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脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

あと一つ寝るとお正月

2012-12-31 | 戯言あれこれ
毎年灯油を買っているお店でくれる日めくりカレンダー。
絵がレトロでキッチュで何とも言えず可愛い(笑)
毎回微妙に違う七福神のおめでたい絵柄に福を感じる。
これを見るとあ~お正月が来るなぁと思う。

大掃除を済ませ、おせちを作り、整頓された静かな空間で一息つく。
行く年を惜しみながら新年を迎える、この時の厳かな空気がとても好きだ。

皆様、良いお年を。

2012年の振り返り

2012-12-30 | 好きなもの諸々
毎年12月になると1年が過ぎるのが何て早いのだろうと思う。
(歳をとってからは更にそのスピードが加速。)

今年は外へ飛び出した1年だった。
色々な事があったけれど嫌な思い出は残っておらず、一人を寂しいと感じる
事もなく、むしろのびのびと好きなものを追いかけ自由を満喫した日々だった。

好きだったお芝居を観る事をまた再開。
何本かの舞台を観たけれど、その中で一番の収穫はAPB-tokyoと出逢えた事だった。
寺山作品を演じる劇団の中で一番好きだ。
他のどの劇団よりも私の心を揺らしてやまない。気持ちを持って行かれてしまう時は
理屈ではないのだとつくづく思う。
彼等に出逢えて本当に嬉しい。私のこれからの生活に確実に影響を与えてくれた存在。

その他の展示で印象に残っているのは、BLDギャラリーでの細江英公写真展。
期間中BLDに通った通った!(笑)
このギャラリーは毎回すごく素敵な展示をしてくれるところなのだけれど、その場所
そのものがとても美しい空間。作品とギャラリーが一体となり、完成された美を放つ。
あそこに居ると浄化されていくような気持ちになる。

人形関係で忘れられないのはBunkamuraでのAnotherの展覧会。
多くの作家陣の原作をモチーフにした豪華な作品の数々で、特に恋月姫さんの人形を
一度にあれだけ観れた事はなく、もうため息が出る程素晴らしかった。
そしてまだ記憶に新しい、鳩山会館での大正浪漫人形展覧會。
マリアの心臓の復活を訪れた人々も人形達も皆が祝福しているかのような、光溢れる
最高の展示だった。

私生活では子供が就職し独り立ちした事が一番の変化。
スーツ姿を見ると大人になったなぁ・・としみじみ。どうにか仕事もこなしていて、
職場の方々にも可愛がって頂けているようで一安心。
おかげで母の生活にも余裕が出来て、そのおかげで色々とお出かけ出来るようにもなった。
今年は特に大きな事はなかったけれど、総じて良い1年だったように思う。
来年もまた小さな喜びを沢山積み上げて、笑顔な日々を送れますように。


人力飛行機ソロモン

2012-12-26 | 芝居
阿佐ヶ谷ひつじ座にて、月蝕歌劇団の「人力飛行機ソロモン」を観た。

月蝕歌劇団の舞台を観るのは今回で2回目。
ひつじ座はこの前よりも小さな場所で、正に小劇場といった感じのところ。
今年最後の観劇だったけれど、締めくくりにふさわしい小劇場ならではの魅力を
存分に堪能出来た濃い一時。

寺山修司の「人力飛行機ソロモン」「書を捨てよ町へ出よう」「青少年のための無人島入門」
などが集約されたこの作品。寺山+月蝕歌劇団の魅力を存分に味わえる。
狐面、長襦袢、手鞠、歌と踊り、叫び。寺山ワールド全開。

今回男役を演じた方が何名かいたのだけれど、女役の時とのギャップがまた魅力的。
どの役者さんもとても男前。凛として美しい。

世界は言葉で出来ている!
内から沸き上がるものを己にも感じられる、そんな舞台だった。


画像のイラストは吉田光彦氏作。

ライチ☆光クラブ

2012-12-23 | 芝居
紀伊国屋ホールにて、舞台「ライチ☆光クラブ」を観た。

今回の舞台は古屋兎丸の漫画が原作。
でも元々この作品は1986年に解散した伝説の劇団東京グランギニョルが上演したもので、
ファンだった古屋さんが一部内容を変更して漫画化したもの。
私も幸運にも当時ギニョルの舞台を観る事が出来た一人で、この劇団は自分の初めて
観た小劇場での芝居であり原点。大好きだ。

それだけに思い入れが強すぎたのか、今回の舞台は正直私には馴染めなかった。
勿論ギニョルの舞台とは別物で古屋版のライチだと思って観に行ったのだけれど、ギャグや
下ネタ表現が寒すぎて全く笑えない。
ギニョル版も漫画版もあそこまでお笑いじゃないよ。シニカルでもなんでもない。
客席は原作すら読んでないような出演男優目当ての若い女の子で溢れ、生写真等のグッズが
飛ぶように売れていてまるでアイドルの舞台。
大量の血糊が飛ぶ為、前列には事前に避ける用のビニールシートが配られるというサービス(笑)
イケメン俳優達が身体を張って頑張っていたのだけれど、どうにも入り込めず逆に変な方向で笑い
たくもなってしまったり。

それでもライチのあの世界が、舞台としてまたそこに動いているのは感慨深かった。
私は一度観たら満足だけれど。(愛するが故の辛口批評。)




幻想の国のアリス

2012-12-16 | 好きなもの諸々
スパンアートギャラリーにて開催の「幻想の国のアリス」展に行ってきた。

今回もまたまた、とても豪華な出品陣。
アオガチョウ/浅野勝美/浅野信二/東逸子/宇野亜喜良/黒木こずゑ/児島都
Toru Nogawa/トレヴァー・ブラウン/丹羽起史/長谷川友美/宮崎郁子
村澤美独/村田兼一/山本タカト/横田沙夜

アリスという少女の世界には、どうしてこんなに惹かれるのだろう?
可愛くて幻想的でどこか残酷。
それぞれの作家による独自の表現の競演はとても見応えあり。
私が今回特に印象に残ったのは、宇野亜喜良さん、横田沙夜さん、
Toru Nogawaさん。

ーワンダーランドはこの世界じゃないって事を知っているからー





フランケンウィニー アート展

2012-12-12 | 好きなもの諸々
新宿ビックロにて開催のフランケンウィニー アート展へ行ってきた。

映画で実際に使用されたキャラクター像やセット、バートン監督のスケッチなど
ファンにはたまらない内容。めっちゃ混んでた!
展示自体はそれほど数が多い訳でもないけれど、無料だしよく出来ているし一見の
価値あり。写真撮影がOKなのも嬉しいところ。

店内で販売されてるグッズがこれまたヤバい。
ウエアは全国のユニクロでも購入可能だけれど、グッズはビックロ限定との事。
マグカップや時計やカレンダーなど多数あり、スパーキーのぬいぐるみとペンケースが
きっとあなたの心を鷲掴み!(笑)
私は思わず写真のパーカーを購入。時間がなくてゆっくり見られなかったので、Tシャツも
買いたいからきっとまた行く~。



映画は今週末から公開で、元々短編だったものを長編にリメイクされたこの作品。
3Dになってるけどこれは2Dでもいいような気がしていて、どちらで観ようか今迷っている。
(元々3Dには余り興味がなくて、実はこれまでずっとどれも2Dで観ていたり。)
ホビットは初の3Dにチャレンジして観ようかとは思っているのだけれど。

フランケンウィニー アート展は12月23日(日)まで。







大正ロマン人形展覧會

2012-12-09 | 好きなもの諸々
一年前に惜しまれつつも閉館した人形博物館「マリアの心臓」が、期間限定で
復活という事で、「大正ロマン人形展覧會」へ行ってきた。
場所は江戸川橋にある鳩山会館。あの鳩山一族の旧邸だ。

マリアの地下室から抜け出した人形達は、洋館の明るい陽光を浴びながら優雅な
空間の中とてもリラックスし、マリアの復活を喜んでいるように見えた。
鳩山邸は外装も内装も豪華で美しく、ここで生活していた人達がいるという事が
とても信じられないような空間だった。

今回の出品陣がまたすごい。
天野可淡、恋月姫、三浦悦子、四谷シモン、秋山まほこ、宇野亜喜良、丸尾末広
花輪和一、山本タカト、ハンス・ベルメール等々!
他にジュモーやブリュなどのアンティークドールや、日本の古い市松人形なども
あり、新旧様々なお人形達で賑やか且つ豪華の一言。

鳩山会館はロリータやゴシック系ファッションは禁止、ピンヒールも不可、大正
ロマンをイメージとした洋装やお着物などでいらして下さい・・とのお達しが事前に
あった為何を着て行ったらいいの!?と悩んだのだけれど、禁止なものはあるけどモガ
じゃなくても普通の服なら平気との事で一安心。
実際私が行った日にも、人形展をやってる事を知らなかった年配の観光客のグループ
の方も沢山いらしていて、皆さんごく普通のカジュアルな格好だったし。
せっかくだから思いっきりお洒落して行って楽しむのも、また素敵ではあるが。

今回ギャラリーではなくこのような場所での開催となっていたのが、また一段と
人形の魅力を倍増させ、濃密で充実した時間を過ごす事が出来たように思う。
限定ではないマリアの本格的な復活を、心から願って止まない。


記録 No.22

2012-12-03 | 好きなもの諸々
恵比寿NADiff gallery にて、森山大道「記録 No.22」を観てきた。

何気ない日常の一コマ一コマ。
風景だったり人物だったり乗り物だったり。
それ等が全て味わい深く、また格好良い。
彼の写真はなんでこんなにさりげないのに絵になるのだろう。

今年は森山さんの作品展が目白押しで、その世界観に触れる機会が多く持てて嬉しい限り。

NADiff galleryには今回初めて行ったのだけれど、芸術関係の蔵書がすごく豊富でかなり
心躍ってしまう美しい空間。
ただ場所がちとわかりにくい!HPで地図を確認して出かけたけれど、目印になるものが全然
見あたらず、方向音痴の私は住所を頼りに寒風吹きすさぶ恵比寿の街を彷徨った(笑)
やっとこギャラリーに着いても、地下の展示スペースがまたわかりにくかったし。
方向音痴な方は覚悟して出かけましょう(笑)

身毒丸

2012-12-02 | 芝居
劇団☆A・P・B-Tokyoの舞台「身毒丸」をザムザ阿佐ヶ谷にて観た。

前回の毛皮のマリーで初めて観て、一目惚れしてしまったこの劇団。
今回迷わず出かけたけれど、自分の目に狂いはなかったと確信。
寺山作品を演じる劇団は数多くあるけれど、彼等の造り出す世界観は最高だ!
私はA・P・Bについて行く!(笑)

身毒丸は蜷川幸雄の舞台等でも有名だけれど、A・P・Bの高野美由紀の演出の方が
遥かに好きだ。
小劇場ならではの空気感、マッチの火と煙の匂い、夢の中を歩いているように
ゆらゆらと魅入られどんどん引き込まれて行く。
母子の愛憎渦巻く阿鼻叫喚の地獄絵図。なのに愛おしくとても切ない。
見てはいけない後ろの正面、あなたの顔を見てみたい!

継母役の斉藤レイさんの、美女が豹変する狂気のキレっぷりが素晴らしい。
身毒役の高野美由紀さんとの何とも切ない絡み。
マメ山田さんはもうそこにいるだけで全部持って行ってしまうような存在感だし、
柳田国男に爆笑し主宰浅野さんの美声に聞き惚れた。
私の好きな松本旭平君は今回黒子姿の出番が多く、余りお顔が見られなかったので残念。
次回はもっと台詞も聞きたい。
他に印象に残ったのは見世物小屋の呼込み役をやっていた小川恭慰君。
彼の声は役にとても嵌っていた。

今回津軽三味線の生演奏も入っていたのだけれど、これがものすごく身毒丸の世界に
合っていて色を添えていた。
三味線の旋律は寺山作品にぴったりと溶け込んで、更に情景を掻き立てていた。

当分はA・P・Bの居心地の良い悪夢の世界に捕われそうだ。
この劇団、好きでたまらない。