保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

12月の嵐山、去り行く秋の風景。

2007-12-02 17:30:41 | 船頭
12月に入りましたが、今日の京都は東の高気圧に
覆われ、行楽日和のポカポカ陽気となり、嵐山では
観光シーズンど真ん中並みの人出で賑わっていました。

渡月橋上流の大堰川には屋形遊覧船や貸しボートが、
水辺いっぱいに浮んでいました。

大堰川を挟んで左右にそびえる小倉山と嵐山の斜面に
生える色とりどりの紅葉を、水面に浮ぶ船から
眺める景色は、秋の京都の中でも最高の贅沢でしょう。

渡月橋も嵐山散策を楽しむ人で超満員!
今日は渡月橋も歩行者天国と化しています。
橋の上から望む大堰川と背景に迫る嵐山の景観の見事さに
多くの人が足を止めて、記念写真を撮られるなど
終焉まじかの嵐山の秋を堪能されていました。

私達、保津川下りの船が保津峡から嵐山に入り、
松籟庵という川沿いに建つ料亭が見えてくると
どこからか美しい笛の音色が聞こえてきます。

このブログにもよくコメントを下さる‘きこ’さんです。
今年も彼女の吹く龍笛の雅やかな音色が、紅葉で彩られる
秋の嵐山情緒をより一層盛り上げて下さいました。
保津川下りのお客さんも大喜びで、皆さん盛大な拍手を贈られます。

深まる秋、時折吹く冷たい風が赤く染まったもみじの葉を
散らし、微かに冬の訪れの予感を感じる12月の嵐山。

散り紅葉の哀れ感が美しさを際立たせる嵐山。
古の都人が魅せられた終焉の‘美’の世界に
浸れりながら、去り行く秋を感じるはっちんです。