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ゆめ未来     

遊びをせんとや生れけむ....
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サトルティが効いている

2020年03月02日 | もう一冊読んでみた
medium    2020.3.2 

2020年版 このミステリがすごい! 国内編 第1位 『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 を読みました。

霊媒探偵 城塚翡翠とミステリ作家 香月史郎の事件簿の話しです。

「最終話VSエミリネーター」まで、この作品が何で第1位? と頭をひねることしきりであったが、この最終話は面白い。
ここまでたどり着けなかったら、沈没。
国内編第1位を信じて、頭をひねりながらそこまでたどり着いて納得。


 人は、簡単に死に取り憑かれてしまう。

 死者が安らぐことはない。
 けれど、生者に寄り添うことは、できる。


 「人を殺さずにいられる人間というのは、ただその不運が訪れていないだけで、そこに特別な差はないのかもしれません」

 ありえるのかもしれない。
 人の意識は、やはりどこかで、留まるのだろう。
 あるいは、そこは、この世界とは違う場所にあるのかもしれない。
 だが、手を伸ばせば、届くこともあるのだろう。
 そうして指先が触れあうその僅かな瞬間を、人は渇望して生きていくのだ。


ここで暗転。

 「奇術におけるこうしたサトルティは、推理小説にも転用できそうじゃありません? わかりやすい謎を提示し、あえて読者に解かせ、それを解決しないまま物語を進めて、まったく違う答えや隠されていた最大の謎を示すのです」

      『 medium 霊媒探偵城塚翡翠/相沢沙呼/講談社 』


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