創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

😜『源氏物語』 下

2020-10-12 13:58:21 | 小説
『源氏物語』角田光代訳全三巻を読み終えました。
『ワーッと読める現代語訳』でもかなり長い道のりでした。
下巻は『紅梅』と『竹河』の段に時間がかかりました。
独立した章段で、これはとばした方が正解だと思います。
全巻読み終えた後に読んでも良いのでは。
感想は「やはりすごい」の一言です。
散歩の途中紫式部の実が沢山生っていました。

『源氏物語』をこよなく愛した女の日記『更級日記』の講義を聴きながら散歩しています。
『古典講読』は
2014年から:『奥の細道』→『芭蕉の紀行文』→『宇治拾遺物語』→『お伽草子』→『西行をよむ』→『方丈記』、今年の『更級日記』と長い間聴いています。


『一人称単数』村上春樹著

2020-10-05 17:07:30 | 読書
どれも素晴らしい短編である。
八つの小説の視座は変わらない。
一人称単数である。
確かに私たちは等しく一人称単数なのだ。
最初の『石のまくらに』は「性交」が必須である。
村上春樹の小説は性描写が過激だからノーベル賞が受賞できないという意見があると聞いた。
しかし、性描写がなければ『石のまくらに』は成立しない。
たち切るも/たち切られるも/石のまくら
うなじつければ/ほら、塵となる
この短歌もない。
『品川猿の告白』では、思わず声を上げて笑ってしまった。
新作である 『一人称単数』では、私達の唯一の拠り所である一人称単数の危うさ、そして、怖さが描かれていると思う。