明日から新年度。 年はじめより、年度はじめに、浮足だってしまうのは僕だけでしょうか? さて、明日から新たな診療報酬点数になります。 2年に1度、改定されますが、医療を供給する側からすると、点数を新たに覚え直さなければならないので、面倒臭いというのが正直なところです。 ただ、細かい数字、点数の向こう側には、政府の医療システムに対する青写真が見え隠れしており、その息遣いを嗅ぎ取るのは面白いし、勉強になります。 ところで、我が国の医療制度は、国民が平等に医療を受けられる点で、世界に誇るべきシステムだと思います。 完璧なシステムなど構築できるはずがなく、枝葉末節をだせば、きりがありませんが、アメリカのように株式会社が病院を経営し、保険会社が医療を支配する国と比べるまでもなく、本質的、総合的にみて間違いなく世界一でしょう。 無尽や頼母子講といった相互扶助が、いにしえより存在する我が国の精神構造だからこそなせる業でしょう。 近年、在宅医療にその保険機能が重点化されておりますが、よい流れだと素直に思いますし、また、超高齢化の進展に比例し、確実に増えてゆく医療費を鑑みれば、医療の供給面を効率化したいとする行政の考えは至極当然なことでしょう。 在宅医療と切っても切り離せないのが、地域医療、地域包括ケアシステムです。 この枠組みにおいて、他分野の方々と、潤滑に事を進めてゆくうえで、歯科になお一層に求められるのは、幅広い医学的知識と教養だと感じます。 そこまで昇華させなければ、周囲からの信頼と尊敬は得られないと思います。 新宿2丁目のおかまのように、内々で、歯のことだけで盛り上がっているようでは話にならない、というのが僕の管見であります。 あしからず。