可愛い子。
写真と実物はかなり印象が異なり、実物のあの透明感は観た人にしかわからないだろう。
残り2体のうちの1つはアンドロジナスのお人形。
彼の絵で聖多面体というアンドロジナスを描いたシリーズがあって、それを観てから私は彼の
世界にすっかり魅せられてしまったのだけれど、今回のお人形は翼のない天使といった
ような趣があった。


『聖多面体 ‐Icosahedron‐』

他の2名の作品も素敵だったのだけれど、私の目は中嶋さんの作品に釘付けで一周した後に
また戻って中嶋さんのお人形を見つめてしまったほど(笑)
中嶋さんの感想しか書けなくて、他のお二方には申し訳ない~~。
今回ツイッターを通して作り手の方の重圧や複雑な心境も垣間見えて、それでも尚そこから
産み出される作品というものに対して、己も更に愛着と尊敬を深めた・・そんな展示会だった。



和乃酎

2012-10-21 | お出かけ
昨夜は会社の同僚に誘われて、青山スパイラルガーデンで開催の焼酎イベント「和乃酎」へ
行ってきた。
甲類焼酎を使ったカクテルの実演と試飲。
ステージでのカクテルと丸氷作りの実演があり、5種類用意されたカクテルの中から2種類を
無料で飲む事が出来る。
私は潮騒(焼酎・かぼす・トニックウォーター)と紅トマト(焼酎・カシスリキュール・
レモンジュース・トマトジュース)の2杯をチョイス。
他にはレモンジュースときゅうりを使った奴や、牛乳とココアで割ったもの、かぼすの蜜を
使ったパンチなんかがあり。
目の前でバーテンダーのお兄さんお姉さんがシャカシャカやって作ってくれる(笑)

普段乙類の芋や黒糖焼酎ばかり飲んでいる私だけれど、何かと割って飲むには甲類の
クセのない焼酎の方が断然美味しい。
家で自分でカクテルなんて作らないけど、トマトのやつがすごく美味しかったので
たまには色々作ってみるのも面白いかなと思った。

これまで知らなかったけどこのイベント毎年やっているそうで、映画祭以外でスパイラル
に行くのってすごく新鮮だったけど(笑)同僚とまた来年も行こうと盛り上がった。
その後は近くの居酒屋に移動してまた飲んで、これが参加メンバーが良かったせいか非常に
楽しい一夜となった。
出逢いあり、別れあり、色々ありの日々だけれど、そんな楽しい瞬間の存在に救われている。

華麗なる加齢

2012-10-18 | 戯言あれこれ
最近歯磨きをすると特に右の奥歯辺りが疼き、全体にあちこちちょっと痛いような感じも
するのでもしや虫歯になったかと、しばらく歯医者さんに行ってなかったのだけれど
思い切って受診する事にした。
(歯は我慢出来ない程痛くなってからではシャレにならないので。)

診察の結果は虫歯ではなく知覚過敏。
加齢で歯茎が痩せてきてそうなるのだそうだ。加齢で・・・・・。

私の場合まだそれほどひどくないのと知覚過敏は完全に治す治療法はないとの事で、
歯ブラシが当たる時に気をつけるのと、後は歯磨き粉をシュ○テク○に替える事ぐらい
しか出来ない。
虫歯じゃなくて一安心ではあるけれど、染みて痛いのが治らないと言うのも困ったものだ。

いつまでも気だけは若いつもりでいたものの、身体は確実に衰えてきているのだな・・と
改めて老いを感じた瞬間。
人生80年としたらまだ半分を過ぎたぐらいなのに、あちこち壊れながらこれまでと同じ
ぐらいの長さを生きなくてはならないと思うと気が遠くなる。
老眼と白髪は体質のおかげでまだないものの、確実に一つまた一つと加齢による華麗な
攻撃はどこまでも続く(笑)

日本の70年代 1968-1982

2012-10-14 | 好きなもの諸々
埼玉県立近代美術館にて「日本の70年代 1968-1982」を観てきた。

この時代の作品ってなんでこんなに惹かれるのだろう。
熱くて勢いのある独特の空気。この熱気にヤラレてしまう。
ヒッピーや運動への憧れ。この頃青春時代を過ごしてみたかった。

1968-1982年の間の、美術、デザイン、建築、写真、演劇、音楽、漫画などによる回顧展。
おなじみ天井桟敷のポスターも沢山あったし、横尾忠則や粟津潔、宇野亜喜良等々。
週刊アンポって雑誌は見た事がなかったけれど、その表紙デザインがどれもめちゃめちゃ
カッコイイ!
大阪万博のせんい館って、こういうエキセントリックなパビリオンだとは知らなかった。
万博の頃はまだ生まれたばかりなので記録映像などでしか見た事がないけれど、もう少し
早くこの世へ出て行ってみたかったなぁ。

入口で上映されている粟津潔の映像作品「ピアノ炎上」がすごい。
山下洋輔が火のついたピアノを狂ったように弾き続けるのだけれど、どんどん火が燃え盛り
最後炎上するまでの様子を淡々と映す。
ただそれだけなのだけれど、すごく圧倒される。

埼玉県立近代美術館は公園の中に佇む美しい美術館だが、黒川紀章が設計した事を初めて知った。
紀章のカプセルタワーの一室が公園の彫刻広場に展示されていると知り、帰りにそちらも
覗いてみた。
カプセルの連なるマンションという発想は面白い。でも実際に生活するには不便そうな内装(笑)
昔近未来として描かれていたような非現実的な空間だけれど、現実にこのタワーが存在し居住して
いる人がいたというのが驚きだ。

ぴあやポパイにオリーブ等の創刊当時の資料や、西武やパルコのデザインやコマーシャル等、
私にも懐かしいと思えるようなものもチラホラ。セゾン文化は記憶に新しい。
当時を過ごした人には懐かしく、知らない世代でも想いを寄せて熱くなれるそんな展示会だ。


LABYRINTH

2012-10-08 | 好きなもの諸々
銀座BLDギャラリーにて森山大道展 LABYRINTHを観てきた。

これまで撮影したネガをコラージュし、新たなコンタクトシートを制作してプリントした新作。
コンタクトシートとはフィルム現像後に大きく引き伸ばすカットを選ぶ為全カットを密着して
プリントするもので、今回は1枚のシートの中に様々な年代の写真が混在していたりもし、正に
「LABYRINTH(迷宮)」という感じになっている。

人物、風景、静物、いろんなものが写されているのだけれど、観ていてとても圧倒された。
大道もどきの写真を撮る自称カメラマンの人も多いけれど、モノクロにすりゃカッコイイだろう
・・みたいなのとは確実に違う。
どこがどう異なるのか言葉ではうまく表せないけれど、これはもう観て頂くしかない。

今回女性の肉体はやはり少し豊満なぐらいが美しいと、改めて感じた。
どうしても痩せすぎな細身体型を理想とし求めてしまうけれど、網タイツや緊縛姿はあの肉の
捩じれてはみ出す感じが良い。鶏ガラみたいな身体を縛っても面白くない。
・・と、網タイツの女性の下半身を写したシートの前でそんな風に思ったり。

静寂にして美しいモノトーンの空間に震える。
森山氏の人生の集大成、必見なり。

a Boy's portrait

2012-10-07 | 好きなもの諸々
スパンアートギャラリーで開催中の甲秀樹 人形作品展。
以前からずっと観たいと思っていた彼のお人形、やっと実物に出逢えた。

多分イラストをメインにお仕事されている方なのだけれど、人形も沢山作っていらっしゃる。
ゲイである彼の作る作品は当事者目線の男性の持つ美しさをすごくよく表していて、観ている
こちらも同じ目線になった錯覚に陥る。
少年や青年の人形はすね毛が生えていたり股間が膨らんでいたりと、いつも観ている少女の
人形達とはまた違った息遣いの感じられる世界。
個人的には刺青をしている少年の人形が特に好きだ。

1つだけアンドロジナスのお人形もあったのだけれど(裸体で四つん這い)、そのリアルな造りに
思わず後ろから回り込んで凝視してしまったいやらしい奴は私だ(笑)

彼の描くイラストもすごく素敵なので、今度はそちらの展示もぜひ行きたい。
自分が女性である事が残念にも思えてくる、そんな魅惑的な空気感。
女性は自分がゲイになった感覚でつい鑑賞してしまうのでは?←私だけか?(笑)



http://www.hidekikoh.com/index.html

おひとりさま考

2012-10-03 | セクシャリティ関連
今年のL&G映画祭には久々に参加しようと思っていたのだけれど、直前まで悩んだ末結局行く
のをやめた。
今の自分があの場所にいるのを考えた時、違和感があったから。

ポリセクシュアルは複数のジェンダー・性的指向の人など色々な性的対象を持つ存在としてあるが、
パートナーや恋愛から離れた立場にいるとそれを主張する事に対して感じる矛盾。
全性愛者である事とパートナーを持つ持たないはまた別の事だと頭ではわかっていても、カップル
の恋愛や家族の話ばかりが軸になっているのには何だか距離を感じる。
それはこれまで感じた事のない感覚。
そう思ったのはずっと恋愛してパートナーや家族と暮らすという事が当たり前だった私が、ここに
来て一人で生きて行く事を考え始めたからだろう。
ヘテロなら恋愛して結婚して子供を作って、一人産んでも一人っ子はかわいそうの二人目攻撃。
(これは私も実際経験あり。)
そうするのが自然で当然の事とされる世界はなんて窮屈なのか。
ゲイやビアンだってパートナーがいる事が理想とされているし、おひとりさまで生きて行くと
いう事がどれ程無用なプレッシャーやストレスにさらされるものなのかという事を、最近に
なって初めて知った。
そうは言っても子供のいる私には、本当にずっと一人で生き抜いてきた人の大変さに比べたら
ほんのカケラを垣間見た程度なのだろうが。

同性婚には賛成だし、選択肢が増えて多くの形から望む生き方を選べるようになればいいと思う。
でもそれと同じぐらい、一人で生きて行くというスタイルも尊重されるべき。
恋愛してないと、恋人がいないとおかしいの?人として問題があるんですか?

マイノリティの中にも確実に差別はあって、それぞれが全く違うのにLGBTと一括りにして一緒に
語ろうとするところにも無理があるように思う。
そもそも「レズビアン&ゲイ映画祭」だし。レインボーフラッグが虚しく映っても見える。
それでも共に声をあげて行く事でより当事者以外の人達に訴えかける力が強まる部分もあるだろうし、
共同体としての存在を否定する気は無い。
なのにどこかで引っかかる、この突っかかりは何なのか。

私は今は恋愛もsexもいらないと思っているけれど、この先一生そうしないと決めている訳では無い。
ただこういうのって自分でその気になっていないと機会が訪れる事は少ないだろうし、そういう意味では
どんどん遠ざかって行くような気はする(笑)
多分自分自身の気持ちがまだ不安定なところがあるから、モヤモヤとし引っかかるのだろう。
来年の映画祭までにはもう少しすっきりとした気分で、観るにせよ観ないにせよ自身の立場を明確に
感じていられるようになっていたいと思う。