食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

慰問

2011-05-31 05:59:36 | 日記
 先般、ソフトバンクの王球団会長が、東日本大震災で甚大な被害を受けた陸前高田市、釜石市の小中学校などを慰問したそうだ。


 僕らの世代からすれば「 4番ファースト王 」 「 世界一のヒーロー 」 である。


 雨天のため室内で打撃技術などをアドバイスされたそうで、「 被災地と、そうでない地域では練習量が全然違ってくる。それを理由にせず、乗り越えて頑張って欲しい。自分がやれることを考えてやってほしい。」と激励した。


 ここで、人生論じみた励ましのようなことはおくびにもださず、終始野球のことだけに徹して話されたところに、王氏の王氏たる所以があるように思える。


 さらに、泣けることに、、、、、


 30年間封印していた一本足打法を披露し、「 30年もやってなかったけど、よくできたね。これは僕の全てだから 」と話された上で、「 僕はみんなと同じうち方では打てなかったんだ。自分に合ったうち方を探すことが大事だよ 」 と締めくくられた。


 久しぶりに、心のもやもやが流されたような、目の前にかけられた薄暗いフィルターが取り払われたような、美しい気持ちになった。


 ベトナム戦争やイラク戦争の従事兵への慰問にロック歌手が行き、それが彼らの心に活路を開く、といったアメリカの文化とは本質我々は違う。


 きらびやか系芸能人の慰問風景をテレビでみて、どうにも尻が落ち着かないのは自分だけだろうか。


 王氏の慰問、、、、、、、、、


 これこそ日本人が求めている姿ではないだろうか。