ゆめ未来     

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今週の読書! ザ・ドロップ

2015年05月02日 | もう一冊読んでみた
 今週は、この1冊。

ザ・ドロップ/デニス・ルヘイン  2015.5.2

 デニス・ルヘインの『ザ・ドロップ』を読みました。
ルヘインは、好きな作家のひとりです。
読む前から楽しみでした。
しかし、どうも読んでいてリズムが上がりません。
それでも、しびれるような文章が夜空の星のごとく、いたるところにちりばめられています。
長くなりますが、引用します。

 成功した者は過去を隠すことができるが、敗北者は残りの人生で過去に溺れないようにもがいているしかない。

 もし天国が価値ある目的地と見なされるのなら、地獄はそれに倍する数の魂を抱えているにちがいない。

 あの最悪の日々、闇のなかで信仰も希望も失いかけた日々、絶望といっしょに踊り、夜は彼女とシーツのなかで格闘した日々には、自分の心の一部が離れていくように感じた。

 ロムジーは首を振った。「あなたは自分に似たわたしの一部を見ているだけ。それはいちばんいい部分じゃないの、エバンドロ。悪いわね。でもわたしのその友だち?彼にはわたしのいちばんいいところが見える」唇を鳴らした。「そんなふうに思えるのは」肩をすくめた。「愛よ」

 ボブは言った。「罪のうちのいくつかから、そう、人は戻ってこられないと思うことはあるよ。そのあといくら善行を積んでも、悪魔はもうその人の魂をがっちりつかんでいて、体が死ぬのを待っていると思うことが。まあ、悪魔はいないとしても、死んだときに神様がこう言うとかね。"悪いがきみはここに入れない。赦されないことをしてしまったから、ひとりでいなきゃならない。永遠に"」

 お赦しください、神父様.........私は罪を犯しました。


さて、ボブ・サギノウスキが、犯した"永遠にひとりでいなければならない罪"とは。

   【今週はこれを読め! ミステリー編】
         ...........................『ザ・ドロップ』に犯罪小説の真髄を見た!

  『 ザ・ドロップ/デニス・ルヘイン/加賀山卓朗訳/ハヤカワ・ミステリ 』

最近、突然に飛蚊症の症状が激しく悪化しました。
本を読む速度が極端に落ちました。悲しいです。
お医者さんによると、加齢にともなう後部硝子体剥離によるもので治療法はないとのことです。
嗚呼! 歳は取りたくないものです。

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