夫婦竹
新年明けましておめでとうございます。暮れから正月にかけて、親戚や兄弟が遠方より集まり久しぶりに会う。今や一年に1~2回しか会うことのない親戚も多くなった。ガンで死んだ従兄弟も多い。兄弟も従兄弟も皆家族を作り、子や孫達の直系を大切にしながら生きるようになった。しかしその反面横の繋がり(絆)がどんどん薄くなっているような気がする。みんな横の絆を忘れ、自分の家族が一番大切になった。しかし時が経てばその家族もバラバラになり、親は独居老人になるか施設に入らざるを得なくなる。嫁姑の問題や遺産争いも多く生じ、親族や家族の絆がどんどん崩壊しつつある。しかしそれが皆当たり前で平気なことのように新年を過ごすようになった。自分の家族が一番大切というのがあたり前のようになった。みんな私のようなマイナス思考をすることすらなく、その状態を疑問なく受け入れている。しかし認知症の発生、失感情症やうつ病の増加、そしてガンの発生にもそれは関係がある。絆の病とは私が先の本で述べた言葉であるが、みんな絆の大切さを忘れつつある。
去年の春、タケノコ堀で雌竹と雄だけが寄り添っているのを発見した。思わず掘る前にアイフォンで写真を撮った。冬の冷たく暗い土の中で、寄り添いながら春を迎える夫婦竹。せめて夫婦だけはこうありたいものである。