しもやけの 友に効きたる からすうり
死語になりたる 昭和のひびき 美 芳
昭和20~30年代の中頃まで、ひび割れ、あかぎれは、普通のこと、
頬っぺたや手の甲が、ぷっくら赤く膨れ、しもやけの子供達が多かった。
薬は、ここ農村部では、富山の置き薬が主体で、そう簡単に使わなかった。
”からすうり”の赤く熟した果肉は、荒れ止め化粧水にしたと言う。
我が家の”柘植”の生け垣には、毎年、 "からすうり" がよく実る。
昨年、家人の友達が、熟した "からすうり”を持ち帰った。
冬に悩まされる ”しもやけ” に使うと言う。厳冬期が過ぎたころ、
「”しもやけ”に、よく効きました。」と報告があった。
そして、「今年もよろしくネ!!」
かくて、我が”生け垣”は、刈り込めず、烏瓜と藪からしに、覆われている。
----< 参照 >-----
からすうりは、ウリ科のつる性多年草、雌雄異株である。
真夏、夕間暮れになると、蕾が膨れ始める。
八時時頃になると、白く妖艶なる美花を開く。そして、辺りに甘い香りを放つ。
匂いに誘われて、夜行性の昆虫たちが集まりだす。
< 開花した雄花 >ーーーーー しかし・・・・。
翌朝、日の出とともに、役割を終え雄花は、すっかり萎んで落ちてしまう。
垣根の根ぎわには、あわれ萎んだ姿の雄花が、るいるいと散り敷かれている。
写真右 雌花 (花茎の下部に膨らみがある)
左 雄花に取り付いて、花粉にかじり付いているカナブン。
やがて、雌花に取り付き、受粉仲介の役を果たす。
--------< つづく >-------
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