啜れば納得。船橋のご当地麺「ソースラーメン」
千葉県船橋市のご当地麺『ソースラーメン』を啜りに「中華料理 大輦(だいれん)」へ。ソースラーメンとは、その名の通りカエシにソースを使ったスープのラーメンである。戦後間もなく船橋駅南口にあった中華料理店「花蝶」がソース焼きそばをヒントに作ったのが発祥という。これが人気となり、船橋駅付近で広まっていったそうだ。
ただ、局地的に知られるメニューだっただけに、2010年頃には啜れる店は船橋にも3軒しかなかった。そこで2012年に千葉拉麺通信・山路力也氏が「船橋ソースラーメンプロジェクト」を立ち上げ、キャンペーンを展開。また、B級グルメブームの中、メディアでも紹介される機会が増え、徐々に認知されるようになってきた。
大輦があるのは、駅前の仲通り商店街を抜けた先の「御殿通り」。徳川家康がこの地に鷹狩のために造営した宿泊所「船橋御殿」に由来する細道だ。お店は昭和42年創業で、現在は2代目が切り盛りする。中華料理店なのでメニューは醤油、塩、味噌の各種ラーメンのほか、炒飯、餃子、炒め物、冷菜まで多岐にわたる。
今回はソースラーメン(750円)にプラス150円の「ハムカツのせ」に。スープのベースは豚骨・鶏ガラだが、完全にウスターソースの勝ち。酸味と甘みが病みつきになる。具材はモヤシ、キャベツ、ひき肉。丼頂には紅生姜と青海苔。構成は完全に焼きそばだが、中華麺を炒めずにスープにインしているので、食感はラーメンという不思議。
このスープに揚げたてのハムカツが大ハマり。1枚は序盤の衣がサクサクの内に。2枚目は衣にスープが染みた頃合いで頂くのが私流。中毒性の高い一杯で、思わずスープを飲み干す。名前からゲテモノと思っている方、それからウスターソースが好きな方にも、ぜひ一度試してみて頂きたい。
<店舗データ>
【店名】 中華料理 大輦 御殿通店
【住所】 千葉県船橋市本町4-20-17
【最寄】 JR総武本線・京成本線「船橋駅」徒歩5分