ひょーけつの霊パ考察+@

ゴーストタイプ統一。時々その他趣味の話だとか

【霊パ】襷ゴルーグ~俺の屍を越えて行け~

2015-04-23 | 霊パメンバー

【はじめに】
 久しぶりにゴルーグを育ててみました。前回ヨノワールの考察記事を書いておきながら……なんですけど。

 その動機というものは、まずはこちらをご覧ください。

 PGLのゴルーグの持ち物欄なのですが、驚いたことに「きあいのタスキ」が首位でした。
 一体どういう事だろうと考察。
 ゴルーグは耐久が低いわけでも無く、気合の襷とはお世辞にも相性が良いとは思えません。ですが耐久面に全く努力値を割かなければ相応に脆くなります。恐らくはそういう事なのでしょう。
 耐久面以外で努力値を振り分けるとなれば、AS以外に何もありません。今回のゴルーグはAS軸で考えていきます

 次いで型についてですが、ASゴルーグと言えばロックカットゴルーグを思い出します
 しかし、持ち物が「きあいのタスキ」である以上は火力に欠ける上、ゴルーグのSを上昇させる意味があまり無い様に思うため今回は却下
 純粋なアタッカーにするにしても、やはり持ち物は火力強化系を持たせたいため今回は考えません。
 一体襷ゴルーグとは何をするものなのか……ふと、他の襷持ち地面タイプを思い出してみました。襷マンムー、襷ドリュウズ、襷ガブリアス……そうか、ステルスロックだ!

 ――ということで今回はステルスロックを中心とした、場作りゴルーグを育成しました

【型紹介】

特性:ノーガード
持ち物:きあいのタスキ
性格:ようき
努力値:H36、A252、S220
技:ばくれつパンチ、れいとうパンチ、がんせきふうじ、ステルスロック

<特性>:ノーガード
 アタッカーではないため火力上昇の「てつのこぶし」は不必要です。
 なによりも爆裂パンチを採用することが出来る「ノーガード」に価値を見出しました。また、岩石封じが外れない安心感。

<持ち物>きあいのタスキ 
 PGLのデータから興味を持ち、「きあいのタスキ」持ちゴルーグを育成してみようと思ったことが始まり――言うなればこの型のコンセプトです。
 他にも嵌るアイテムがあるかもしれませんが、実践したところ発動機会も十分にあり、ゴルーグを支えてくれていたので「きあいのタスキ」安定ではないでしょうか。或いは「ゴツゴツメット」や「イバンの実」なども考察対象かもしれません。

<性格>:ようき
 岩石封じでSが一段階下降した状態のガブリアスに先手を取るためにSに性格補正が必要でした。
 特性の際にも述べましたが、わざわざ火力に補正を掛ける必要もありませんしね。

<努力値>:H36、A252、S220
 陽気ガブリアスの逆鱗+鮫肌ダメージ確定耐え調整
 S一段階下降状態の最速S102族抜き調整
 岩石封じ+冷凍パンチで陽気B4振りガブリアスを確定落ち調整。これにより上記の調整と併せ、陽気襷ガブリアスに勝つことが出来ます

 スカーフガブには勝てず、鉢巻ガブには相打ち、ヤチェガブには勝てません。
 調整次第では意地ガブの逆鱗+鮫肌耐えも可能なようですが、意地っ張り襷ガブリアスなど存在しないので考慮しません

<技構成>
:ばくれつパンチ
 発動率100%の混乱を追加効果に持つ技。「ノーガード」と組み合わせることで必中&混乱になり、相手を選ばず撃てる技となります。
 後続への起点作りという意味でも相手を混乱させる意義は大きく、それでなくても純粋に50%で発生するアドバンテージに。まず外せない技です。

:れいとうパンチ
 ガブリアスを意識して採用。岩石封じと併せることで丁度ASガブを落とすことが出来ます。
 ここは完全に自由枠。地震や雷パンチ、炎のパンチ、或いはローキックなどを入れても良さそうです。

:がんせきふうじ
 無効化されないS下降技。また、リザードンやファイアロー、サンダーやボルトロスなどに刺さることから使い勝手が良いです。
 この技を始点として動くことが多く、ステルスロックに繋げば襷潰しとしての仕事は完遂したと言えるでしょう。
 非接触技である点や、攻撃範囲の関係からローキックよりもこちらの方が優先順位が上

:ステルスロック
 この型の真のコンセプトである技。後続を動きやすくするためにも是非ともタイミングを計りつつ使用していきたいです。

【まとめ】
 使ってみた感想としては、期待以上に扱いやすく後続のサポートを熟してくれました。なによりステロ強過ぎィ!
 基本的には後続に相手を圧倒出来る様な火力のポケモンを置き、先発としてゴルーグを選出――爆裂パンチやら岩石封じやらで妨害をしてからステロを撒いて退場。という流れが多かったです。まあ、ステロ撒きらしいテンプレの動きですね。

 先発としての使いやすさや攻撃範囲を考え、思い切って地震を抜いてみましたが全く問題ありません。
 ほとんどの試合において爆裂パンチや岩石封じ、それからステルスロックという動きをしているので、正直その3つだけでも回せます。だからこそ完全に残り1枠が遊んでいるのですが……。

 霊パでは唯一のステロ撒きですから、戦況をこちらに傾けるためにもステロ撒きゴルーグは今後も形を変えて考察……育成を続けていこうと思います。ギルガルドがステルスロックを覚えなくてよかったなゴルーグ……。そしてヨノワール、お前は泣いて良い。

ではまた。

【霊パ】ヨノワールを使いたい!

2015-04-19 | 霊ポケ考察ガチ編

【ヨノワールとは】
 強そうな見た目をしているので某ゲームでは黒幕として描かれたり。個人的には好みのデザインなので、今回こうして何とか使えないものかと考察するに至りました。

<実際のところどうなの?>
 尖ったものがないので正直微妙です
 BとDが共に135と優れているものの、H45の種族値が足を引っ張り実質の耐久値は高いが期待ほどではないと言ったくらい。また、霊単タイプであるために耐性も優れているとは言えず。
 Aは100といかにも中堅どころと言った感じで、Sは重量感のある見た目の通り低速の45。

 覚える技は武骨な見た目に反して豊富であり、特に物理技の攻撃範囲は非常に広いです。
 霊ポケらしく変化技も多く、鬼火や道連れから始まりトリックルームや金縛り等の癖にあるものまで。但し回復手段は痛み分けや眠るくらいしか無いために持ち前の堅さをなかなか活かし辛いです。

 どうにも技の豊富さに対してA種族値が微妙であったり、BDの高さに対してHが低かったりと、意図的に丸められた印象を覚えます。
 裏を返せばどこにでも伸ばせる……と言うのは流石に苦しいですが、どこへ伸ばすかの選択肢そのものは広そうですね。

<レートではどんなポケモン?>
 純耐久のヨノワールはほぼ見ません。PGLのデータを見る限りでは、突撃チョッキを持たせる場合が多いようです。広範囲を捉える技と、持ち前のD種族値の両者を活かせるのでヨノワールとの相性は良いと言えるでしょう。
 よってA振りのヨノワールが殆どと断言します。4世代の頃であればアタッカーヨノワールは意表を突けたものですが、もはやその時代は終わっています。

 ヨノワールが倒したポケモンに目を向けると……

ファイアローやウルガモス、メガリザードンYと言った岩4倍のポケモンが目立ちます。
 上記のものはファイアローはさておき他2体は特殊アタッカーであり、恐らく突撃チョッキによる安定した後出しからの岩雪崩で仕留めたと推測できます。このことから特殊アタッカーには一定の評価を与えられそうです。ですが、最近はウルガモスが減少傾向にあり、また、ファイアローがゴツメ型へと転向しつつあり、更にメガリザードンYよりもメガリザードンXの方が多く見かけるため、このPGLのデータを鵜呑みにするのは危ないかもしれません。

逆に倒されたポケモンに目を向けてみます。

 マリルリ、ガルーラ、カイリュー……と物理型のポケモンが目立ちます。
 ヨノワールは鬼火を覚えるとはいえどもS45という鈍足のため自身がその恩恵を受けることは少なく、B方面は突撃チョッキ等のアイテムで補強も出来ないために、どちらかと言えば物理技で押されることを苦手とするようですね。
 また、特殊であってもニンフィアのようにこちらから弱点を突くことが出来ないポケモン、又はスイクンの様に回復手段を持つポケモンも苦手とするようです。

 以上よりレートにおけるヨノワールとは、主に突撃チョッキや残飯で特殊アタッカーに対する試行回数を増やし、持ち前の攻撃範囲の広さで負担を掛けていく……ということを軸に運用されていると判断。
 「倒したポケモン」に名の挙がるポケモンに対して軒並み弱点を突くことが出来ることからも、いずれのポケモンを意識した技構成にするかで活躍の是非が別れてきそうですね。

【サマヨールとの比較】

 ヨノワールと同じ技を使い、同じ特性であり、同じタイプである……そんなポケモンはサマヨール以外に存在しません。ヨノワールがよく比較される相手でもありますね。
 5世代以降、ヨノワールが受けポケモンとして運用されなくなった最大の要員でもあります。
 事実として耐久型としての運用は完全にサマヨールに軍配が上がります。そこは認めて、別の道を探すしかありません。

 サマヨールが「倒した」または「倒された」相手を見てみます。

 ここで気付くことは、サマヨールはヨノワールと違って物理技主軸のポケモンに対して主に役割を持っているということです。PGLの統計の限りだと、ヨノワールは特殊アタッカーに対しての役割が主でしたから。
 また、サマヨールが倒された相手は鬼火が効かない(或いは対策している)相手が目立ちます。特殊アタッカーは勿論、ラム剣舞ガブや空元気メガマンダ等……。

 上記の点を見る限りでは、そこまで意識せずともサマヨールとの差別化は図ることが出来る様に思います
 ヨノワールは物理アタッカー運用という活路が開けるため、地面技ないし岩技により炎タイプには強気に出られますし、ガブリアスやボーマンダに対しても冷凍パンチで居座りを許しません。
 逆に言えば、ヨノワールは物理アタッカー運用以外の選択肢は残されていない……ということでしょうか。

――そうするとヨノワールとよく似た霊ポケが一体、浮かんできました。

【ゴルーグとの差別化】

 地震に3色パンチ……と言えば霊パの中ではゴルーグの十八番です。
 ヨノワールのA100に対してゴルーグのAは124実数値にして26もの差があり、おまけにゴルーグには特性「てつのこぶし」があるため、拳技の実際火力は種族値以上のものがあります。また、当然ながら地震に関してはタイプ一致補正があるためにゴルーグがヨノワールを圧倒
 更に付け加えるのであれば、ゴルーグには特性の「ノーガード」があるので、実質全ての攻撃が必中……よって爆裂パンチを扱うことまで可能に。現環境におけるゴルーグの殆どはこちらの特性を採用されているみたいですね。

 <影打ちの存在>
 ヨノワールが持っていて、かつゴルーグが持っていない要素の一つとして先制技があります。
 ではその先制技――影打ちの持つ役割を挙げてみましょう。
一:攻撃技+影打ちでゴルーグの攻撃と与ダメージがほぼ同じ。
二:気合の襷や頑丈持ちに対しても役割が持てる(例:襷ゲンガー等)
三:最後っ屁

 と思いつくのは上記三点ほどでしょうか。ふざけたような三番ですが、これが意外と後続の助けになったりするので馬鹿に出来ません。
 サイクル戦での相手への負担に関してはゴルーグに分があるもののそこは一長一短でしょう。

<耐久面での比較>
 これに関しては流石というべきか、ヨノワールがゴルーグを圧倒。
 H244振り(共に2n+1調整)のみでも陽気ガブリアス@鉢巻の逆鱗を確定耐えするヨノワールに対し、ゴルーグは95.3%~112.3%と乱数1発(68.8%)を取られてしまいます特殊攻撃に対しても同様で、ヨノワールが勝ります。
 反面、ゴルーグは地面の複合タイプであるため電気タイプを無効に出来、よって電気に対する耐性ではヨノワールは劣勢。とは言えども地面複合により水/草/氷弱点が増えてしまうのは痛いため、これも一長一短でしょう。

<搦め手とステルスロック>
 ヨノワールが本来得意とするものはやはり搦め手なので、これをゴルーグとの差別点として取り入れたいです。
 候補技としては鬼火/痛み分け/トリックルーム/道連れでしょうか。道連れに関しては運用が特殊ですが、他3つはアタッカーに滑り込ませておくだけで随分と勝手が違うと思います。
 対するゴルーグはステルスロックを覚えます。後続のサポートという点に関してはトリックルーム以上にその恩恵は大。ただし自身が恩恵を受けることは少なく、Sの関係上ステルスロックに徹するor撒かないの選択肢になることが多かったので、ステルスロック採用のゴルーグはサポート特化になりがち。

 トリックルームや痛み分けを採用したヨノワールは自身がまずその恩恵を受けられるため、アタッカー運用との相性は良いと言えます。

 ゴルーグとの差別化や、動きに幅を利かせる為にも搦め手は是非とも入れたいところ。

【持ち物を考える】
 サマヨールとの最大の差別点でもある持ち物。これを活用しヨノワールらしさを立てたいところです。
 基本的にPGLのデータに基づいて考察しますが、個人的に「これは無い」と思ったものは省いてみたり……。

<突撃チョッキ>
 広い攻撃範囲と優秀なD種族値を活かすことが出来るため、恐らくは最もヨノワールと相性が良い持ち物
 岩雪崩や地震、影打ちがその役割範囲に収める対象が軒並み特殊アタッカーであるため、腐り辛い点も評価出来ます。ガブリアスやカイリューに対して4倍弱点を叩きこめるため、チョッキ持ちの宿命である起点にされやすさもある程度は和らげてくれるかなと。
 お見通しによりリザードンの処理がしやすくなる点も評価。
 個人的な意見になりますが、突撃チョッキは霊パにおいてはミカルゲに持たせたい派の者なので自分がこれを採用することはまずありません。

<オボンの実>
 火力目安としてメジャーなものに対して丁度5~6割喰らうという何とも微妙な耐久を持つヨノワールとは相性が良い持ち物。
 ヨノワールらしい耐久と搦め手を発揮できる持ち物なので、ゴルーグとの差別化には困りません。

<食べ残し>
 鬼火や痛み分け等と組ませて粘る場合には、試行回数的に残飯>オボンの回復量になるのでこちらに分があります。
 4世代を思い出す運用方法ですが、鬼火で相手を弱体化させ、痛み分けでしぶとく居座り続ける……或いは呪いと痛み分けのコンボの事故率を下げるためのものなのか。
 試行回数を稼ぐほど恩恵を受けられるこの持ち物を持たせる場合、特性はプレッシャーが優先されます。

<達人の帯>
 ヨノワールの広い攻撃範囲を底から支えてくれるアイテム。これも相性が良いと言っていいのではないでしょうか。
 耐久面に一切の補佐を得られないのは怖いと思う反面、A100という火力不足を補ってくれるのはやはり心強いです。特に氷4倍竜に対して効力を発揮。
 火力と絡め手とを両立しやすいため、サマヨールやゴルーグとの差別化がしやすいです。

<イバンの実>
 鈍足道連れ持ちのお供――イバンの実です。
 同様に鈍足道連れ持ちでイバン持ちと言えばギルガルドが思い浮かびますが、刃状態になった際のギルガルドはそもそも一撃を耐えないためにあちらは扱いに注意が必要です。また、盾状態のギルガルドでは堅過ぎてイバン圏内に届かないため、正直言ってギルガルドとイバンの相性は優れているとは言い難いです……。実際、イバンガルドって都市伝説なところがありますしね。
 その点ヨノワールは素の状態で一定の耐久力を持ち、広い攻撃範囲、道連れを筆頭としたその他呪い等退場技まで備えているのでイバンとの相性は良いと言えるでしょう。攻めのイバンゴルーグか、搦め手のイバンヨノワールかと言う個人的な感想。

<ゴツゴツメット>
 PGLに乗っていない持ち物ですが、カイリューやメガリザードンX等を意識した際には十分採用もありかなと。
 鬼火、痛み分けやプレッシャーと相性が良いので持ち物候補として挙げさせて頂きました。
 ただし普通にゴツメを持って殴るだけだとゴルーグで良いので、優先順位は低めになるのでしょうか。チョッキやオボンに比べると聊か見劣りしがち。

<拘り鉢巻>
 持ち前の攻撃範囲の広さを活かした“技の撃ち分け”を自ら殺してしまうアイテム
 確かに対面ごとには有効打を強化できて良い様に思うかもしれませんが、そもそも冷凍パンチや岩雪崩は四倍弱点を突くためのものなので火力過剰……或いは+影打ちで事足りますし、撃ち分け+影打ちで一押しできるというのはヨノワールの利点です。それを捨ててしまうのは勿体ない。
 等倍相手に地震で押していく……というのであればそれこそゴルーグの下位互換ですし、影打ちの強化に関してもギルガルドの下位互換です。
 トリックで相手に拘りアイテムを押し付けるというのはいいかもしれませんが、わざわざヨノワールでやらなくても……と思います。
 割と鉢巻ヨノワールを育成されている方が多く感じたので、この項目は批判の意味で加えさせて頂きました

 ヨノワールを育成する上では、やはり突撃チョッキやオボンの実を持たせたいところです。残飯は……個人的にはあまり好みませんが、痛み分けや鬼火と組ませる場合にはそちらが良いでしょう。

【プレッシャーとお見通しってどっちがいいの?】
 次に技について触れていきますが、その前に特性について触れておきましょう。
 ヨノワールの特性と言えばプレッシャー、そして追加されたお見通しの二つですね。前者はヨノワールの耐久と相性が良く、後者は誰彼選ばす便利な特性であるため、ヨノワールを育成する上でどちらがいいのだろうか……と悩むことが多いと思います。
 これは個人的な意見ですが……理由が無い限りはお見通し推奨。また、アタッカー運用の際にはお見通し確定で良いでしょう。
 その理由というのも、リザードンがどちらへメガ進化するのかを見極められるからです。
 岩雪崩はリザYへ、地震はリザXへ撃ち分けたいヨノワールですが、基本的にリザXが多い環境とは言え確定なのか不確定なのかの差は大きい。持ち物を知ることは情報アドバンテージとなりますが、その中でもリザードンの持ち物を知ることは特に有益だと思います。
 こちらがリザXで有あることを知っているから、敢えて地震読みでメガ進化しない読みの岩雪崩を選択したりと心理戦にも発展
 以上より特性に関してはお見通しが推奨されるということを唱えます。

【技を考える】
 ヨノワールで最も重要な要素と言えば技構成ですね。攻撃範囲が広いだけに何を意識して何を持たせるかで大きく変わってきます。
 ではそれぞれ考察していきましょう。

<攻撃技>
:影打ち
 間違いなく必須。ゴルーグとの差別化の他、ヨノワール自身が役割を広げるためにも外す手はありません。
 A100という中堅種族値のため四倍弱点を突いたとしても微妙に火力不足であることが多いのですが、そこで最後の一押しをしてくれるのがこの技。ヨノワールの「相手を倒した技」を見てみましょう。

 別に高火力でもなく、「ヨノワールが倒したポケモン」の上位4位までに対して弱点を突けるわけでも無い影打ちが首位となっています。このことから、止めの一撃としての運用が主なことが分かりますね。
 冷凍パンチ+影打ちでガブリアスを確定で落とすことが出来たり、帯地震+影打ちでリザXを高乱数で持って行けたり……用途は多々。先制技の有無って大きいです。

:地震
 ヒードラン、バシャーモ、メガリザードンXを主な役割対象として。また、ヨノワールが安定して出すことのできる技の中では最高火力でもあります。
 非常に使いやすい技なので好まれて採用されて、よってヨノワールの技の中では採用率が首位。
 
:岩雪崩
 リザードンYやウルガモス、ファイアローを意識した技。また先程の「ヨノワールが倒したポケモン」の図からも分かるように、この技による功績は大きいようです。そのため採用は必須でしょうね。
 アタッカー型が多いヨノワールとは言えども、物理アタッカーと鉢合わせたときは鬼火を意識してかそれを受けにくる場合があります。このため意外と炎タイプ(アロー、リザ等)とぶつかることが多いので、使用機会も少なくありません。
 同じく岩タイプの技として岩石封じがありますが、あちらはヨノワールが使うにしては中途半端な火力過ぎるので今回は候補に入れません

:冷凍パンチ
 ガブリアスやカイリュー、ランドロスを主な役割対象として。
 警戒されやすい技とは言えども、ガブリアスの頭数から考えれば鉢合わせる機会は多く、持っておくに越しません。
 ですが相性的には竜に対して有利とも言えないので、他で竜を対処できるというのであれば無理に持つ必要も無いかも……。

:格闘技
 5世代までならば格闘技採用もありだったかもしれませんが、6世代ではゴルーグの他、ギルガルドという適役が登場したので優先順位は著しく低下しました。
 グロウパンチは夢を感じるので試してみたいとは思っているのですが……踏み出せません。グロウパンチ+影打ち+痛み分けでしぶとく粘る――面白そうではありませんか。ですがネタで終わりそうなのがなんとも……。

<変化技>
:鬼火
 あると便利な搦め手の代表格。並大抵の物理アタッカーに対し、鬼技→痛み分けの流れは間に合います。
 アタッカーのついでなどに持たせてしまうと「攻撃範囲を広げておけばよかった」となることが多そうなので、鬼火を採用する場合は純粋な受け型になるでしょうか。

:痛み分け
 眠る以外では唯一の回復手段です。H種族値の低さのお蔭でこの技との相性は良いですが、そもそも痛み分けそのものが“受け”という役割と相性の悪い技なので、中盤からはジリ貧になってきます。
 痛み分けを採用する場合には、ジリ貧になってそのまま落ちてしまわないように何かしらの工夫が必要かなと。
 アタッカー型にも組み込むことのできる、比較的汎用性の高い技です。

:呪い
 強力な流し技。オボンの実や痛み分けと併せることで事故率を下げて運用されることが多いようです。

:道連れ
 本来であればSの関係上扱い辛く、採用は見送られるのですが、イバンの実やトリックルームと組ませる場合に限り採用も考えられます。

:トリックルーム
 自身も恩恵を受けることが出来る技。上記の広範囲攻撃を相手の上から叩きこむことが出来、この型は達人の帯のような火力強化アイテムと相性が良いと思います。
 道連れと組むことでトリッキーな動きをできますが、その場合には攻撃範囲が狭まってしまうためにパーティと要相談。

【調整先】
 ヨノワールはBとDが元々高いため、困った場合はHAぶっぱ。そしてこれが結構安定してくれます。
 ――ですが、折角こうしてヨノワールに焦点を当てた記事ということなので、色々と調整を考えていこうと思います。

<火力面>
いじっぱり+無振り
・岩雪崩→意地H極振りファイアロー 88.6%~105.9% 乱数1発(31.3%)
・地震→臆病H4振りヒードラン 95.8%~114.9% 乱数一発(81.3%)
いじっぱり+A148振り
・冷凍パンチ+影打ち→陽気B4振りガブリアスを確定1発
いじっぱり+A252振り
・地震+影打ち→無加速時最速ヒードラン抜きメガバシャーモ(H84、A252、S172)を最低乱数以外1発

耐久面
H244振り
・臆病C252振りメガリザードンYの大文字(ひざしがつよい)を確定耐え→84.1%~99.3%
H244振り+オボンの実
・陽気A252振りガブリアスの逆鱗をオボン込み確定2耐え→52.3%~62.2%......オボン込み2発で79.6%~99.4%
H244振り+D12振り
・臆病C252振りメガゲンガーのシャドーボールを最高乱数以外耐え→84.7%~100.6% 乱数1発(6.3%)
H244振り+D44振り+オボンの実
・控え目C252振りウルガモスの大文字をオボン込み確定2耐え→52.3%~62.2%......オボン込みで79.6%~99.4%
しんちょう+H244振り+D252振り+突撃チョッキ
・控え目C252振りメガリザードンYのオーバーヒート(ひざしがつよい)を確定1.5耐え→55.6%~66.2% + 27.8%~33.7%

【まとめ】
 調整先――だなんて大袈裟に書いたりしましたが、ヨノワールは冒頭でも述べた通り特化しないと器用貧乏に終わるポケモンですから、A努力値に関しても基本的には振らないか極振りかの二択が推奨されます。
 また、H努力値に関しては奇数を意識し244振りで結論付けてよいと思います。
 さてこれら二点を踏まえた上で、努力値振りの例を挙げてみますと、H244/A252/D12というものがヨノワールのテンプレ努力値と言ってよいでしょう。これを基軸として、好みにより細かい調整を加えていく……というものがヨノワールの応用になってくるかと。
 ですが上記の努力値が……少なくともアタッカーに於いては安パイです。

 PGLだと突撃チョッキが多いようですが、ゲンガーやギルガルドを考慮するとミカルゲの方が適役だと思いますし、フルアタならばゴルーグに分があるので個人的には好みません。
 とにかく堅いので、そこに役割を見出せるのであればお好みで採用という感じでしょうか。所詮自分が好まないだけですから。

 サマヨールとゴルーグという異なった二体を比較対象とする、何とも妙な立ち位置にいるヨノワールですが、だからこそ色々な応用の利く考察して楽しいポケモンに入ると思います。今回こうして考察してみたものの、これが全てではないので今後も機会があればヨノワール考察……進めていこうと思います。

 ではまた。

【霊パ】~居眠りオーロット~ 寝る子は育つ

2015-04-05 | ポケモン
【はじめに】
<オーロットとは>

 オーロットと言えば「しゅうかく」という優秀な特性と、宿木の種を活かした受け型のイメージが強いですね。特に鬼火を用いた物理受けが主流の様です。PGLの性格統計でも83.7%を防御に上方補正の掛かる性格が占めています。
 最大の特徴ともいえる「しゅうかく」は消費した木の実をターン終了時に50%の確率(天候が晴れの場合は100%)で回収できるというもので、この特性は主にオボンの実を組まれることが多く、事実としてオーロットの持ち物もオボンの実が最も人気。
 A種族値も110と高めであり、ウッドハンマーや地震等の高威力技を覚えることが出来る為、その気になれば十分に殴っていくことのできる火力です。収穫+オボンの粘り強さやウッドホーンと相まって単純な殴り合いには強め。

<パンプジンとの差別化>
 同じタイプ構成を持つポケモンとしてパンプジンが挙げられます。
 パンプジンはオーロット以上に物理耐久に優れ、大きさに依存するものの素早さもそこそこにあり、教え技で習得した光合成のお蔭で再生回復も可能となりました。純粋な受け能力そのものはパンプジンの方が勝るかもしれません。
 ですがオーロットには「しゅうかく」があります。これにより木の実の効果=ターン終了時毎に発動するオーロットの特性という解釈が出来、その多様性や利便性からパンプジンとの差別化には困りません。

<今回は…>
 色々と長ったらしく前口上を垂れましたが、今回オーロットに持たせたい役割はズバリ水、電気受け……もとい水ロトム、スイクン受けでしょうか。
 熱湯による火傷や毒毒、電磁波を意識してのラムの実、回復手段としての眠る、その二点のシナジーを強める「しゅうかく」を活かしていきたいです。

【型紹介】

特性:収穫
持ち物:ラムの実
性格:意地っ張り
努力値:H244、A12、D252
技:ウッドホーン、岩雪崩、宿木の種、眠る

<特性>
 迷わずに「しゅうかく」一択。
 ラムの実を何度も再利用することで圧倒的な状態異常耐性と、実質的な再生回復を得ることが出来ます。
 水タイプに後出した際の熱湯による火傷や、電気タイプのお家芸たる電磁波の麻痺を克服できるのは、それらに対して役割を持つ上で大切なことだと言えます。

<持ち物>
 ラムの実にしたのは既述の通り、“状態異常耐性”と“眠るによる実質的な再生回復”を得るためです。

 回復手段として用いられる最もメジャーな持ち物はやはりオボンの実でしょう。
 オボンの実の利点としては、即効性と行動ターンを消費しない回復効果が挙げられます。特に後者の利点は大きいですね。
 ですが今回は役割対象から状態異常にされることが多く予想されるためにラムの実を選択します。オボンだった場合、猛毒状態にされたりでもすると問答無用で機能停止してしまうので。

<性格>
 図太いHB極振りスイクンに対してウッドホーンで高乱数3発(99.98%)を最低限の努力値で取れるようになる意地っ張りを選択。
 特殊受けと言えば慎重が思い浮かぶかもしれませんが、そうすると努力値に若干の無駄が生まれてしまいます

<努力値>
 意地っ張り+A12振りにより図太いHB極振りスイクンをウッドホーンで超高乱数3発(99.98%)調整
 H244は実数値2n+1調整
 余りはDに――としたところ丁度極振りになりました。
ダメージ計算
図太いHBスイクン冷凍ビーム→29.3%~35.6% 乱数3発(16.3%)
図太いHBスイクン冷凍ビーム(C↑)→43.9%~52.3% 乱数2発(16%)


<技構成>
:ウッドホーン
 水ロトムやスイクン等の水タイプに対する有効打点として。低威力かつオーロット自身にA努力値をほぼ振らないため火力不足感が否めませんが、与えたダメージ(実数値)の1/3を回復できるという追加効果はそのデメリットを補って余りある利点です。
 これにより水タイプが持つ冷凍ビームの確定数をずらすことが出来たりと中々便利。命中安定というのも使い勝手に繋がります。
→HB図太いスイクン 32.8%~40.5% 乱数3発(99.98%)
→HC控え目水ロトム 62.4%~73.8%


:岩雪崩
 ほぼファイアローピンポイントで入れました。霊パにはファイアローが出てきやすく、また、オーロットはファイアローに弱いために後出しされることが多いです。他にもボルトロスやサンダーへの役割も意識。
→HA意地ファイアロー 97.2%~116.7% 乱数1発(81.3%)

:宿木の種
 相手へのダメージと自身の回復……とアドバンテージの塊。固定ダメージで1/8を与えつつ、そのダメージ値をそのまま自身の回復値とするのは強力ですね。草タイプやマジックガード等の特性を持っている相手以外には通用する為、積極的に使って行きたい技

:眠る
 この型の特徴とも言える技。オボンや宿木が主な回復ソースであるという印象の強いオーロットは毒毒を撃たれることが多いです。それを克服するために眠るを持たせました。本来であれば伴う睡眠ターンについては特性の「しゅうかく」とラムの実を合わせることで解消。

【感想】
 スイクン対策として用意したものの、あんまり出番がなくて結局お蔵入りしました。数戦で「やっぱいいや」と思って引っ込めちゃったのでもう少し根気強く運用していればもう少しデータが取れたかもしれません。
 ただ、水ロトムのような日常的に霊パが苦手としている相手に対して強気に出られる点では安心感がありました。
 物理受けブルンゲルとの相性に優れ、その同時選出は多かったように思います。こちらは対状態異常と特殊受け、あちらは鬼火撒きと物理受け。タイプ相性補完も水と草は優れています。

企画段階ほどの活躍はしてくれませんが、某大会で相手の電気タイプを受けきったりと相応の活躍なら期待してもいいかなと。
またパーティに応じて使おうと思います。最近は威張るや電磁波に頼った戦法が多いですしね……。

ではまた。