統合医療日記

ここでの統合医療とは単に西洋医学と東洋医学の統合ではなく、病気を肉体と精神と社会及び自然環境の4視点から見ていきます。

ガンの悪液質と漢方生薬(陳皮の効果)2

2014-11-27 00:26:34 | 農園の詩(うた)



昨日ブログ書きを中止して紅葉見学に行きましたが、途中で遠賀ちゃんぽんによりラーメンを食べました。もやしラーメンに女将に無理を言ってきくらげを多く盛らせました。ここは細麺でもやしも緑豆の細もやしです。とても美味しいのですが、肉体労働向きに作られていますので、やや塩からいのが難点かも。。。


家内は細麺ちゃんぽんです。野菜がとてもオイシイがボリュウムがあるので私はラーメン。ところがゆっくり食べていたためか、それで遅くなり紅葉を見に行くには時間が足りません。結局田舎に行き熊井農園のの紅葉で我慢することにしました。







































少し時期が過ぎていましたが、まあまあ綺麗でしたのでアップしました。冬桜が咲いていますので、探してください。ブルーベリーやハゼの木も紅葉していました。柚子が沢山なっていました。遠くに北九州の帆柱山が筑豊の福知山見えます。


陳皮の効果さて先日は蘇葉の効果ということになっていましたが、それは次回において本日は陳皮の効果のお話をしたいと思います。陳皮とはみかんの皮のことですが、末期がん患者の食欲を増進させるグリシンに対してデュアルアクションの効果増強作用があります。すなわち先日述べた六君子湯に陳皮が多く含まれているのです。私は何年も前から狂ったように柑橘系の苗を植え続けました。ミカンの皮にはビタミンPが含まれていて、これとビタミCを取るとビタミンCの抗酸化力が増します。むろんビタミンPもフラボノイド系のポリフェノールですからそれ自身に発がん抑制や血圧低下、毛細血管の補強など様々な効果があります。しかしみかんの皮には農薬がついているので、患者さんが皮のまま摂取するのは難があるので自分で作っているのです。







無農薬なのでいつもカミキリムシやミミズを食べに来たモグラやイノシシに苗を倒されます。植えては枯らす賽の河原状態です


ガンとビタミンCガンのビタミンC大量療法というのは有名ですが、病院で点滴し自由診療でお金と手間がいるので実際的ではありません。ミカンにはビタミンCとビタミンPが大量に含まれているので無農薬のミカンをバンバン食べるほうが現実的です。親戚で認知症もなく元気で106歳まで生きた女性がいました。晩柑を中心にいつもみかんばかり食べていたそうです。もちろん温州は袋のまま飲み込んでいたそうです。大昔の人類はビタミンCを自分で作っていたそうです。しかし今やそれが出来なくなった人間は油断して活性酸素が多く人体に入って来た時にビタミンCが不足していれば、大いに発がんの危険があります。特にタバコを吸っている人はビタミンCが欠かせません。

陳皮とグリシンと枳実六君子湯は進行がんのグリシンの低下による食欲不振に効果がありますが、ダイダイの未熟な実をを干して作る枳実という生薬も胃腸の機能を高めます。私が時々便秘時に飲む麻子仁丸にも枳実が入っています。いずれにせよこれらの柑橘系は胃腸の機能を高めガンにおける食欲低下を防ぎ悪液質になるのを防いでくれると考えます。


結局、帰りにはミカンと柚子と柿を少々取って帰りました。


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ガンの悪液質と漢方生薬(蘇葉の効果)1

2014-11-24 13:15:25 | 日記

昨日、日本東洋医学会の九州支部会で大分に来ました。いい天気で会場からは大分湾がきれいでした。


看板はマイナーな感じですが、会場である大分県医師会館の中は立派でした。


専門医貧乏2か月ぶりのブログ更新で皆さんには死んだかと思われている人もいるかもしれません。しかしながら今年は精神神経医学会と東洋医学会の専門医更新年で、更新条件の精神科600点、漢方専門医100点の点数取りに東奔西走しておりました。メインの産業医を退職してからも、安価な仕事の原稿書きに追われたり、6つに渡る学会出席や専門医の更新。肩書作りにお金と時間ばかりかかり無駄な時間が過ぎて、ブログもFBも停滞していました。先週は大分と佐賀に行きましたが紅葉も観ずに帰りました。サンフラワー号を見ただけです。


昨日ランチョンセミナー乾先生のテーマです。とっても役に立ちました


末期ガンの悪液質と漢方統合医療でもガン患者さんがカヘキシー(悪液質)になったら助ける治療が困難になってきます。それこそ麻薬などの鎮痛剤でQOLをアップすることしか作業が無くなりホスピスで死を待つばかりとなってしまいます。まるでガンが毒を出しているような感じで、食欲がなくなり気分は憂うつで、体はきつく筋肉はやせ細り脂肪は溶け、目だけが輝く、そういった様相となります。しかしそういった状態でも漢方が役に立ちます。

ガンの三大漢方薬ガン患者さんに投与する漢方は通常は証を取っての漢方治療というより病状で漢方を処方する医師が多いかと思います。体がきつく憂うつが強いなら補気剤の補中益気湯。肺がんなどの呼吸器系のガンと食思不振なら人参養栄湯。抗がん剤の血球減少などの副作用強く気力が落ちた患者には十全大補湯を使います。転移が起こるとそれこそ悪液質の玄関前になりますので、がん転移防止に十全大補湯を使うことが多くなりました。いずれにせよこれがガンの3大漢方薬です。

悪液質にならないためにはもっと考えた漢方治療が必要です。ハッキリ言ってガン患者さんに六君子湯を使うことも多くなりましたが、昨日の講義は六君子湯の効き目が科学的に証明されたお話しで十分勇気を与えられました。六君子湯は心身症にも良く使う漢方です。胃の幽門部を開き胃の内容物が十二指腸の方に落ちやすくなるので、胃のもたれが無くなります。また逆流性食道炎の患者さんにも良く出します。

グレリンを助けよ!!グレリンは食欲を増価させ胃腸の機能を高める物質です。がん患者さんはこのグレリンの分泌と機能が抑制され食欲が低下しています。その低下の原因がガンが出すサイトカインです。
 カヘキシーすなわち悪液質にならないためにはまず食欲を落とさないことです。食べなければ免疫力が弱り最終的にはガンに負けてしまいます。カロリーが少ないと脂肪や筋肉が解けてさらに悪液質にベクトルが傾きます。
 もう一つの悪液質の原因というか主たる原因ですが、ガンそのものが出すサイトカイン(炎症促進物質)が食欲低下を強く来すということです。家族が食べなきゃダメと思いガン患者さんに必死に食べさせようとしますが、患者さんも食べなくてはと思っていても食欲がでないのです。ちょっと食べただけでお腹が一杯となり食べれないのです。すべてはグレリンの低下のせいなのです。


六君子湯のダブルアクショングレリン増強へのダブルエフェクトというかデュアルアクションというか、六君子湯はグレリン分泌低下と感度アップがありガン患者さんの食欲を増進します。

今から紅葉を見にゆきますので、今日はこれにて失礼します。つづきは明日アップします。
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