食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

一望監視装置

2010-04-16 07:10:57 | 日記
 先日のラジオで、興味あることを言っていた。


 およそ、今から 200年ほど前、、、、、


 最小限の職員で、最大限の囚人を支配するために発案された装置を、、、、、


  『 一望監視装置 』 というそうだ。


 囚人達は、互いに隔てられ、それぞれの姿が見えない独房に入らされる。


 中央塔を囲んで円形に配置された独房は、常に、職員の監視下におかれている。


 四六時中、監視員がのぞいているわけではないが、彼らは、いつのぞかれるのか、知りようがないので、常に監視されていると想定するよりほかはない。


 結果として、囚人達の心に、ずっと見られている意識状態、を起こさせる。


 それにより、権力は自動的に機能することが保証されるのだという。


    、、、、そして、、、、、


 この規律的な支配によって生み出された概念が、現代社会に広く浸透している規範化、であると言っている。


 人間がある行動を起こすとき、その行動が、本質的に正しいかどうか、ではなく、他人との比較、序列化でどこに位置づけられるか、を第一に考える、というのだ。


  好きな餃子専門店、都内で住んでみたい街、今夏に着てみたい服、などを、自分の中から生み出すのではなく、雑誌、テレビといった一望監視装置から発せられる順位付けを基準に、あたかも自分の意思のようにして評定してしまうのだ。


  東大、早稲田、慶応の入試に強い高校、 


  上司にしたい女性タレント、



  巷にあふれ出ているランク付けは、刑務所の管理体制に、その祖形があったのだ、、、とラジオは語っているが、、、、、


  江戸時代、居酒屋ベスト10、などのランク付けが、庶民の間で大いに流行ったことからも、


  本来、人間はランクを付けたがる動物なのではないのかと思うのだが。。。。。