遙かなる高き峰々より吹く風に応えて

その風は、ぼくに呼びかけてくる・・・。

コイカクの秋

2006年12月23日 | 山歩き~
 僕の山歩きはほとんどが日帰りである。
前日仕事が終わってから出発し、避難小屋か適当な場所でテントを張って翌日登り帰ってくる。 それでも、いつの日か二泊とか三泊歩くことも夢見ている。

 日高には1839峰という憧れの山があり、しかし、ここはやはり二泊は必要なようである。
 平成16年の10月に息子とその1839峰の下調べとしてコイカクまで行ってきた。
 札内ヒュッテに前泊し早朝から歩きはじめた。釣り人は入っているものの、コイカクに向かうのは我々だけだった。この時期に歩く人は少ないようだ。

 沢からのコイカクの稜線・・・(僕のデジカメは一日息子の手許から離れなかったため、この山の写真はすべて息子が写したもの)


 この山は尾根取り付きから道がある。けっこうな急斜面なのだけれど、一歩一歩たしかに歩けるということはうれしいものだ。

 早いペースで歩く息子からときどき「大丈夫?」とか「遅いよ~」と声がかかるけれど、こちらはこれ以上早く歩くなんて到底できない。

 下の写真はコイカク夏尾根の直下を歩く僕だが、実際はさほど急斜面ではない


 コイカクの夏尾根に着く。
すっかり、秋の風情でわびしさだけがつのる感じもする。きっと、夏は1839峰に向かうパーティのテントがいくつもあったのだろう。
 風はなく秋の日ざしがそこはかとなく落ちている。

 歩いてきた沢を眺める


 コイカクのピークに向かう。
見渡すかぎり日高の山々は連なる。
カムエクはそのどっしりとした大きな翼を広げている。

 1839峰を見る。そこに至る道程を想う。
コイカクからヤオロそして1839へと息をもつかせぬ稜線が続くのだ。
1839峰は北海道の岳人たちの憧れの山だという。しかし、今日、その山はただそこにあるだけだった。



 秋の日は短い。駐車地点まで戻ったときは日が暮れた頃だった。


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2 コメント

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詩人だねえ… (MIURA)
2006-12-23 23:12:31
なかなか胸を打つ文章です。
行きたくなりました。
確か、フェルさんは雨の中を訪れた様な…。
では、僕たちは、夏尾根までテントを担ぎ上げるかな?
それでも、僕たちの足では、1839のピストンは無理でしょう。
安全策で3泊ってとこですが、三日間天気がよいなんて事は、余程の運が必要ですね。
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MIURAさんへ (mino(minocchi))
2006-12-24 21:13:52
行きましょう!
パパとママの最強コンビだから、雨も近づいては来れないでしょう。
 雨も人を選ぶ権利ぐらいあるようです・・・。

ぼくも膝さえ問題なければすぐにでも行きたいですね。
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