疾走といっても今回は珍しく自動車です。下の娘とふたりで島根県へ行ってきました。お目当てはもちろん、県立石見美術館で開催中の『疾走する日本車(と書いて「アート」のふり仮名)』展です。というより展示車両の一台、トヨタ2000GTボンドカーに会うためです。
それにしても益田は遠いわ。浜田IC降りてさらにR9を30キロ以上走ります。意外にもアップダウンの連続。行きだけで結構疲れました。とりあえずレストランで昼飯食べてさっそく『疾走するアート』達を見学しました。入りますとまず左手にシルバーの「コスモスポーツ」が今にも飛び出さんとばかりに低く構えています。そしてその隣に恋い焦がれた「トヨタ2000GT ボンドカー」が超セクシーな姿で横たわっておりました。
あー、コイツがあの『007は二度死ぬ』で東京都内をカーチェイスしたんだな。
あー、まさにこの助手席にショーン・コネリーが座ってたんだな。
あー、シート後方の凹みにソニーのテレビモニターがはめ込んであったんだよな。
そんでもってボンドが後ろ向きになってタイガー田中と交信したんだよな。
・・・などなど映画のシーンが次々に思い出されるのでした。できるものならシートに座ってみたかった。もちろん助手席のほうですが。
そのほかハコスカGTRやZ-432など伝説の車や昭和40年代はじめのコロナやクラウン、べレットなど僕が子供時代にいつも目にしていた車たちに再会できまして本当に楽しかったです。そうそう、「ヨタハチ」ことトヨタS-800なんて何十年ぶりかしら。いずれもメーカー所蔵の新品同様のものばかり。圧巻は結局市販されず幻の車となった、日野コンテッサ900スプリントでしょうか。これはまさに貴婦人とでも言いましょうか、ため息が出るほど美しいボディーラインをしておりました。カーデザインが一番面白かった60年代にスポットを当てたなかなか面白い企画。2月14日までです。
ところでこの施設、全部ひっくるめて「島根県芸術文化センター」というんですがなかなか立派でおしゃれ。
外壁はどっかで見たことあるなあと思ったら、さすが名産石州瓦。
広々とした芝生の前庭、中央部にはちょっと「コワカワイイ」オブジェ。センター長で元東京芸大学長の澄川喜一さんが制作した「おろち」。誰でも登ったり触ったりすることができます。
さて、僕の趣味に付き合わされてしまった娘。このままではあまりに不憫なので今度はしまね海洋館「アクアス」へ。まだこの施設ができて間もないころに行って以来。
エイとイェイ。
「お客さんどちらから来ちゃったん?広島?ほーね、よう来んさったねえ。」
楽しい一日でした。さっ、明日から仕事がんばろうっと。