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吉野家、激安「びっくりラーメン」事業引き受け

2007-08-31 08:50:35 | Weblog
吉野家、激安「びっくりラーメン」事業引き受け 2007年8月31日 
読売 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070830i513.htm
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070830AT1D3009D30082007.html
毎日 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070831k0000m020058000c.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070830i513.htm
朝日 http://www.asahi.com/business/update/0831/OSK200708300077.html
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070830AT1D3009D30082007.html
 牛丼大手の吉野家ディー・アンド・シーは30日、1杯180円(税抜き)の激安ラーメン店「びっくりラーメン」を全国展開するラーメン一番本部(本社・大阪市)の事業の主要部分を買い取ることで合意したと発表した。
 経営が悪化していたラーメン一番本部が同日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請したことを受けたものだ。吉野家は、回転寿司やうどん店などを傘下に持つが、ラーメン分野に参入するのは初めてとなる。
 民間の信用調査会社、帝国データバンクによると、ラーメン一番本部は1997年創業。激安ラーメンで新聞・テレビなどにも紹介されて急成長し、関西や首都圏など全国に189店を展開していた。
 ピークの2005年12月期には売上高58億円を計上したが、急激な店舗網の拡大などで収益が悪化していた。


 びっくりラーメンが民事再生法の申請を受けたことも寝耳に水状態で吃驚しましたが、ご同業の激安ラーメンチェーンならまだしも、吉野家がこの事業を引き受けるとはもっと吃驚しました。
 吉野家といえば、元々牛丼の単品経営で高い利益率を誇り、さすがにアメリカ産牛肉が入荷しない間は、豚丼など複数の商品を取り扱いましたが、メニューが増加したせいで、現場の店舗オペレーションが大混乱。
 そんな過去の教訓があるだけに、まさか吉野家の店舗でラーメンを提供するとは到底思えませんし、食材もほとんど使い回しがきかない中、「安い値段で主力商品を提供する」以外に両社の共通点が思いつかないのですが、吉野家はこの既存店舗をどう運営し続けていくつもりなのでしょう?

 確かに、吉野家の子会社には『はなまる』(http://www.hanamaruudon.com/index.html)という讃岐うどんのお店があり、多角化の一環という見方もできますが、ラーメン一番では、従業員の採用一つとっても、不法就労の外国人を雇っていた店舗もあり、また日本語が不自由な外国人を店の責任者にするなどしたため接客サービスが低下して顧客離れを起こしたことがそもそも経営不振の原因だけに、会社の建て直しは素人目に見ても相当の困難が予想されます。それだけに、上手く行けば儲けものですが、人材の大幅な入れ替えは不可欠でしょうし、最悪清算の可能性すら否定できないのでは…と私はどうしても悲観的な目で見ています。

 また、読売&日経記事によれば、吉野家は焼き肉チェーン「牛繁ドリームシステム」(本社・東京)への出資比率を9月末までに10・57%から33・34%に引き上げ、連結決算の持ち分法適用会社にするようですね。牛繁ドリームシステムは首都圏を中心に85店舗を展開する中堅の焼肉チェーン。こちらについては、吉野家の子会社に石焼ビビンパを提供しているお店もありますので、食材の共同仕入れなど工夫のし甲斐がありそうです。

ニュースリリースはこちら
http://www.yoshinoya-dc.com/news/pdf/070830_3.pdf(ラーメン一番)
http://www.yoshinoya-dc.com/news/pdf/070830_1.pdf(牛繁)
牛繁ドリームシステムのHPはこちら http://www.gyushige.com/


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