山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

はじけちゃった(さんぽうた217)

2024年03月12日 | いきもの

   はじけちゃった   ふじの みこ

 

ごめんなさい

おどろかせたかしら

 

おもわず

はじけちゃったの

 

でも

ずっと まっていたのよ

このひが くるのを

ずっと ずっと

 

そしたら ゆうべ

やってきたわ

 

ほんとに

わたし

うれしくて うれしくて

 

おもわず

はじけちゃったの

 

       なんだか分かりますか?

       4月に咲いたフジがつけた実です

 昨夜、家の外ですごい音がしました。

 何かが爆発して、飛び散った破片が壁や戸に当たる音。

 翌日、外に出てみると、

       フジの鞘

       だいぶ割れましたね

 地面を探すと、

       おはじきのような種が散らばっていました

 「おはよう。いよいよ始まったね。」

「おはようございます。夕べは、驚かせちゃったかしら。」

「毎年のことだから大丈夫。」

「それならよかった。」

「でも、いつもより早いかな?やっぱり。」

「そうね。雪も少なかったから。」

「じゃあ、花も早いかな。」

「そうね。ハチたちも飛び始めたから、私も急がなきゃ。」

「そう。楽しみにしてるね。」

「どうぞ、お楽しみに。」

 冬の間、硬い硬い鞘に守られていたフジの実が、はじけ始めました。

 その勢いは、正直なところ、怖いぐらい。

 ガラス窓が割れるんじゃないかという程です。

 あの、花房の嫋(たお)やかさからは想像もできません。

 ただ、これも春の風物詩。

 季節の歩みが少しずつ進んでいることの証拠です。

 すっかり実がはじけたら、新しい花房が育ち始めます。

 次の変化を心待ちにしながら、暮らしていきたいと思います。