創作日記&作品集

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源氏物語・大塚ひかり著 四十七の巻 総角(あげまき)

2010-02-20 10:17:58 | 読書
桐壺院の八番目の子八の宮はさえないおじさんです。出家したいのに二人の姫のためにできない。とか、娘たちに矛盾した小言を言います。うじうじしています。場所も宇治。そして死去。二人の姫が残されます。女房たちのエゴと身分差が逆転するような壮絶に仕打ちに姫たちは怯える毎日です。薫はそんな姉姫の元に通ってきます。そんなある夜に事件が起こります。女房たちが薫を姫たちの部屋によびこむのです。薫に気づいた姉姫は逃げます。妹姫はすやすや眠っています。姉姫の心情はただ怖い。薫と妹姫が関係してもいいではないかと気持ちも少しありそうです。ここでこれまでの源氏物語に全くなかったことが起こります。薫はなにもせずに出ていきます。実父の柏木は源氏の妻の女三宮を犯します。その結果源氏にいびり殺されてしまいます。柏木の子である薫は真逆の性格をしているといえるでしょうか。私はそうではないと思います。出生の秘密を知った薫。柏木の血が彼にそんな行動をとらせたのだと思います。それにしても女房たちのエゴはすごい。主従関係なんかないに等しい。これからどうなっていくのでしょう。源氏物語は面白い。大塚ひかりさんの解説も絶妙です。


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1 コメント

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古典好きも解説好きもみんな才能 (るか)
2012-08-14 06:49:53
分かりやすくて、読みやすい現代語訳ですね~。
源氏のあとに平家の何かでないかな~と思っていたら、
大塚さんが「女嫌いの平家物語」を出版されました。
すべった大河の相乗りじゃないかと思われそうですが、
安心して読めましたし、納得の出来で、おもしろかったです。

しかし、大塚さんが歴史や伝統に目が行くのか、
不思議だったんですが、さすがネット。
探したらこういう事かと・・・。
http://www.birthday-energy.co.jp

なんと、もともとそっちに目が向く宿命で、他の方向に
目が行かないとか。
自分で論理展開をしていってしまうとも。

大河を見る前に読んでいれば、大河もはまっただろうと思います・・・。
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