日本の進路を考える

戦後70年が過ぎてもいまだに自立できない日本を考える。

なんであの店が三ツ星を「驕るな、ミシュラン」友里征耶

2007年12月11日 | Weblog
文芸春秋 新年特別号、そうだよねぇ、という覆面料理評論家の日本版への批判。

「まるで宣伝本、日本人はこんなものに熱狂するな」

というのだが、友里さんへの批判をすると、ここがミソなのである。
大半の日本人は自分できちんと選ぶというのが殆どいわば音痴であり、実は人の評判で選択するのが現代の日本人だという気がする。
したがって、この本は一般には大いに受けるのです。あの店に行ってきたわよとかの自慢話にはこの手の権威付けが絶好の材料であり、たとえおいしくなくてもおいしかったと言ってしまう、自信の無さの現われでもあります。

そのことは、売れ筋が売れるという電器店、お任せのメニューだらけのレストラン、殆どの業種でベストテンが輪をかけて売れるのが日本の実態。

これまでも、あの店はおいしいと通っても大衆受けせずクローズしてしまう悲しい事態を何回も経験してきた。何を言いたいかと言えば、この本は日本で受けるし売れるというミシュランのマーケッティングはまさにつぼを得ているということ。

ミシュランへの批判もその通りであるが、実は金持ちも金をはたく場所を探しており、接待にあの店でということが顧客にも非常に効果があるということも見抜かれているのではないかと、笑ってしまうくらいである。

自分はもともと、自分の感覚で自分の行きつけは決めるとほざいているが、あーゆう店に行くほどの余裕も無いのが本音なのである(笑)。

行かないで済む理屈を頂き感謝したい。

そういえば、オフィスの近所の小さな鰻屋には知人を呼んで夜も居酒屋に変身したカウンターで御酒を飲んでいるが、某TV局からの「銀座の安い店」の取材を申し込まれて断ったと聞いた。常連7~8名が連夜入れ替わってたむろする所が一時のブームで入れなくなるのはごめんだということ。あっぱれ!