ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

今回の新型インフルエンザの脅威に関して 致死率0.4%

2009-05-17 14:24:34 | 新聞記事など
今回の新型インフルエンザの脅威に関して 致死率0.4%

 新型インフルエンザに関して様々な情報がとびかっています。

 日本で現在最も話題になっているのは渡航歴のない日本人が感染していたことです(記事はこちら<新型インフル>神戸の感染8人に 高校生ら12人濃厚 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090516-00000099-mai-soci)

 国内感染例に関しては新聞、テレビで報道されているとおりだと思います。

 そして、報道では今回の新型インフルエンザ感染による致死率は0.4%とのことです。これはメキシコなどの者数を基に算出したもので、恐らく正しいのだと思いますがパッと見ても理解できません。

単純には0.4%ですから1000人に4名が死亡となるわけです。メキシコの感染者数は数万人と言われており、現在確認例は2446例で恐らく統計学的手法や発熱などの患者数から割り出したのだと思います。現時点の確定死亡数はが60名、おそらく疑い例がもっと多くいて、やはり症状や統計学的手法を用いて死亡者数を計算したのだと思います。

 一方でアメリカでは4298名の確定例がいて死亡例は3例、ここから導かれる致死率は0.1%です。しかし、アメリカでも確定例以外に感染者はいると考えられます。逆に死亡者は厳密に検査していると思いますのでインフルエンザ関連死は多いと思えないため、0.1%以下のようにも思います。

 これらの情報からは例年流行するインフルエンザと変わらないということになります。

 強毒性でなく弱毒性であるという情報により規制緩和などの議論も出ております。これらの見極めは専門家が悩みながら行っておりますが指示に従うのが賢明だと思います。

 いずれにしろ流行して欲しくないですし、流行したとしても弱毒のまま重症な患者さんがでないことを願います。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/

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