衣・考

松本衣デザイン専門学校校長・太田が、衣服とその周辺、デザイン他について感ずること考えることを書きます。

衣服の「お直し」・・・袖丈つめ・・・・

2010-11-23 08:36:42 | 衣・考

写真は、昨日の朝焼けです。

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衣服販売の現場で

「袖丈つめ」というのは

結構例の多い「お直し」であると思う。

そもそも最近の若者のストリート系ファッションであれば

「お直し」など存在しないことでしょう。

それは「そういう服」なのだから、全体として。

で、

コンサバ服や、グレードの高い服、着る人の年齢が高い服・・・などは

「洋服(衣服ではなく洋服です!)とは、身体にフィットしていなくてはならない」

というコンセプトのもとにつくられているから

「お直し」を必要とする。

その、よくある「袖丈詰め」について;

結構微妙なバランスをみる必要があると感じます。

最初にデザインした人は「最良のバランス」で仕上げているので

袖だけをつめてしまうことで

それがぶち壊しになってしまうのです。

ですから、

できることならば「直さない」方法をまず考えてみます。

たとえば、ロールアップとか、肘上でたくしあげるとか・・・スタイリング全体ですが・・・・

要するに、「布の分量のバランス」が美しさを演出しているので、

ボリュームとして

「そこにある」分量が必要なのです。

そこのところを注意深く「お直し」します。