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保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津小学生が保津川下りの船頭体験!

2007-12-07 13:26:32 | 船頭
小学生に社会教育の一環として職場の体験を進めている
亀岡市の保津小学校の6年生4名が今日、保津川下り
の乗船場にお越しになり船頭体験をされました。

これは小学生のうちから、実際に仕事をする体験を通じて
仕事の大変さややり終えた達成感や充実感を学ぶ社会勉強と
して行なわれているもので、グループごとに分かれ、亀岡市内
にある各事業所での職場体験を実施されています。

今回の4名は保津川下りの船頭体験を希望されたお子さん方。

講師は不肖・私はっちんが務めさせていただきました。

事前に仕事内容のレクチャーを終え、今日は実際に
船を操作するところまでを指導し体験して貰うことに。
時間も朝9時から11時までとたっぷり取ります。

先ず、一人一人、貸してもらった竿を手に持ち、
対岸の係留場でと向かい、船の中の椅子をきれいに
拭くなどお客さんが乗船できる様に準備。その後、
実際に船を動かす方法を学んでいく段取りで進めます。

最初は船を前へ進める‘櫂’の学習です。
櫂は櫂紐というシュロ縄で結びますが、この結び方・
‘男結び’を学んだ後、櫂を紐に通して準備完了!
さあ!櫂引きの練習スタートです!

先ずは櫂の重たさにビックリの子供達。
「うっ!重たい~」と櫂を持ち上げるだけでも
小学生には大変な作業です。
それに加え櫂と紐が中々安定しません。
「これぶらんぶらんと動いて引けない~」
「手が痛くなる~」などと口々に話しながら、
櫂引きの難しさを実感している様子。

これは棹さしでも一緒です!
「櫂より竿の方が楽しそう~」などと見た目で判断して
移った子などは、揺れる船の舳先に立つだけでも大変で
想像したより難しい竿の仕事内容にかなり戸惑いを
隠せない様子。
「揺れて落ちそうや~」「竿が底に刺さらない!」
「押しても進まない~」とここでも大苦戦です。

でも、みんな、最後まで諦めず精一杯頑張りました!
時間が終りに近づく頃には、櫂引きも竿さしも
結構、形が出来てきたのには、さすがに私も想像外で、
逆にみんなの頑張りと物覚えの早さに驚かされました。

最後はみんなで力を合わせ係留場を出て、保津川本流へ!
さあ!大きな保津川の横断に挑戦です!
櫂を引く子、竿を差す子、みんなの力を一つにして頑張ります。
そして、大きな保津川の横断を成功させた保津小生たち!

「船の操船で一番大事な事は、一つの船に乗り込んだ船頭
みんなが、力を合わせること。力を合わせればこんな大きな
保津川も渡り切る事が出来たやろ!自分勝手ではダメ!」
と協力することの大切さを私が話させて頂くと、
大きく頷く子供達。

保津川を渡る途中、魚や水鳥なども身近に見ることができ
子供達、大喜びです!仕事の中に楽しさも発見できたかな~

ほんの僅か2時間という短い学習でしたが、地元の伝統産業
である保津川下りの仕事を通して、しんどさ、辛さ、楽しさ
など何でもいいから、働くということについて
感じて貰えたなら、嬉しく思うはっちん先生でした。