諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

梅雨のつれづれ

2014-06-11 16:34:11 | 日記・エッセイ・コラム

  世を隔て人を隔てゝ梅雨にい入る  (高野素十)
 
日本列島(←ただし北海道を除く)全域に、梅雨入り宣言がでました。それを待っていたかのように、「これまでに記録の無い」豪雨が各所を襲っております。(←毎年これまでにない"災害”が毎年列島で発生しております。どう見たって開発し過ぎによる環境の“もろさ”の結果が生んだ大災害はいくつも挙げられます。<・・記録が無い・・>とは、言い訳がましいのであります。「泣く子と地頭と”自然“には勝てませんヨ~」風な前置きにしかとれません。ー

 ー<さてまた申し、雨の木下闇にて>--

 染まらずに 光る目玉や 青蛙 ー夢蔡ー

 虫食いだらけの 憲法9条 ー憂人ー

20140517_003 ▲ アマガエル [ 芭蕉庵外、一泓(いちおう)の緑浄、青蛙(せいあ)雨を喚(よ)び来る ] (「日本風景論」 志賀重昂 注: ”=ふかい) 同書で、「瀟洒」(しょうしゃ *すっきりとしてあかぬけしたさま)の例とて挙げられております。日本的感性にとっては、梅雨の時期には馴染みの“小動物”です。
 アマガエルは、温度・湿度・明るさetcなどで、ホルモン分泌によって、皮膚細胞を変化させて生活環境にとけ込む能力の持ち主です。しかし、このサバイバル能力も、生かしきれずにめっぽう数が減っております。かつては、何処にでもあった小川の水辺は、すっかりコンクリートで固められ、子孫を残す場所が無くなりました。

     ー<・・・>---

葉を渡る 紅(あか)き軌跡(きせき)や てんたふ虫   ー夢蔡ー

いきぐるし世を 拙(せつ)に生きたり  ー憂人ー

20140604_008  最近めっぽう虫たちの姿が減っております。てんとう虫もあまり見かけません。
 そのはずです。植えてたての茄子にアブラムシが付いたと言えば、即、殺虫剤散布であります。アブラムシ狩りが得意なてんとう虫は、たちまち食糧難におちいります。
 アブラムシの一種のアリマキと蟻の微笑ましい“共生”も見られなくなりました。

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素麺(そうめん)の 薬味に青紫蘇(あおじそ)  摘みたれば 子飛蝗(こバッタ)群れ飛ぶ 草深き畑  ー夢 蔡ー

 ー結局、夕餉の食卓には、虫くい痕のある青紫蘇も使いました。
 「そうか~! 同じ“モノ”を食っているんだ。」とかーー。
 へんに感心したりしておりますーー。

         ----<了>-----


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