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いま、そのとき、かんがえつつあること。

シチメンチョウ(七面鳥)は すごかった

2008-05-21 | 料理
2002年の ふゆだったでしょうか。

わたしは「ニワトリをしめる あつまりが あるんだけど、こないか?」と さそわれ、えーーー いきます!!!!と よろこんで参加したのでした。

わたしが はじめて脱肉食(ビーガン)をやっていたのが高校1年のときからで、高校3年のころからビーガンから「サカナをたべるベジタリアン」になりました。

大学に はいってからも、しばらくはサカナをたべるベジタリアンだったのですが、チューカ料理店でアルバイトをはじめてからは、肉をたべることに制限をおかない生活になりました。

あのとき、わたしが おおきく誤解していたのは、ベジタリアニズムを二者択一で とらえていたということです。べつに、毎日 肉をたべてもベジタリアニズムに矛盾しないのに。「肉食に制限をおくのは、もう やめた」。そんなふうに かんがえてしまったのです。いま ふりかえると、残念なことをしました。

なぜなら、わたしは肉に たよらない料理をつくるのが、かなり上手だからです。


はなしをもどしましょう。

わたしはベジタリアンで、鶴田静(つるた・しずか)さんの『ベジタリアンの文化誌』という本の愛読者でした。いまでは文庫版が でています。おすすめです。


この本で、死んでしまった愛犬をたべた おじさんの はなしが紹介されていて、感動して よんだのです。鶴田さんも、肯定的に紹介しているのですよ。もちろん。(追記:愛犬じゃなくて、野犬でした。「家畜を殺した野犬」をつかまえて、「その犬を食べようと決心」し、そうしたというはなしです)


肉をたべることに制限をおくのをやめても、わたしが こだわりつづけたのは、肉をたべるひとは、動物を、なんのためらいもなく ころすべきだということでした。ここに、わたしの内なる「神様やろう」な発想をみつけて、いまでは苦笑しています。

韓国に はじめていったときも、なにが たべたいと きかれて、わたしはイヌが たべたいと いったのです。だから、たべるためなら、わたしはイヌを平気で ころすことが できます。わたしにとって、イヌをたべるということは、そういうことでした。そういうこととして、イヌをたべました。


だから、ニワトリをころす機会をもらえて、たいへん感謝したのです。「まえから夢だったんですよー」と、お礼をいいました。

で、その当日、わたしは遅刻しました。

いってみたら、ほとんど おわってるのです。それでも、ておくれでは ありませんでした。わたしはニワトリを一匹ころしました。首の両側に包丁で きりこみをいれて、さかさに つるすんですね。そしたら、ばーーと血がでる。しばらく つるしておいて、それから熱湯に いれて、毛をむしる。内臓をとっておく。内臓も たべるんですよ。もちろん。

とても たのしかった。

で、シチメンチョウも のこっていたので、だれかが ころしたんですね。そしたら、血の量がニワトリより断然おおいわけですよ。あれは圧巻でした。

ぶわーーーーっと。


宮沢賢治(みやざわ・けんじ)は、つるたさんが『ベジタリアン宮沢賢治』という本をかいているように、菜食の思想をもっていました。その宮沢賢治が、「毒もみの好きな署長さん」という小説をかいていることに、わたしは ものすごく共感するのです。

署長さんは、法律で禁止されている毒もみをやってたんですね。川に毒をながして、サカナをころしてしまう毒もみを。そして、それが ばれて、署長さんが いうのです。ああ、たのしかったと。そんな短編小説です。

わたしは、いきものをころすのが だいすきです。おもしろいから。けれども、だいすきだからこそ、なるべく ころさないで いようかなと、あるとき おもうようになったのです。


ベジタリアニズムは、一枚岩では ありません。いろいろ あります。だから、ベジタリアニズムとは なにか?なんて議論は したく ありません。

わたしは、どうするのか。その主体的な一点だけ、かんがえたいと おもいます。


けれども、肉をたべるとは、どういうことなのかは、じゅうぶんに議論の意義があるはずです。

いったい、肉で腹をみたすために、どれほど ゼータクなことをしているのでしょうか。肉の値段は、もっと たかくて いいはずです。それこそ、金もちだけが たべてれば いいんです。なんで肉がファーストフードに なりえるんですか。

わたしたちは、いびつな社会をいきています。
追記:野犬をたべたはなしは、田島征三(たしま・せいぞう)『土の絵本』という本に かいてあることです。そのうち、よんでみます。かさねて、『ベジタリアンの文化誌』を、おすすめしておきます。

2 コメント

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狐の肉の食べ方 (そのままペンネーム)
2008-05-29 21:58:31
ペンネンネンネンネネムのもじりではございません。狐の肉も料理次第ではかなりおいしくいただけるというお話しを書いたことがあります。
興味がおありでしたら
http://ankei.jp/yuji/?n=188
をのぞいてみたくださいませ。
どもども (あべ)
2008-05-30 14:16:43
きつねをもらって料理したはなしは、まえ よみましたですよ。

ヌートリアをたべたはなしを こんど かいてください。あれは、うまいに ちがいありません。


ついでに紹介ですが、「いのちの奪い方」(シートン俗物記)
http://d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20080528/1211963763

いい記事です。