諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

昭和のひびき  VOL1

2017-10-02 14:01:37 | 日記・エッセイ・コラム

  しもやけの 友に効きたる からすうり

          死語になりたる 昭和のひびき      美  芳

 昭和20~30年代の中頃まで、ひび割れ、あかぎれは、普通のこと、

 頬っぺたや手の甲が、ぷっくら赤く膨れ、しもやけの子供達が多かった。

 薬は、ここ農村部では、富山の置き薬が主体で、そう簡単に使わなかった。

 ”からすうり”の赤く熟した果肉は、荒れ止め化粧水にしたと言う。

  

  我が家の”柘植”の生け垣には、毎年、 "からすうり" がよく実る。

 昨年、家人の友達が、熟した "からすうり”を持ち帰った。

 冬に悩まされる ”しもやけ” に使うと言う。厳冬期が過ぎたころ、

 「”しもやけ”に、よく効きました。」と報告があった。

 そして、「今年もよろしくネ!!」

 かくて、我が”生け垣”は、刈り込めず、烏瓜と藪からしに、覆われている。

         ----< 参照 >-----

 からすうりは、ウリ科のつる性多年草、雌雄異株である。

 真夏、夕間暮れになると、蕾が膨れ始める。

 八時時頃になると、白く妖艶なる美花を開く。そして、辺りに甘い香りを放つ。

 匂いに誘われて、夜行性の昆虫たちが集まりだす。

 

    < 開花した雄花 >ーーーーー  しかし・・・・。

 翌朝、日の出とともに、役割を終え雄花は、すっかり萎んで落ちてしまう。

 垣根の根ぎわには、あわれ萎んだ姿の雄花が、るいるいと散り敷かれている。

              

 写真右 雌花 (花茎の下部に膨らみがある)

 左  雄花に取り付いて、花粉にかじり付いているカナブン。

 やがて、雌花に取り付き、受粉仲介の役を果たす。

 

        --------< つづく >-------

    

 

 

  

                                  


最新の画像もっと見る

コメントを投稿