食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

NHK特集「塩」

2019-12-16 07:20:33 | 日記
昨晩、楽しみにしていたNHK特集「塩」ですが、20時には目が閉じてしまい、起きたのが、21時45分。慌ててチャンネルを合わせると、舌が映し出されておりました。太古より、いかに、塩分を摂取するかが、人間機能の生理的義務であり、少量の塩でも脳が満足できるように、舌の味蕾、(詳しくは味蕾細胞、さらに詳しくは味蕾センサー)が進化してきたとイラスト説明されておりました。 例えば、甘み、うま味に反応する味蕾センサーのなかには、それに塩(NaCl)が加わることで、さらに強い刺激として脳にインプットさせるものが存在する、などです。 そして、現在、塩分を自由に獲得できるようになっても、舌味蕾の生理的機構はそのままですから、ある程度の(いや、かなりの量の)塩分をとらなければ、脳が満足できない状況になってしまっていること、それが、高血圧や腎臓負担の一大要因になっていることがわかりました。(おそらく、それがまとめでしょう~~😊) 番組からそれますが、人間がこの世に生を受けた時、最初に出会う味覚は、母乳に含まれる塩味のようです。そうなのです。人間の味覚は塩味により目覚めさせられるのです。もしかしたら、最初の原体験(味覚体験)が、脳に記憶として刻み込まれ、冒頭に述べた、塩味の探求、を否応が無しに(それが、太古から塩の獲得が不憫だった時代までは生きる本能として機能していた)させているのかもしれません。 余談ですが、人間の血液中には約0.9%の塩分が含まれております。(点滴で使用されるリンガル液も、塩分濃度は0.9%)僕らが、スープやお吸い物を飲んで、本当に「美味しい!」と感じる塩分濃度も、0.9%程度といいますから、冒頭から述べてきた、生理的要求が大きく捉えて味覚形成に繋がっている、ことの裏付けになるかもしれません。 さらに、その逆もまた真なりなのかもしれません。