ゆとり新人を動かす殺し文句がある 2010年12月4日 ニッカンゲンダイ
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_s_company__20101204_2/story/04gendainet000131898/
今春入社した「ゆとり第1世代」の頭の中は、早くも「退職」の2文字でいっぱいらしい。入社して半年ちょっとなのに、モチベーションは急降下。やる気があるのは、2人に1人もいないのが現状だ。頭が痛い。
●受け入れ態勢整えても、やる気急降下
「それなりに苦労して入った会社なんで、頑張ろうとは思ってたんですよ。でも、現場に配属されても大した仕事は回ってこないし、周りは上司の顔色ばかりうかがっている。適当に知識が身についたら辞めて、本とか出したいんスよね」
アッケラカンとこう話す石井クン(23=仮名)は、入社1年目の新人クン。国立大を卒業後、大手金融グループに入社した。担当は商品管理だ。要は〈仕事も会社もつまらない。早く辞めたい〉と言いたいらしい。
やる気のない新人は、石井クンみたいなタイプばかりじゃない。人材育成コンサルティング「シェイク」が、入社1年目の正社員155人(従業員規模200人以上の企業に勤務)を対象にした調査にはア然だ。〈仕事に対するモチベーション〉を尋ねたところ、〈高い〉と〈やや高い〉を合わせても47.8%しかいなかった。昨年比7.1ポイントの減少だ。
理由は――。
〈何をするにも叱られてばかり〉
〈先輩や上司が新人を歓迎しておらず、社内で居心地が悪い〉
〈もっと自分を必要としてくれる企業があるのではないかと感じる〉
そんなこんなで、〈退職が頭をチラつく〉という回答が51.7%と半数超え。彼らは小学校から高校までゆとり教育をフルで受けた世代。ぬるま湯育ちを割り引いても、ボー然のデータだ。
人材コンサルタントの菅野宏三氏も呆れ顔でこう言う。「ちょっと驚く数字ですよね。従業員200人以上の企業であれば、新人の受け入れ態勢はそれなりに整っているもの。それでいて、このモチベーションの低さ。確かに、就業時間とか昇給ペースばかりを気にする新人が増えているとはよく耳にします。〈会社に来ればおカネがもらえる〉くらいの感覚で、まだフワフワしているんでしょう」
とっとと辞めちまえ、と言いたいところだが、部下の退職も管理責任を問われる風潮だ。ウカツな言葉は口にできない。前出の調査では、ふ~んというデータも挙がっている。
〈上司から期待されたい〉との回答が79.4%もいた。現実はどうかといえば、〈上司から期待されていると思う〉と答えたのは33.5%。期待値の半分以下。〈もっと期待されたいのに、されないなら辞めよっかナ〉という甘え心理が透けて見えるのだ。バカとハサミは使いよう。うまく乗せたほうがいい。
経営・教育コンサルタントの鈴木丈織氏(心理学博士)はこう言う。「モチベーションを上げさせるには、他者からの働きかけが必須。それには、期待感を言葉で伝えるのが一番の刺激になります。この世代は自分に自信があるので、要所要所でそこをつつくキラーワード、つまり殺し文句を口にすればいいのです。例えば、新しい仕事を任せたり、節目のタイミングで〈キミの力(専門)を発揮するチャンスだね〉と声を掛ける。発言を求める時には〈キミの世代の価値観から感じるイメージを聞かせてよ〉。上の世代に対して頭が固いという固定観念を持っているので、〈フレッシュ〉とか〈柔軟〉というキーワードを使うのも効果的です」
もっとも、甘い顔ばかりしていると、どうしたってつけ上がる。「暴走しそうな気配がしたら、〈自己判断しないで必ず相談すること〉とクギを刺すのもいいですが、〈最終責任はキミには取らせないよ〉のひと言で、誰がボスなのかがハッキリ伝わります」(鈴木氏=前出)
押さえのひと言もお忘れなく。
●“サービス残業”はカンベンして
顔が赤くなるのが恥ずかしいとか、いい気分になって騒ぐ気がしれないとか、酒を飲みたがらない若者が珍しくなくなったが、とりわけ職場の飲み会を忌み嫌っているようだ。
シェイクによる入社1年目の正社員アンケートでは、〈上司から飲みの席に誘われたくない〉との回答が47.1%。昨年比5.8ポイント増だった。“サービス残業”は勘弁して、ってことか。
でもねえ、ハシにもボーにも引っかからない新人のいいトコ探しなんて、飲まなきゃやってらんないよ……。
内定率50%以下の大学続出 就職氷河期より厳しい 2010年12月3日 J-CASt
2011年卒の学生の就職が依然厳しい。文部科学省が出した10月1日時点での内定率は約57.6%。有名大でも「無い内定」状態の学生が続出しているほか、首都圏でも11月~12月時点で内定率50%以下というところもあり、大学の就職課は「報道よりかなり厳しい」と話している。
2010年11月21日に文部科学省と厚生労働省が発表した11年卒予定の学生の10月1日時点の就職内定率で、前年同期を4.9%下回った。男女別にみると、男子は59.5%で、同3.8ポイントダウン。女子は更に厳しく55.3%で同6.3ポイントもダウンした。
96年の調査開始以来「過去最低」
国立大学21校、公立大学3校、私立大学38校の計62校を対象に調査を実施。「就職希望者」に占める内定取得者の割合が内定率だとしている。2000年前後の「就職氷河期」よりも低い数字で、1996年から調査を始めて以来過去最低となった。
上智大学の文系学部に通っている4年の女子大生(22)は「昨年の先輩たちは6月くらいで大体決まっていたのに、今年はゼミの3分の1くらいが12月になってもまだ決まってない。男の子は就職留年するみたいだけど、女の子は地元に帰って公務員を目指そうとしている人もいる」と話す。この女子大生自身も1月から就活を始め、ITなど20社を受けた末、9月になってからようやく内定が出た。
埼玉の私立大学の就職課担当者は「本当に過去最悪。11月中旬で内定率は54%ぐらい。女子だけだと48%で、去年より10ポイントぐらい落ちている。学生も1年以上就職活動をやっているのでもう諦めムード、報道よりもかなり厳しい感じです」と話す。
「ゆとり世代」も原因?
また、静岡県の私立大学では、11月末時点でも内定率が50%に到達しなかった。就職課の担当者によると、企業が厳選採用を行うようになり、例年その大学の学生5人ぐらいに内定が出ていた企業も、2010年は3人にしか出なくなった。残り2人の枠を、上位校やUターン就職する学生に持って行かれてしまうのだという。
ただ、大学の方に求人が来てない訳ではない。「今の学生はちょうど『ゆとり世代』まっただなか。求人はあるのに土日休みじゃないといやだとか、地元を離れたくないとかで応募しない。そんなのだと決まらないと厳しく言っています」と話している。
埼玉の別の私立大学では、全学生数を母数としているものの、内定率が12月1日時点で39%だった。
親が内定断らせるケースも
担当者によると、2010年就職戦線の特徴は、採用に至るまでの引き延ばしが多いということ。6次面接までやって落とすということもあり、学生の精神的ダメージは相当なものだという。また、かつては大学の就職課と企業の人事課にコネがあり、厳しいときには「苦労している学生がいるからちょっと頼むよ」とお願いしていた。しかし、この5年ほどで就活の現場がリクナビなどのネットに移行し、そうしたやり方も殆どなくなってしまったという。
さらに、せっかく内定が出ても親が反対するケースもある。
「今の学生の親はバブルのころに就職した人も多く、子どもがスーパーとかに決まっても、もっと別なところをと親が断らせてしまうのです。父親は景気の厳しさを知っているので言わないのですけど、母親ですね。何か月もかけて内定が出ても、次の日には『無い内定』に逆戻り。学生だけでなく親もどこかで折り合いを付けなければいけません」
ちなみに、厚労省と文科省が出した2010年3月末の大卒新卒者の内定率は91.8%。一方で、文科省が出した学校基本調査によれば、10年春に卒業した大学生の就職率は60.8%。卒業生54万人のうち、就職も進学もしなかった人は約8万7000人もいた。前出の私大担当者は「恐らく今年度も3月末には内定率90%ぐらいに落ち着くと思います。ただ、学校基本調査の方が実態としては近いでしょう。09年度に就職浪人した8万人も入ってくるので、もっと厳しい数字になる可能性があります」と話していた。
過去最悪の就職内定率 「超氷河期」に戸惑う学生 2010年12月05日 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/101204/biz1012042334009-n1.htm
厚生労働省によると、急速に進む円高、長引く不況の影響で、来春卒業者の10月1日時点の就職内定率が前年同期比4・9%減の57・6%と、調査が始まった平成8年以来で過去最低となっている。
これまで最低だった15年度の60・2%を下回り、民間企業に就職を希望する41万人の大学生のうち17万人が内定を得ていない計算。このペースで推移した場合、大卒者の就職内定率は就職氷河期といわれた11年度の91・1%を下回ることが予想される。
企業の採用意欲を高めるため、厚労省は新卒者や卒業後3年以内の既卒者を試験的に雇用する企業への助成制度を設けるなど雇用対策に力を注ぐ。
ところが、大量採用を続けてきたメガバンクなど金融業界が軒並み採用人数を減らすなど効果は限定的。就職浪人を避けようと、大学卒業後に専門学校へ入学し、スキルアップを目指す学生も多い。めまぐるしく変化する就職戦線に学生から戸惑いの声も上がっている。
………(滝汗 まあ、ニッカンゲンダイの記事は話半分に聞く必要はあるのだとは思いますが、文部科学省が出した10月1日時点での内定率が約57.6%。(統計の出元によって大きくその数値も異なりますが)卒業まで10人に1人~4人の方が就職先が決まらないという厳しい就職情勢だというのに、中にはこんな ゆとりすと??? もいるんですね…(吃驚
そもそも日本の就職事情の場合、新卒は全く実務経験のないまま入社してくるのだから、最初は当然雑用的な仕事を受け持ってもらいながら、徐々に仕事を覚えさせていく方が普通で、いきなり責任のある仕事など任せられるはずもありませんし、そんなにすぐに責任のある仕事に就きたいならば、最初から30人以下の中小零細企業かベンチャー企業といった企業を目指すのが筋というもの。
根本的に社風に合わないというのならば、早期の転職も一つの選択肢なのかもしれませんが、今時土日に休みが保証されるのはお役所の非正規職員くらいのもの(この場合は職場そのものが休みになるため、逆に平日に休めません)で正規職員なら休日も公務やお付き合いで刈り出されますし、責任のある仕事を任せるといわれても、もし失敗したときに責任が取れるのか?といったことを考えれば、本気で仕事を探している方が中々見つからない方が多数いる中で、このような悩みは悩みのうちに入らず、私には『贅沢な悩み』にしか思えないというのが正直な印象でしょうか…。
一方、内定がまだ決まらない学生に対しては、大手企業や知名度の高い企業ばかりでなく、『自分は何をしたいのか 何ができるのか』を考えた上で、まずは面接のチャンスをくれる企業にどんどん正面からぶつかっていくのも突破口かも…。
*当然ですが、学生に人気の高い企業程、応募する人数も多いだけに、面接する側としても学生を書類選考の段階でふるい分けするなり、『面接の予約は携帯に連絡を入れてから○時間で絞るといった エントリーも先着順』といった強引なふるい分けもある程度はせざるをえません
社会人になってからこそわかることですが、知名度の高さ=幅広い仕事ができる とは限りませんし、同期のライバルが少なければ少ないほど早く責任のある仕事を任せられる可能性も高いわけで…。何はともあれ、新卒というカードは人生に一度しか切ることができない貴重なカードだけに、後悔のない就職活動を行って欲しいと思います。
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_s_company__20101204_2/story/04gendainet000131898/
今春入社した「ゆとり第1世代」の頭の中は、早くも「退職」の2文字でいっぱいらしい。入社して半年ちょっとなのに、モチベーションは急降下。やる気があるのは、2人に1人もいないのが現状だ。頭が痛い。
●受け入れ態勢整えても、やる気急降下
「それなりに苦労して入った会社なんで、頑張ろうとは思ってたんですよ。でも、現場に配属されても大した仕事は回ってこないし、周りは上司の顔色ばかりうかがっている。適当に知識が身についたら辞めて、本とか出したいんスよね」
アッケラカンとこう話す石井クン(23=仮名)は、入社1年目の新人クン。国立大を卒業後、大手金融グループに入社した。担当は商品管理だ。要は〈仕事も会社もつまらない。早く辞めたい〉と言いたいらしい。
やる気のない新人は、石井クンみたいなタイプばかりじゃない。人材育成コンサルティング「シェイク」が、入社1年目の正社員155人(従業員規模200人以上の企業に勤務)を対象にした調査にはア然だ。〈仕事に対するモチベーション〉を尋ねたところ、〈高い〉と〈やや高い〉を合わせても47.8%しかいなかった。昨年比7.1ポイントの減少だ。
理由は――。
〈何をするにも叱られてばかり〉
〈先輩や上司が新人を歓迎しておらず、社内で居心地が悪い〉
〈もっと自分を必要としてくれる企業があるのではないかと感じる〉
そんなこんなで、〈退職が頭をチラつく〉という回答が51.7%と半数超え。彼らは小学校から高校までゆとり教育をフルで受けた世代。ぬるま湯育ちを割り引いても、ボー然のデータだ。
人材コンサルタントの菅野宏三氏も呆れ顔でこう言う。「ちょっと驚く数字ですよね。従業員200人以上の企業であれば、新人の受け入れ態勢はそれなりに整っているもの。それでいて、このモチベーションの低さ。確かに、就業時間とか昇給ペースばかりを気にする新人が増えているとはよく耳にします。〈会社に来ればおカネがもらえる〉くらいの感覚で、まだフワフワしているんでしょう」
とっとと辞めちまえ、と言いたいところだが、部下の退職も管理責任を問われる風潮だ。ウカツな言葉は口にできない。前出の調査では、ふ~んというデータも挙がっている。
〈上司から期待されたい〉との回答が79.4%もいた。現実はどうかといえば、〈上司から期待されていると思う〉と答えたのは33.5%。期待値の半分以下。〈もっと期待されたいのに、されないなら辞めよっかナ〉という甘え心理が透けて見えるのだ。バカとハサミは使いよう。うまく乗せたほうがいい。
経営・教育コンサルタントの鈴木丈織氏(心理学博士)はこう言う。「モチベーションを上げさせるには、他者からの働きかけが必須。それには、期待感を言葉で伝えるのが一番の刺激になります。この世代は自分に自信があるので、要所要所でそこをつつくキラーワード、つまり殺し文句を口にすればいいのです。例えば、新しい仕事を任せたり、節目のタイミングで〈キミの力(専門)を発揮するチャンスだね〉と声を掛ける。発言を求める時には〈キミの世代の価値観から感じるイメージを聞かせてよ〉。上の世代に対して頭が固いという固定観念を持っているので、〈フレッシュ〉とか〈柔軟〉というキーワードを使うのも効果的です」
もっとも、甘い顔ばかりしていると、どうしたってつけ上がる。「暴走しそうな気配がしたら、〈自己判断しないで必ず相談すること〉とクギを刺すのもいいですが、〈最終責任はキミには取らせないよ〉のひと言で、誰がボスなのかがハッキリ伝わります」(鈴木氏=前出)
押さえのひと言もお忘れなく。
●“サービス残業”はカンベンして
顔が赤くなるのが恥ずかしいとか、いい気分になって騒ぐ気がしれないとか、酒を飲みたがらない若者が珍しくなくなったが、とりわけ職場の飲み会を忌み嫌っているようだ。
シェイクによる入社1年目の正社員アンケートでは、〈上司から飲みの席に誘われたくない〉との回答が47.1%。昨年比5.8ポイント増だった。“サービス残業”は勘弁して、ってことか。
でもねえ、ハシにもボーにも引っかからない新人のいいトコ探しなんて、飲まなきゃやってらんないよ……。
内定率50%以下の大学続出 就職氷河期より厳しい 2010年12月3日 J-CASt
2011年卒の学生の就職が依然厳しい。文部科学省が出した10月1日時点での内定率は約57.6%。有名大でも「無い内定」状態の学生が続出しているほか、首都圏でも11月~12月時点で内定率50%以下というところもあり、大学の就職課は「報道よりかなり厳しい」と話している。
2010年11月21日に文部科学省と厚生労働省が発表した11年卒予定の学生の10月1日時点の就職内定率で、前年同期を4.9%下回った。男女別にみると、男子は59.5%で、同3.8ポイントダウン。女子は更に厳しく55.3%で同6.3ポイントもダウンした。
96年の調査開始以来「過去最低」
国立大学21校、公立大学3校、私立大学38校の計62校を対象に調査を実施。「就職希望者」に占める内定取得者の割合が内定率だとしている。2000年前後の「就職氷河期」よりも低い数字で、1996年から調査を始めて以来過去最低となった。
上智大学の文系学部に通っている4年の女子大生(22)は「昨年の先輩たちは6月くらいで大体決まっていたのに、今年はゼミの3分の1くらいが12月になってもまだ決まってない。男の子は就職留年するみたいだけど、女の子は地元に帰って公務員を目指そうとしている人もいる」と話す。この女子大生自身も1月から就活を始め、ITなど20社を受けた末、9月になってからようやく内定が出た。
埼玉の私立大学の就職課担当者は「本当に過去最悪。11月中旬で内定率は54%ぐらい。女子だけだと48%で、去年より10ポイントぐらい落ちている。学生も1年以上就職活動をやっているのでもう諦めムード、報道よりもかなり厳しい感じです」と話す。
「ゆとり世代」も原因?
また、静岡県の私立大学では、11月末時点でも内定率が50%に到達しなかった。就職課の担当者によると、企業が厳選採用を行うようになり、例年その大学の学生5人ぐらいに内定が出ていた企業も、2010年は3人にしか出なくなった。残り2人の枠を、上位校やUターン就職する学生に持って行かれてしまうのだという。
ただ、大学の方に求人が来てない訳ではない。「今の学生はちょうど『ゆとり世代』まっただなか。求人はあるのに土日休みじゃないといやだとか、地元を離れたくないとかで応募しない。そんなのだと決まらないと厳しく言っています」と話している。
埼玉の別の私立大学では、全学生数を母数としているものの、内定率が12月1日時点で39%だった。
親が内定断らせるケースも
担当者によると、2010年就職戦線の特徴は、採用に至るまでの引き延ばしが多いということ。6次面接までやって落とすということもあり、学生の精神的ダメージは相当なものだという。また、かつては大学の就職課と企業の人事課にコネがあり、厳しいときには「苦労している学生がいるからちょっと頼むよ」とお願いしていた。しかし、この5年ほどで就活の現場がリクナビなどのネットに移行し、そうしたやり方も殆どなくなってしまったという。
さらに、せっかく内定が出ても親が反対するケースもある。
「今の学生の親はバブルのころに就職した人も多く、子どもがスーパーとかに決まっても、もっと別なところをと親が断らせてしまうのです。父親は景気の厳しさを知っているので言わないのですけど、母親ですね。何か月もかけて内定が出ても、次の日には『無い内定』に逆戻り。学生だけでなく親もどこかで折り合いを付けなければいけません」
ちなみに、厚労省と文科省が出した2010年3月末の大卒新卒者の内定率は91.8%。一方で、文科省が出した学校基本調査によれば、10年春に卒業した大学生の就職率は60.8%。卒業生54万人のうち、就職も進学もしなかった人は約8万7000人もいた。前出の私大担当者は「恐らく今年度も3月末には内定率90%ぐらいに落ち着くと思います。ただ、学校基本調査の方が実態としては近いでしょう。09年度に就職浪人した8万人も入ってくるので、もっと厳しい数字になる可能性があります」と話していた。
過去最悪の就職内定率 「超氷河期」に戸惑う学生 2010年12月05日 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/101204/biz1012042334009-n1.htm
厚生労働省によると、急速に進む円高、長引く不況の影響で、来春卒業者の10月1日時点の就職内定率が前年同期比4・9%減の57・6%と、調査が始まった平成8年以来で過去最低となっている。
これまで最低だった15年度の60・2%を下回り、民間企業に就職を希望する41万人の大学生のうち17万人が内定を得ていない計算。このペースで推移した場合、大卒者の就職内定率は就職氷河期といわれた11年度の91・1%を下回ることが予想される。
企業の採用意欲を高めるため、厚労省は新卒者や卒業後3年以内の既卒者を試験的に雇用する企業への助成制度を設けるなど雇用対策に力を注ぐ。
ところが、大量採用を続けてきたメガバンクなど金融業界が軒並み採用人数を減らすなど効果は限定的。就職浪人を避けようと、大学卒業後に専門学校へ入学し、スキルアップを目指す学生も多い。めまぐるしく変化する就職戦線に学生から戸惑いの声も上がっている。
………(滝汗 まあ、ニッカンゲンダイの記事は話半分に聞く必要はあるのだとは思いますが、文部科学省が出した10月1日時点での内定率が約57.6%。(統計の出元によって大きくその数値も異なりますが)卒業まで10人に1人~4人の方が就職先が決まらないという厳しい就職情勢だというのに、中にはこんな ゆとりすと??? もいるんですね…(吃驚
そもそも日本の就職事情の場合、新卒は全く実務経験のないまま入社してくるのだから、最初は当然雑用的な仕事を受け持ってもらいながら、徐々に仕事を覚えさせていく方が普通で、いきなり責任のある仕事など任せられるはずもありませんし、そんなにすぐに責任のある仕事に就きたいならば、最初から30人以下の中小零細企業かベンチャー企業といった企業を目指すのが筋というもの。
根本的に社風に合わないというのならば、早期の転職も一つの選択肢なのかもしれませんが、今時土日に休みが保証されるのはお役所の非正規職員くらいのもの(この場合は職場そのものが休みになるため、逆に平日に休めません)で正規職員なら休日も公務やお付き合いで刈り出されますし、責任のある仕事を任せるといわれても、もし失敗したときに責任が取れるのか?といったことを考えれば、本気で仕事を探している方が中々見つからない方が多数いる中で、このような悩みは悩みのうちに入らず、私には『贅沢な悩み』にしか思えないというのが正直な印象でしょうか…。
一方、内定がまだ決まらない学生に対しては、大手企業や知名度の高い企業ばかりでなく、『自分は何をしたいのか 何ができるのか』を考えた上で、まずは面接のチャンスをくれる企業にどんどん正面からぶつかっていくのも突破口かも…。
*当然ですが、学生に人気の高い企業程、応募する人数も多いだけに、面接する側としても学生を書類選考の段階でふるい分けするなり、『面接の予約は携帯に連絡を入れてから○時間で絞るといった エントリーも先着順』といった強引なふるい分けもある程度はせざるをえません
社会人になってからこそわかることですが、知名度の高さ=幅広い仕事ができる とは限りませんし、同期のライバルが少なければ少ないほど早く責任のある仕事を任せられる可能性も高いわけで…。何はともあれ、新卒というカードは人生に一度しか切ることができない貴重なカードだけに、後悔のない就職活動を行って欲しいと思います。