のほほん~

庭の植物たち,特にゴーヤーがメインのブログ
冬は更新スピードがガクッと落ちます(笑)


 

モモ

2006-11-14 10:26:53 | Weblog
 ドイツの文学者 ミヒャエル・エンデのベストセラーのひとつ、『モモ』です。子供の頃から文学作品を苦手としていた私が、何度も読み返すほど気に入っていた、数少ない本のひとつです。子供の頃から今ままで持っている本はこれひとつかもしれません。
 内容についてはレビューを参考にしていただくとして(笑)、実はこの本とは3度の不思議な出会いがありました。
 

 

 最初に『モモ』に出会ったのは、確か小学校中学年。母親の友人にこの本をプレゼントされました。文学には興味のなかった私でしたが、分厚い(360ページ)本でも毎日少しずつ、好きな時に読めるので(前に読んだ内容を忘れたりするのでいつでも新鮮な内容に思えた)何度も読み返すほどしたりしていました。ちなみに、小学校入学前の妹がもらった本は『はれ、ときどきぶた』でした。


 2回目の出会いは、それから約10数年後。看護学校の哲学の教材として、この『モモ』が使われたのです。最初は「何で子供向けの物語と哲学?」と思ったのですが、哲学の主題でもある、善と悪、時間、存在、神など、昔から論じられ続けてきた事柄が多く含まれているので、哲学的思想をするにはもってこいの教材でした。子供の頃には気づかなかった物語の背景にあるさまざまな考え・意味を読み解くことで、哲学的思想のほんの入り口ですが垣間見ることが出来ました。

  


 この授業のテストでは「久しぶりによく出来た考えがあったので100点をつけた」解答が出来たのが、ちょっとした自慢だったりします。とはいえ、うだうだ考えるのは得意ではないので(口より手が出る性格なのです)、これ以上本格的に哲学を学ぶことはありませんでしたが・・・。
 

 3度目の再会は去年。そろそろ他人を意識し始めた娘に人形でも・・・と、手作り人形を探していたところ、シュタイナー教育で用いられる羊毛で作られる人形を目にしました。シュタイナーとは?と検索するうちに『「モモ」を読む シュタイナーの世界観を地下水として』と言う本に出会い、再び『モモ』との接点が出来ました。

 なにやら不思議な縁があるような感じです。今度は、この薄汚れた『モモ』を娘が読むようになるのでしょうか?


 
モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語

岩波書店

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