吾唯足知

2009-06-18 | Weblog
吾唯足知・・・複合漢字です。



昔から私の家に飾ってある色紙と花瓶です。

吾唯足知われただたるをしる

枯山水の方丈石庭で有名な寺 京都「龍安寺(りょうあんじ)」のつくばい(茶室に入る前に手や口を清めるための手水を張っておく石のこと)に「吾唯足知」が図形化して浮き彫りされているそうです。

「足ることを知る者は身貧しけれども心富む 得ることを貧る者は身富めども心貧し」
要するに『不満に思わず満足する心を持ちなさい』との意味のようです。

この龍安寺の庭には「虎の子渡しの庭」の別称があるそうです。

虎は、3匹の子どもがいると、そのうち1匹は必ずどう猛で、子虎だけで放っておくと、そのどう猛な子虎が他の子虎を食ってしまうという。そこで、母虎が3匹の虎を連れて大河を渡る時は次のようにする。母虎はまず、どう猛な子虎を先に向こう岸に渡してから、いったん引き返す。次に、残った2匹のうち1匹を連れて向こう岸に行くと、今度は、どう猛な子虎だけを連れて、ふたたび元の岸に戻る。その次に、3匹目の子虎を連れて向こう岸へ渡る。この時点で元の岸にはどう猛な子虎1匹だけが残っているので、母虎は最後にこれを連れて向こう岸へ渡る。つまり、3匹の子虎を渡すのに3往復半するわけです。龍安寺の石庭はこの様子を表わしたそうです。