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脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

日出づる処

2012-02-26 | 戯言あれこれ
昨夜会った友人は福島の郡山出身。

家族や親戚は皆福島にいるが、震災後の暮らしの話になった時彼女はこう言った。
地元の人々は一見すると、何もなかったかのように暮らしていると。
水道水を飲まなくなったりとかはあっても、むしろ騒いでいるこちら側よりも
落ち着いて見えるほどだ・・と。

それでも農家の親戚は、震災後に放射線量をきちんと検査して安全である証明書を
つけて出荷しても、リンゴは半数、プラムとラフランスは全数が返品されたとの
事だった。
伯父さんが「大丈夫だから持って帰れ。」と、帰省した彼女にリンゴを渡して
くれたそうだ。

様々な情報が飛び交い不安を煽る。
実際本当の事は公表されていないと私も思うし、東京も安全ではないとわかっている。
放射能を恐れ関西にいち早く引っ越しをした友人が言う。向こうで東北産の野菜が
安く売られていても、誰も買わずに高くても違うところの方を選ぶ。
食べて応援・・なんて欺瞞だ。Jも早く引っ越した方が良いと。
でも私は今ここを離れられないし、ここにあるものを食べ息をし暮らして行くしかない。
そして自分以上にもっと過酷な状況の中で、それを受け止めるしかなく淡々としかし
力強く生きて行っている人々がいるのだ。
全員が助かる方法なんてあり得ないが、自分だけが助かれば良いというものでもない。
どうかこの確かな存在を忘れないで欲しい。

私は美しい日本が大好きだ。
今この国がどんどん崩れて行く不安に脅かされているけれど、その中でも決して
希望は捨てたくない。
一縷の光を信じて。

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