「影響の輪」を広げる

向上心旺盛と自画自賛している中年おじさんのブログ日記

黒澤明監督「静かなる決闘」

2009-02-22 | 映画

 

黒澤明監督の昭和24年(1949年)の作品。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%99%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%82%8B%E6%B1%BA%E9%97%98

 

 

 

 

戦時中、軍医だった藤崎(三船敏郎さん)が、梅毒患者の兵士の手術中に、梅毒にかかってしまう。

戦後、許婚(三條美紀さん)に言えず、別れていく作品。

 

 

藤崎が許婚(いいなずけ)を送るシーン(バラが絡まる塀を通る場面)で、自分のことを暗に伝える会話:

 

 

藤崎「例えば、ここに一人の男がいるとしますね。

これは、他の話ですよ。

男でも女でも良いのです。

その人間は、その人間の肉体は、純潔であるにもかかわらず、純潔でない。穢れている。

そう言う場合もあると貴方は想像したこと、ありますか?」

 

 

 

真面目な青年医師を演じた、別の役者を見せた三船敏郎を見ることができる。

 

 

 

医学的にみたら、現在のHIV感染患者の苦悩を伝える普遍的な映画にも見えました。

 

 

 

医学的な見地から、この映画のコメントもありました。

http://www.iryokagaku.co.jp/frame/09-webik/09-webik-0304/screen01.html

 

 

 

閑話休題:

 

父(志村喬さん)と藤崎(三船敏郎さん)の会話も良かった。

 

 

息子が梅毒になった本当の理由を聞いた後の会話:

 

 

父「お父さんは、恥ずかしい。恥ずかしい想像をしてしまった。

 

息子「父さん、そんな・・・・」

 

父「いや、親子だって、謝るべきことはちゃんと謝らねばならん。

どうか、勘弁してくれ。」

 

 

 

映画の中から感じた昭和24年頃のファッション:

 

藤崎(三船敏郎さん)のネクタイは、クリスマス・ツリーのような幅広のネクタイで、しかも、ネクタイの先は、ズボンのベルトより上で終わっていた。

 

 

 

今の感覚から言うと、一寸、変な服装。

 

 

 

映画は、画面を通して、色々な情報を伝えてくれる。