本日、唯一まとまった収穫になったナメコ木。
量はともかくとして、なかなか高品質のナメコです
しかしですね、これ以外は、ほぼ空振りでした。いや、ファールチップぐらいにはなったかな。
いずれにしても、キノコ採りも簡単ではないということを実感させられる一日となりました。
・・・
前回同行した向かいの住人と、キノコ調査行に出発した。前回の同行から5日目。『見置き』してきたキノコ達も、それなりに育っているんじゃないかなという期待を抱いての調査である。
天候は曇り。濃霧注意報が出ている。これだと、それなりには冷えるかもしれないけど、極端な冷え込みは起こらないんじゃないかな。ただ、木の葉が濡れるはずだから、カッパを着込んだ方が無難ですね。
身支度を調えて歩き出す。
目を奪われる木の葉の彩
今が一番美しいときかもしれない
前回、今年の季節推移を『二季』と例えた。確かに色づき方が、例年と違うのだが、それでもやっぱり癒やされる。深山の空気で深呼吸。ああ、いい空気。心なしか、茸の香りも感じられる。さあ、どうなっているだろう。
採り残しのナメコ
『オット君』の様子を見ると、予想通り。前回採り残してきたツブが大きくなって待っていた。残念ながら、新たな発生は、あまり見込めないようだ。
「これだけ大きい木だから、これから(キノコの範囲が)広がっていぐべね。」
「うん。来年楽しみだずね。」
そこから進むこと20分。さあ、本命の『ハナちゃん』はどうなっているかな?
あれ??
またツブだけの『ハナちゃん』
よく見ると、採った跡が残っている。しかし、木の皮や苔をほとんど痛めずに採っているから、上級者でしょうな。
「これは、仕方ねえな。」
「うん。仕方ねえ。」
これで、原木を傷めるような採り方をされたら、別な感情が湧き上がってくるところだが、これだけ丁寧に採っている。しかも、欲に駆られることなく、今後の成長まで考えてツブを残している。文句を付ける隙がない。
釣りの世界では、捕まりたくない魚を、いかに気付かれずに誘って手に入れるかが勝負所。気付かれて、逃げられたら負けです。
山菜とキノコ採りの世界では、いかにほどよく育った所でタイミング良く手に入れるかが勝負所。このタイミングを逃したら負けです。
今回、時期的なタイミングはベストだったと思うんです。だけどね、それでも逃げられるときがあるのね。別の山人から、そのキノコの存在に気付かれてしまったら、そこからは、早い者勝ちになってしまうんだよなあ。
まあ、よく考えてみれば、ちょっと前までは、ザラにあった話だ。最近、キノコ採りのライバルが減ってきていたために慢心していたかもしれない。とは言え、これは対応不能。それぞれの人間が、それぞれの都合付く日程で計画を立て、行動しているのだから。仕方がありませんね。ここで焦ってしまい、育つ前にキノコの青田刈りをしたって何もいいことはない。
次の採り場に向かう。向かいの住人が叫ぶ。
「なんだ?これは??」
これは食べ頃のヌメリスギタケかな(戴きます)
次に点検した木で、ようやく見つけました。食べ頃のナメコちゃんです。
やっと出逢えた食べ頃ナメコを戴く
「・・・やっぱり、新規開拓かなあ。」
「んだな。そんな簡単には、いがねみでだな。」
「んでもよ。次に採れそうなツブも、あったっけずね。」
「うん。あの木は、誰も気付がねべ。」
「来週、いつ頃にする?」
「まだ、連絡すっから。予定、見でおいでな。」
・・・
美しい紅葉
貧漁にもめげないで、次への希望を語り合うご近所衆との会話。
さて、次回の結果がどうなるか。未来は誰にも分からない。
To be continued!