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最低賃金:全国平均の引き上げ額17円 答申状況まとめ

2010-09-13 05:34:25 | Weblog
最低賃金:全国平均の引き上げ額17円 答申状況まとめ 2010年09月11日 毎日
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100911k0000m040062000c.html
http://www.asahi.com/job/news/TKY201009100426.html
 厚生労働省は10日、10年度の地域別最低賃金の引き上げなどの答申状況を発表した。全国平均の引き上げ額(時給)は17円、平均額は730円となった。引き上げ額は09年度(10円)を大幅に上回り、現行の仕組みになった02年度以降で最大。
 まとめによると、引き上げ額は10円(岐阜、和歌山)~30円(東京)。平均額は最低の642円が鳥取、島根、高知、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄の8県で、最高は821円の東京都。その差は09年度の162円から179円に広がった。
 最低賃金が生活保護水準を下回る「逆転現象」が生じていた12都道府県のうち7府県では差額は解消されたが、北海道、宮城、東京、神奈川、広島の5都道県では、引き続き逆転現象が継続された。
 新最低賃金は、栃木県の10月7日を皮切りに、11月上旬には全国で施行される見込み。
 最低賃金を巡っては6月、政労使の代表による雇用戦略対話が「できる限り早期に全国最低800円を確保し、全国平均1000円を目指す」との内容で合意している。
◆全国最低賃金答申額(1)と引き上げ額(2)=単位・円、時給
   (1) (2)
北海道 691 13
青 森 645 12
岩 手 644 13
宮 城 674 12
秋 田 645 13
山 形 645 14
福 島 657 13
茨 城 690 12
栃 木 697 12
群 馬 688 12
埼 玉 750 15
千 葉 744 16
東 京 821 30
神奈川 818 29
新 潟 681 12
富 山 691 12
石 川 686 12
福 井 683 12
山 梨 689 12
長 野 693 12
岐 阜 706 10
静 岡 725 12
愛 知 745 13
三 重 714 12
滋 賀 706 13
京 都 749 20
大 阪 779 17
兵 庫 734 13
奈 良 691 12
和歌山 684 10
鳥 取 642 12
島 根 642 12
岡 山 683 13
広 島 704 12
山 口 681 12
徳 島 645 12
香 川 664 12
愛 媛 644 12
高 知 642 11
福 岡 692 12
佐 賀 642 13
長 崎 642 13
熊 本 643 13
大 分 643 12
宮 崎 642 13
鹿児島 642 12
沖 縄 642 13
平 均 730 17


 今年の都道府県別の最低賃金(時給換算)が出揃いましたが、相変わらずDランク(中央最低賃金審議会では、各都道府県の地域別最低賃金額を4ランクに区分。一番高い東京などはAランク。一番低い数県はDランクとしています)に位置する県の最低賃金の引き上げ幅は低いままで、都心部との格差も更に拡大していますね…(溜息
 ごくごく個人的に思うことですが、東京のようなアルバイトの確保にも苦労するような地域ならば、別に最低賃金そのものを大幅に引き上げず、仮に引き上げ幅をDランクの県と同水準としたところで、あまりにも賃金水準の低い事業所にはそれこそ応募が集まらず、おのずと賃金水準も高く是正されていくと思いますし、むしろ何年(何十年?)も最低ランクに張り付いている、Dランクと呼ばれる区域に該当する沖縄や東北北部や、山陰、中&南九州地区の地区の最低賃金こそ、格差是正のために率先して引き上げ幅を大きくすることで、東京など都心部との格差を是正していくべきではないかとさえ思うのですが、やはりこの最低賃金を決める審議会というのは相当の使用者寄りなんでしょうかねぇ…(溜息
 まあ、単純就労の場合は、最低賃金を払っても採算ぎりぎりというケースもあるでしょうし、都心部にある都府県と同じ引き上げ幅になると事業が継続できないといった経営事情もあるのかもしれませんが、こういった最低賃金で働かざるを得ない事情の人の生活のことを考えると、『使用者に配慮するあまり、働き手の労働条件は整備しなくてもよいのか?』といった根本的な疑問がふつふつと沸き上がってきますし、物価があまり上がらない前提での早期の最低時給800円をなるべく早く実現すべきなのでは…とどうしても働き手目線でこの問題を考えてしまいます。


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